輝け星くずのレビュー・感想・評価
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ブレーキかかったままの父とブレーキがかからない娘
2023年制作
2024年公開
監督と脚本は『ソウル・フラワー・トレイン』の西尾孔志
脚本は他に『函館珈琲』『おいしくて泣くとき』『フグとタコと僕らのミライ』のいとう菜のは
冴えないおっさんもメイクをバッチリ決めると雰囲気だけでも一流マジシャン
アシスタントの娘もバッチリ決めてる
終始パッとしない主人公光太郎
二人乗りの自転車で坂を下りていく天丼好き
手をつなぐラッコのくだりでなぜかJBの「じゃせーので じゃせーので あっ」を思い出した
粗筋
光太郎は職場の同僚で恋人のかや乃と同棲中
プロポーズしようと指輪を準備をしていたがなかなか渡せなかった
そんなある日に光太郎は風呂上がりのためほぼ全裸でリビングに戻ってくるとそこには男女の刑事2名とテレビカメラを持った警察24時のディレクターが部屋にいた
かや乃は覚醒剤所持で逮捕された
どさくさ紛れにプロポーズした光太郎は指輪を渡せなかった
一週間後かや乃の父親の慎一に呼び出された光太郎
二人で保釈金を出せば釈放されるかや乃が勾留されている香川県まで行くことに
保釈金は貯めていた結婚資金でなんとかなる
かや乃の父親は電車が苦手らしく車や自転車で行くハメに
配役
かや乃の恋人でお人好しの光太郎に森優作
光太郎の恋人で覚醒剤所持で逮捕されるかや乃に山﨑果倫
かや乃の父親で元脱出マジシャンの慎介に岩谷健司
慎一の現役時代をよく知るマジシャンの友代に片岡礼子
光太郎やかや乃の職場の同僚の佐々木フミに松尾百華
かや乃が出所後就職した会社の先輩の三島に中山求一郎
TV番組『警察24時』のディレクター役に国海伸彦
レンタカーショップの店員に木下菜穂子
宿のオーナーに湯浅崇
MCレイに芳野桃花
モンキーズの相方に三原悠里
面接官に佐保歩実
慎介を危うく轢くところだった自動車の運転手に円籐さや
刑事に金延宏明
刑事に川瀬乃絵
三島の上司に滝裕二郎
光太郎の父親に春田純一
いなくなってしまう彼女の存在感が素敵。後半は…
恋人の女性がとつぜん薬物で逮捕。収監先に迎えに行くために、なぜか彼女の父親と珍道中を繰り広げる話。
彼女が薬に頼ってしまう理由、父親がパニック障害で乗り物に乗れない理由とは、親子が抱える過去のトラウマだった。もともと手品師だった一家が、脱出マジックの途上で起こった事故により母親を失ってしまったのだった。
まず前半、男性と父親のロードムービーがよかった。父親は電車にも車にも乗れず、ホテルにも泊まれずワガママを繰り返し、面倒くさいことを主人公に押し付ける癖にあれこれ注文が多い。
やっとたどり着いた先で彼女は男性に別れを告げる。またいつ薬物に走ってしまうか分からないし、あなたはもっとふさわしい人を見つけたほうがいい、と。
ここで彼女がいなくなる喪失感をしばらく味わっていたい、と思うほど恋人の存在感は輝いていた。天真爛漫でありながら陰を抱えていて、最後まで笑顔を見せながら突然いなくなってしまいそうな感じ。「ヤニ(煙草)」を吸いにいくといいつつ彼氏に隠れて薬物に手を出す行動がリアル。幸せであるほど、その幸せが不安にさせてしまうのだろうか。
しかし後半、親子が絆を取り戻すストーリーは間延びしてしまっている気がした。父親の手品を手伝うため男性はなし崩し的に女性の周りに戻ってくるので、さきほどの喪失感があまり生きてこない。二人の再会や対話はもう少し溜めてから見たいように思った。
ストーリーのキーワードである「ブレーキ」について。彼女はブレーキをなくしてしまったが、父親はブレーキがかかりっぱなしになってしまったという。彼女には、「一つの場所にとどまる」イコール「母親が事故を避けられなくなる」という連想が働いてしまったのだろうか。ラッコのように手をつないで眠ることを彼女に持ち掛ける男性の台詞は素敵。ただ、手品によってこの問題に決着がついたのどうかよくわからなかった。
最後、冒頭と同じように目隠しして自転車を二人乗りするシーンはとても好きだった。何かもうすべて受け入れたい気もする。主演の山崎さん、製作の金延さんの舞台挨拶つきで鑑賞。
アメリカンドッグ食べたくなるなる!
指パッチン
見終わった後、不思議にキモチイイ
人に優しくしたくなる作品
輝いてました
覆水不辺 今あるべき映画
本当にハートフルな人情映画です!
輝け星くず
全部に人間味が感じられあったかくなった!
煙草喫っていい?ヤニでしょ!
トラウマを抱えた父と娘と…
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