「男の生き様」WILL ku-pa-さんの映画レビュー(感想・評価)
男の生き様
東出昌大の想像以上にガチな狩猟生活に密着したドキュメンタリー。
猟銃の扱いからナイフ1本での獲物の解体まで見ていて惚れ惚れする。そして猟友会のオジさんたちから突撃してきた雑誌記者まで、スッと懐に飛び込む人たらしっぷりがまた素敵。これはモテるはずだ。
東出と交友のあるラップチーム「MOROHA」の音楽が全編を彩っている。アフロのやり場のない怒りや哀しみを叩きつけるようなリリックが、東出の人生とオーバーラップして堪らなくエモい。
事務所から独立後、東出昌大が初めて参加した映像作品「福田村事件」の撮影現場に密着した映像も興味深い。
東出が役作りの一環で和船の操船を学ぶシーンなどもあり「福田村事件」のメイキングとしても楽しめる。
この作品を通して東出は別れた子供たちに対して、父親としての生き様を残そうとしていることが終盤明らかにされる。
この映画のタイトル「WILL」とは「遺言」の意味であり、子供たちへのメッセージだったのだ。
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