劇場公開日 2024年1月26日

「幸せを願ってやまない」コット、はじまりの夏 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0幸せを願ってやまない

2024年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あぁ、手を差し伸べられない辛さよ!

もう、近所に住むおじさん目線です。
不憫なことを知ってるけど何もできずに
ただ祈ることしかできない。
そんな気分で最初から最後までコットを
見守ってました。

愛情は子供にとっては「光」
育み、人生を照らすものになるのでしょう。
大人(親も含め)次第で子供は変わる。

牧歌的な風景とゆったりとした時間の流れの
中でともにゆったりとコットと親戚夫婦に
もたらされる変化が愛おしくてたまりません。
そして次第に見えてくる背景あっての今を
知るとさらに倍!です。

決してベタベタの話にするわけでもなく
1人の少女の夏休みの経験を淡々と描き
その中で変化する人々の気持ちや少女の成長を
丁寧にかつ見事に描き、そこから滲み出てくる
「愛」に震える我が心は、ラストシーンに
ただただ、コットの幸せ願うのです。

見事なラストシーンでした。
余韻半端ないです。

現時点でのベスト級の一本です。

バリカタ