「女性でなくては変えられない?」映画 ◯月◯日、区長になる女。 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
女性でなくては変えられない?
自分たちの街が壊されて行くと感じていた杉並区の人々が2022年の区長選挙に押し立てたのは、それまで海外で環境・人権問題に取り組んでいた岸本聡子さんでした。本作は彼女を中心とした人々の選挙への取り組みを記録したドキュメンタリーです。
この度の衆院補選で自民党が全敗しても、日本の政治・国民の意識に僕は希望など持てませんでしたが、本作を観て「なるほど、こうして蟻の一穴が空くのかも」と僅かな希望の火が灯りました。まず、意思を固めて立ったリアリストの岸本さんが何といってもカッコよく、それが様になってるのが更にカッコいいのです。自民党に担がれて出馬した芸能人落下傘候補とは一味も二味も違います。そして選挙結果は、それこそフィクション映画としても出来過ぎたお話でした。
近年、選挙を取り上げたドキュメンタリー映画を幾つか目にするようになりましたが、多くの大人があらゆる物を背負ってぶつかるガチンコ勝負は、やはり単純に面白いなぁ。
それにしても区長候補も、選対事務局長も、一人街宣で応援する人も、新区長誕生に励まされて区議に立候補する人も殆どが女性というのが印象的でした。そう、我々は既得権益にしがみついているジイサン達にはもうウンザリしているのです。
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