「寡黙でも不器用でもいい、そこがあなたの居場所です。」コット、はじまりの夏 ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)
寡黙でも不器用でもいい、そこがあなたの居場所です。
主人公のコットを演じたのは、本作で映画デビューを果たしたキャサリン・クリンチちゃん。貧しい大家族で育ち、不遇な境遇のうちに心を閉ざしがちな寡黙な少女を透明感あふれる演技で好演!史上最年少の12歳でIFTA賞(アイリッシュ映画&テレビアカデミー賞)主演女優賞を獲得したというのだから素晴らしいですね。
コットは、ひと夏預けられた親戚の家で戸惑いながらも少しずつ心をひらいていきます。叔父叔母の不器用ながらも真実の愛に触れ、生きる喜びや自分の居場所を知っていきます。ラストシーンで待っている感動のその先は、私たちの余韻に委ねられます。
特別なサプライズや仕掛けがあるわけでもないのですが、なぜだか心揺さぶられ優しい涙が溢れ出すこと必死な良作です。お気に入りのシーンは、叔母さんがコットちゃんの髪の毛をとかすシーンと叔父さんとコットちゃんが郵便ポスト前でかけっこするシーン。
親子で、お友達と、もちろんおひとりで静かに…
ご鑑賞いただけるオススメの映画です♪
もし今作品を日本でリメイクするとするならば、叔父役は在りし日の高倉健さん、叔母役は倍賞美津子さんがよかったな…なんてついつい妄想してしまう…。年齢バレてます?!
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