「【”ミュニシパリズム”区民の意を汲まない区政に対し、抗議の声を上げた女性達の姿を捉えたポリティカルドキュメンタリー。現状の政治に異があるならば、まずは選挙に行かなきゃね!】」映画 ◯月◯日、区長になる女。 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ミュニシパリズム”区民の意を汲まない区政に対し、抗議の声を上げた女性達の姿を捉えたポリティカルドキュメンタリー。現状の政治に異があるならば、まずは選挙に行かなきゃね!】
■スペイン・バルセロナのNGOで働く女性、岸本聡子さんが、故郷杉並区に戻って来たら、区民の意を全く汲まない都市計画道路着手を強行しようとする区政に対し、主に女性達の力と共に、圧倒的な地盤と多選を誇る有力候補との区長選を捉えたドキュメンタリー映画。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・誤解があるといけないので、最初に記すが、私の政治スタンスは中道左派である。
そして、最初に書くが、結論から書くが、今作はとても面白かった。
何故なら、”地盤なし、カバンなし”のスペイン・バルセロナのNGOで働く女性が、帰国したら故郷、杉並区の区民の意を汲まない区政に疑問を抱き、立ち上がる姿と共に、選挙戦の過程で、岸本聡子さんが吐露する、選挙戦の難しさなどが、キチンと描かれているからである。
・そして、彼女を支える多くの人達が、杉並区を愛する(特に自然や、住みやすい住環境)が故に、必要が無いと思われる70年前に計画された杉並区民が住んでいる場所に道路を作る都市計画道路着手に抗議し、立ち上がる姿。
日本の風土では、滅多にない”ミュニシパリズム”が具現化した事例として、覚えている方も多いと思う。
<そして、ナント彼女は絶対的優位にあった、現職区長を、僅か187票差で破るのである。
だが、このドキュメンタリー映画では、新区長の所信表明演説の後に、現職区長所属の議員から厳しい質問を受けるのである。マア、そうであろう。
ご存じのように、日本では選挙の規模が村、町、市、という小さな単位になればなるほど、地盤があり、保守層が革新層を潰そうという動きが起こるのは当然だからである。
今作制作の、ぺヤンヌマキ監督には是非とも岸本聡子さんが区長になってからの、ドキュメンタリー映画を作って貰いたいモノである。もっと、面白い映画が出来るのではないかな。
そして、ヤッパリ、現行の政治に異があるならば、最低限の義務として選挙には行かなきゃね!>