「【スープ作りの上手い若き建設労働者と、若き女性植物苔学者との交流を、過剰な演出を廃し淡々と描いた作品。バス・ドゥヴォス監督の作品は実に不思議で魅力ある雰囲気を纏っているのである。】」Here NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【スープ作りの上手い若き建設労働者と、若き女性植物苔学者との交流を、過剰な演出を廃し淡々と描いた作品。バス・ドゥヴォス監督の作品は実に不思議で魅力ある雰囲気を纏っているのである。】
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ー 「ゴースト・トロピック」を鑑賞した際にも思ったのだが、バス・ドゥヴォス監督の作品は、虚飾を極力排し、大都会で生きる人たちの日常の姿を淡々と傍観するかの如く描くのだなと、今作を観ても思ったものである。
2024.4.30追記 尚、私は面白く鑑賞したが、起承転結のある物語を期待すると、”何だ、この作品?となるので、敢えて追記します。寝不足で鑑賞するのも止めた方が宜しいかと思います。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・スープ作りの上手い若き建設労働者の青年は、ヴァカンスで故郷に戻る準備をしている。故に冷蔵庫の残り物でスープを作り、仕事仲間に振舞う。
ー で、そこから何かあると思って観ているが、大きな展開はない。-
・若き女性植物苔学者は、森で苔を採取中に以前叔母の経営する中華料理店で会った青年と出会い、彼女は青年に苔の素晴らしさを語る。
ここで、”女性の中国語のナレーションが入り、”私はここに居て、私はそこにいる。”という言葉が告げられる。
そして、若き女性植物苔学者は顕微鏡で苔を観て(観客にもその美しい緑を基調にした映像が供される。)、”綺麗ね。”と呟くのである。
<では、二人の間に何かが起きるかと言うと何も起きない。と言うか二人とも相手の名も知らないのである。
通常の映画であれば破綻している所であろうが、この映画は優しいアコースティックギターの効果もあり、静謐さを保っている。
バス・ドゥヴォス監督の作品は実に不思議で魅力ある雰囲気を纏っているのである。>
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