ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価
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ほっこり、そしてちょっと切ない
ヘンテコな残り者達のクリスマス。
不思議とほっこりする雰囲気がすてきでした。
この作品を見て、人ってやっぱり面白いなと思った。
それぞれ色んな事情があるけれど、ほとんどの人はそんなこと知らずに過ごしてる。
もっと想像力をはたらかせて理解し合えたら世の中はもっと面白くなるかもなと思いました。
ラストはちょっと切ないけれど、前向きな門出になると信じたい。
とても素敵な作品でした。
昔の名画のようなつくりながら、現在が描かれている佳作
本年、最初の一本に相応しい作品だった。
オープニングから1970年代の雰囲気のつくりでフィルム映画っぽく、昔の名画を観ているような鑑賞体験だったが、描かれているものは、まさに現在もリアルに問題になっている事柄であって、映画の中で出てくる「歴史は過去を学ぶだけでなく、今を説明すること」を体現していた。
観た人同士で語り合いたい切り口は幾つもあるけれど、レビューとして言語化してしまうのは野暮ったい気がするので、一つだけ。
ハナムとアンガスのように、ズケズケと言いたいことを言い合いながらも、きちんと相手を丸ごと受け止められたらそれはもう家族だし、逆に、形は家族であっても、それができなかったら、残念ながら赤の他人だよなぁということを書き留めておきたい2025年の正月。
どのように同士になるか
⭐︎4.0 / 5.0
クリスマス休暇
…寄宿学校の全寮制
クリスマス休暇で家族と過ごす
ために家族の待つ家に皆帰っていく
そんな中
家の事情で寄宿舎に残る学生が
初め五人ほどいたが…
最終的に学生のアンガス一人になる
そして教師のポールと
料理担当のメアリー
この三人のクリスマス
いまから五十年前のアメリカ
髪型、服装が年代を物語るそして
携帯もない
…三人の心の内には
それぞれの悩み傷を抱えている
それらを語り話して認めることで
お互い家族のような関係
信頼関係ができて
ラストは…
親以上にアンガスを
思っていたポール先生
若いアンガスにとっては
いつか忘れてしまうと思うけど
年齢を重ね“ふと“あの時のクリスマスを
思い出す…かも
ポール先生の優しさと
メアリーの決断力があって
楽しいクリスマスを過ごすことができた
ポール先生の見まもる目があたたかい。
誰の心にもいた、あの先生
久しぶりに良く出来た映画!
クリスマスにほっこりしました
乾いた所で寝とけ
それでも人生は生きるに値する
ペイン監督の渋い一作。ベトナム戦争の終盤期に時期を置いているけど、...
ペイン監督の渋い一作。ベトナム戦争の終盤期に時期を置いているけど、9.11以後のアメリカは常時予備役部隊を戦地派遣展開している状態。徴兵制は停止しているものの大学進学の学費稼ぎで入隊したりしており映画が描いた状況と似ている。みんな嫌な属性を抱えているけどそれには理由があってという事が丹念に解かれていく。そして不発弾とでもいうべき出来事が物語を決定付ける。終わってみると監督の人を信じる姿勢が残る作品になっていた。
劇中に出てくる「士官学校」、おそらくMILITARY ACADEMYから訳されてると思うのですが、アメリカにはいわゆる軍設置の士官学校(陸軍ならウェストポイント)の他に大学・短大としてヴァージニア工科大学などいくつか軍事学科を設置していて士官資格も取れるようになっているところがある。そことはさらに別に高校で士官学校を模したカリキュラムを取るところがあって(ウェストポイントなど目指す予備校的なところと普通高校だけど士官学校方式をとっているだけのところに分かれたはず)こういうところもMILITARY ACADEMYを名乗っている。トランプもそういうところを卒業していたりするんですが、劇中言及がある学校も士官学校方式の全寮制高校じゃないかなと思った次第。コロンボとかこの種の学校が出てくるケースがありますが翻訳はみんな区別してないのは少々不満ですね。日本の陸軍幼年学校とは話が違うのが大半でしょうから。
人間臭さ。あたたかみ。
この作品、よくある話かなと思いつつ観てみたが、なかなか面白い映画。心温まる内容。寒さが厳しくなり何となく人恋しくなる12月頃にはとてもよかった。
このようなパターンの話では、ふつう生徒のほうが未熟で欠点だらけだと思うが、ここでは師の側の人間的デコボコや未完成さがクローズアップされていて、ちょっと面白い。おとなのクセ、欠陥、不完全さが素直にされけだされる。
ポールは、最後に、彼の立場でできる最も誇るべきことをした。大仕事を成したという自信がポールをも変えていく。アンガスは、受けた愛情をまた他の誰かに伝えていくだろうな。
アンガスとポールの間には垣根を取り払った人間性のぶつかり合いがあった。先生だから、家族だから、他人だから、という仕切りは不可欠な社会の秩序なのだが、本当に人を変え得るのは本音の付き合いの方なのだろう。柔軟性のある風通しの良い社会なのだろう。
作品では、ストーリーが思いがけない方向に展開していく楽しさも。わずか数日でもたいへん充実した時間になることが人生にはたまにはある。ノリのよい音楽と一緒に、そんな≪ご馳走的の数日≫を映画で観られ、楽しかった。
孤独との向き合いかた
淡々と物語は進んでいき、サラッと終わる感じでしたが、しばらくの間思...
淡々と物語は進んでいき、サラッと終わる感じでしたが、しばらくの間思い出す度に感動していました。
これが良い脚本ということなのかな。
長い人生の中では、一冬のクリスマス休暇は短い期間なのかもしれませんが、あの3人には背負ってきた荷物が少し軽くなり、心の糧となる大事な期間だったのかもしれません。
とても共感できて、疲れたときには見返したい作品になりました。
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