「汚い存在の自分を許して愛してほしいという、東出ひいては人間への監督からのメッセージ」WILL REXさんの映画レビュー(感想・評価)
汚い存在の自分を許して愛してほしいという、東出ひいては人間への監督からのメッセージ
実は彼の映画やドラマを一本も見たことのない私。
彼に狩猟の手ほどきをした一人に、サバイバル登山家の服部文祥さんが関わってると知って、俄然興味がわきました。
干された芸能人のしがない生活を同情的に描く話ではない。
普段他人が殺した肉をのうのうと食べて命を頂く感謝が薄れている世の中で、あえて狩猟で命と対峙することの喜びと悩み、自然破壊した人間や増えすぎた鹿と無駄になる野生肉のこと、生き物の内蔵を撮る石川竜一、鋭いリリックで世の中の欺瞞を痛烈に叫び救いを探し続けるMOROHA、そして人間の存在が地球にとってどうあるべきなのか?まで問い続ける服部さん。ほか多彩なゲストや猟銃会のおっちゃんたちの話などに彩られて、深く重たいテーマに収斂。
WiLLの意味が最後明かされたとき、人間社会が一番残酷だよなと思いました。芸能人の色恋沙汰なんてこちらの人生には一ミリも関係ないのに社会的抹殺されるほどなのか?と。
最終的には監督から東出さんへのエールなのかなと。MOROHAの歌詞が、こんなに汚い自分でも自分を愛せるときがくるのかというような内容だったので、東出さんに自分を許して愛して人生を楽しんでほしいというメッセージと受け取れました。
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