猿の惑星 キングダムのレビュー・感想・評価
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王道の冒険活劇じゃないですか
映像技術は素晴らしい。物語も満足、伏線回収もしっかりと出来て喝采ですね。
冒頭からのノア アナヤ スーナ、3人の登場もハリーポッターの3人のようで物語にすっと入って行けました。
侵略者の襲来、失意からの旅立ち、ラカとノヴァとの出会い、次々と現れる謎、疑念、試練、選択、王道の冒険活劇じゃないですか。
もう「惑星」は関係なくなっちゃったけど。
高い壁を破壊して海の水が押し寄せて来るシーンはまさに地獄絵図、津波を思い起こさせてしまわないか心配になります。
イーグルを呼ぶシーンは胸が高鳴りましたよ。
ただ思う事は
チンパンジーは平和主義者
オラウータンは博識者
ゴリラは侵略者
人間は躊躇いなく人を殺す
好きな相手は異性
と言う設定は固定概念というか無意識の偏見なのではないのでしょうか。
まぁ「そういうものだよ」と理解はします。
支配する者とされる者が存在する覇権主義
使命を帯びて戦う為には他の種族の犠牲は厭わない行動力
家族、自国を守る事が正義
こういう世界で良いのですか?と問われていそうです。
ホンモノ?
人間は信頼できるのか?
わかりやすいストーリーライン、字幕すら必要としないエイプの豊かな表情、どっぷりと物語に浸れる。
幼鳥の頃から鷲を育て、一生の友とするイーグル族。冒頭からエイプの若武者達が、鷲の卵を見つけるシーケンスが続くのだが、しっかりとハラハラドキドキの演出があって、あっという間に彼らの冒険に目が釘付けになる。
悪役もわかりやすい。鉄仮面をつけて、奴隷狩りをするなんて、マッドマックスや北斗の拳でお目にかかる悪いヤツそのもの。
ボスもプロキシマス・シーザーなんて、いかにもなネーミングで、人間の権力欲をうまい具合にカリカチュアしたボスザル。ノアをテクノクラートとして育てようとする頭の良さも合わせ持っていて、そう簡単に倒せそうもない。
突然、現れた人間の少女メイ。この少女とノア、そしてオランウータンのラカの3人の道中が、めちゃくちゃ面白い。ラカは、シーザーの理想を正教として、ノアに託そうし、ノアとメイを仲間にしようとする。だが、ノアはメイに対する疑念が晴れない。メイはメイで、何かを隠しているようで、3人は微妙な関係のまま旅をする。
エイプの表情も含めた演技がきめ細かくて、自然。ここから先はどんなストーリーでもできそう。
人間は信頼できるのか? そんな命題を突きつけられる作品でございます。
追記
メイから気位が高さを感ると思ったら、『ウィッチャー』の王女様でした。
過去作を観なくても大丈夫!
『猿の惑星 キングダム』鑑賞。
*主演*
オーウェン·ティーグ
*感想*
猿の惑星の最新作。猿の惑星を観るのは、聖戦記(グレート·ウォー)以来。リブート版は全部観たことありますが、細かい所は忘れてます。(笑)また、初期は観たことがないので、YouTubeで解説を見ました。でも、過去の作品を観なくても楽しめるらしいですが、念の為に予習しました。
前作から約300年後が舞台。退化した人類と知能を身につけたエイプ、主人公は今までシーザーでしたが、主人公が変わり、ノアという若いハンター。彼は、スーナとアナヤの友人がいます。ある出来事をきっかけにトラブルが発生し、バラバラになり、色々あって、言葉を話せるノヴァと出会い、旅に出かけます。
猿の顔の表情や毛並みがリアルすぎて鳥肌が立ちました!特にオランウータンのラカの毛並がサラサラ!そして、可愛らしい!ラカは、前作シーザーと一緒にいた最後の仲間。今は、シーザー王に支配された世界が舞台になっているので、シーザーの名前を使い、彼の掟を捻じ曲げて王に成り上がったワケですから当然、快く思ってない。
逆にノアは、前のシーザーの今までの功績を知らないので、ラカはシーザーについて優しく教えてあげる所が良かったですし、ノアは人間を信用して良いのか、心の葛藤が顔の表情で表されてるので、そこがまたリアルだなって思いました。VFXって凄いな~ここまで進化するんだ。。
シーザー王側のゴリラやチンパンジーの顔が見るからに激コワだし、威圧感がありました。
アクションシーンはド派手でした。ストーリーも面白かったですし、まだ色々と謎が残っているので、絶対に続編ある!
総じて、かなり面白かったです!壮大なスケールだったし、猿と人間との共存に対してのメッセージが込められたような作品でした。
冒頭に軽く説明があるので、過去作を観なくても全然大丈夫ですし、楽しめます!\(^^)/
着実に人間に近づきつつあるエイプ達
2011年から始まった猿の惑星リブートシリーズも第四弾
エイプウィルスの蔓延により人類は衰退の一途を辿り始めた前作の聖戦記(2017年)、エイプ達の初代長シーザーの死から何世代も過ぎエイプ達もシーザーすら知らない世代になり群が各地に散らばった。
かつて都市だった地も草木が生い茂り名残が無くなりつつある中、日本で言う鷹匠(扱っているのは鷲だけど)のように鳥に狩りをさせて暮らしていた部族の青年猿のノアは少し気が弱いが周りの期待に応えようと生きていた。
そんな彼の元によそ者のエイプに部族が拐われてしまう!
部族の仲間を救う為に彼は旅に出る事になる、そんな中、かつてのシーザーの教えを守ろうとする神父のようなオラウータン、もう言葉すら喋れないイノシシよりも達が悪いと野生化してしまった人類だが知性の残し喋る人間メイを共にエイプを集め帝国にしかつての英傑シーザーを名乗るプロシキマスはかつて人類が残した武器を手に入れようと他のエイプ達を働かせているのを開放させるのだった。
あらすじを書くだけでも話が段々と深くなったなぁと改めて感じました、前作のエイプはまだ手話が基本言語だったが今作では言葉を話すようになって人間が基本喋れない動物扱いの世界、人間でいう石器時代を終えて民族闘争が増えた辺りのような雰囲気、ココからエイプ達はどう発展するのか、そして、喋る人間メイは実は生き残りの文明を持つ人類だった、今回、あるモノを手に入れて通信機器を復活し他の地、国にいる人間にコンタクトを取るなどコレからもまだまだ続くだろうといった終わり方でした。
面白かったのはエイプ達の仲間を想ったり、例え卑下する存在の人類でも心を通わせらそうと思い始めたノアとかつて自分達こそこの星の主人だったことを忘れられない人類との対比がありエイプ達をより成長、未来を見ているのに対して過去を見ている人類が今後どうなるのか楽しみですが前回から今回出るまでに7年……いつ終わるんだろう
猿同士の話では、感情移入の度合いはもう一つ。やはり人間と猿の共生というシリーズに流れる主題に早く戻らないと、これまでのサーガほどのドラマが弱くなってしまいがち
名作SF映画「猿の惑星」をリブートした「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」に続くシリーズ第4弾。『猿の惑星: 聖戦記』から約300年後の世界を舞台に、新たなサーガの始まりが描かれます。
●ストーリー
前作『猿の惑星: 聖戦記』で描かれた、シーザー率いる猿たちと人類の決戦から約300年後。猿たちが旅の果てに辿り着いたオアシスから猿の文明が誕生し繁栄しますが、一方で人類は、猿インフルエンザのまん延によって退化し野生化していました。
そのなかで、ノアという名の猿が登場します。鷲を育てて猟をする猿のコミュニティーの若者で、すごく勇敢でした。
彼らの集落が仮面をかぶった猿の一団に襲われ、ノアの肉親ら一族は拉致されてしまいます。難を逃れたノアは、一族救出のため、単騎、仮面集団のキングダムをめざすのです。
キングダムの王、プロキシマス・シーザーは、失われた人類の技術から作られた武器で武装し、先祖のシーザーの教えを歪め支配していました。
旅の途中でノアは、1人だけ逃げ伸びて長老のオラウータンのラカから、その初代シーザーの本当の姿について話を聞きます。初代シーザーは人間と猿が、共存共栄できることを信じるリーダーでした。それなのにプロキシマスは、シーザーの教えてとして人間と敵対し、人間を狩ることが自分たちの使命だとまで説いていたのでした。
そんな時、ラカとノアは人間の少女メイ(のちの別名ノヴァ:フレイヤ・アーラン)と知り合い行動を共にします。その女性は野生動物のような人間たちの中で誰よりも賢いとされ、プロキシマスたちから狙われていました。
そんななか、ノアたちはプロキシマスの待ち伏せに遭い、キングダムに連行されます。そこでノアは、惑星の覇権を目指すプロキシマスの目論を知ります。彼は人間が残していったコンクリートで聳え立つ秘密基地の堅固な扉を開き、その中にあるであろう軍事技術を手に入れようと躍起になっていたのでした。その堅固な扉を開くための秘密を持っていたのがメイだったのです。そしてノアの一族が拉致されたのも扉を開くために必要な駒として駆り出されていたのです。
囚われの身となったノアは、果たして一族を解放できるのでしょうか?
●解説
知的な進化を遂げた猿と、滅びゆく人類の攻防を描いた前3部作は、実に見応えあるサーガでした。その世界観を継いだこの新作は、歴史上の伝説となったシーザー(前作までの主人公)の教えをゆがめる独裁的な支配者プロキシマスと、まっさらな心を持つノアが物語の対立軸となります。
険しい森や岩壁、廃虚化した文明を背景にした壮大なスケール感、視覚効果とアクションのクオリティーは文句なし。野生化した人類はすっかり脇に追いやられたと思いきや、終盤に意外な急展開が待ち受けます。そのスリルとともに「えっ、この先どうなるの?」という思いもよらぬ驚きが待ち受けるのです。
そのアクションは申し分ありません。冒頭のノアと仲間か鷲の巣から卵を失敬するくだりからして作品世界に引き込まれます。断崖絶壁や途方もなく高い樹に登るのですが、スピーディーでダイナミックでスリリングなことこの上ないのです。特撮の進歩は今更驚くに当たらないのだけれど、それでもリアルさに目が奪われることでしょう。
この手の作品には、現代社会の影を忍ばせるのが作り手のせめてもの心意気です。ここでは独裁者の野望をあざわらいます。
本作は、大団円の後、唐突に知的風情の人間たちを登場させ、この続きは、猿と人間の共生がテーマだとほのめかします。なにやらすっかり人間の存在を脇役に追いやってしまった今作は、続編の長大な予告編なのだといっていいでしょう。
●感想
いくら映像がリアルでもしょせん猿同士。動物園の猿山を見ているようで面白いけれども、感情移入の度合いはもう一つ。やはり人間と猿の共生というシリーズに流れる主題に早く戻らないと、これまでのサーガほどのドラマが弱くなってしまいがちです。
その中で、プロキシマスの腰巾着となってキングダムで暮らしている現実主義の人間、トレヴァサン(ウィリアム・H・メイシー)が妙にリアルです。人間の優越性などしょせん幻想という冷めた洞察には共感しました。
ところでノアの一族の名前はイーグル族といって、鷹匠の部族でした。ノアも巧みに鷹を操れるのです。冒頭なにげに一羽の鷹が狩りをするシーンから始まりますが、まさかそんな鷹が、プロキシマスとノアの最終決戦で大きな役割を果たすなんて思いもよりませんでした。たかが鷹と侮ってはいけませんぞ。🐤
新章の幕開け
★良かった点★
・過去の3作品とは一風変わり、新しい主人公であるノアが未知の世界に踏み入る冒険要素が多くなったことで、シリーズ作品としての新鮮さがあり、冒険に出るまでの展開も自然で分かりやすく、単純に映画としての没入感が楽しめたところ。
・重要な登場人物であるノヴァ(メイ)が可愛く、それでいて何考えてるか分からない感じが物語の展開に入り込む要素だったところ。
・VFXのクオリティが素晴らしくエイプが実在しているかのようで世界観に違和感なく入り込めた点。(過去作も同様)
★イマチイだった点★
・プロキシマスシーザーが思っていたより悪いエイプじゃなかった点。
もっと独裁者なのかと思いきや意外といいやつ?
知識ある人間に対してはそれなりの待遇でもてなし、
より高度な知識を得ることで、自身が築いた王国に
繁栄をもたらそうという意思を感じたため、
完全に悪者という印象を受けなかったこと。
そのためかノヴァ(メイ)やノアが行った行動を
肯定的な視点で受け止めることができなかった点に
少し物足りなさを感じてしまった。
・ノヴァ(メイ)がいいやつかと思いきやエイプに敵対する人物だった?本当の目的がわからなかった点。
・ラカがあっけなく居なくなったのが残念な点。
★総合評価★
良い点悪い点それぞれありましたが、個人的には過去作同様に楽しめました。過去作を見てるとより楽しめますが、今作から見始めても入り込めるような物語だったので、その点は非常に良かったかなと思います。
疑問が残る点はいくつかありましたが、おそらく続編ありきで作っているはずなので、今後に期待したいと思います。
ノアがラカの教えで一度はノヴァ(メイ)を信用する立場になるものの、エイプの生い立ちを知り、ノヴァの行動を目の当たりにすることで、次第に信用できなくなってしまうところも今後の物語に影響するポイントだったかなと思います。
ノアは共存は大事だと言いつつも、最後にはラカからもらったペンダントをノヴァ(メイ)に渡したあたりが、人間を信用できない=対立する行動の現れなのかなと思いました。
最後にノヴァとノアにそれぞれシーンが映ったことでこれから人間とエイプが共存する道を行くのか、それともまた対立してしまうのか、どちらを選択するかが今後の物語の大きなテーマになりそうな気がします。
エイプたちに感情移入!
の惑星聖戦記から7年ぶりの新作。
久しぶりすぎて復習してから鑑賞しようか迷いましたが、シーザー亡き後、300年経過した世界の話と聞いて復習無しで望みました。
正直まだ作るの?って気持ちもなきにしもあらずでしたが、始まって10分足らずですっかり世界観に没入。
エイプ達はより知恵がつき、集落を築き家族と共に幸せに暮らしている。人間達は言葉を失い、数も減り、もはや希少生物となった世界。
猿が支配する初代の猿の惑星の世界観に近づいた感じで、所々で初代を思わせるシーンも。
とにかく映像が美しく、次々に場面展開していく中で、失った文明の痕跡を残した壮大な世界観が素晴らしかった!
そして、表情豊かに生き生きとしたエイプたち。始まった段階では見分けもつかないエイプたちですが、それぞれ個性豊かでそんなエイプ達に感情移入してしまう。
特に主人公のノアは、力も弱く頼りないところがあるが故に応援したくなる。
ストーリーとしても、最初から最後まで緊張感溢れる展開に中だるみするスキが全く無い。
猿の惑星を知らないと敬遠してしまいそうですが、意外と万人受けする作品だと思います。
個人的にはかなりオススメですね☺✨
今回のラストもなかなか考えさせられる結末でした。
人間とエイプ、どちらが悪といった見せ方はしていない分、余計に現代の社会問題に通ずるリアルさを感じました。
きっと新章として、ノアとノヴァを中心とした続編が作られそうな感じですね。
言われているほどシーザーは悪ではなかった!
とんでもない!
最低の悪は、ノヴァであろう!
そんな混乱をさせるほど、
ストーリーの出来が悪く、緊張感や高揚感に乏しい画面に落胆してしまった。
また、このシーザーは下記ほどの悪ではなく、悪が不発で伝わらなかった。
[強烈キャラ]
このプロキシマス・シーザーを観るだけで、
映画館へ行く価値がある…映画史に刻み込まれる“暴君”が爆誕した!
世界中の観客を狂わせる傑作には、大暴れする悪のカリスマがいるもの。
例えばロキ、サノス、ダース・ベイダー、ヴォルデモート、ジョーカー、両面宿儺、鬼舞辻無惨、フリーザ、カイドウ、鶴見中尉、キング・ブラッドレイ、クッパ、ゾーマ、セフィロス…これらと並ぶほど魅力がぶち溢れているのが、
本作のプロキシマス・シーザーなのだ。
もし、ノヴァがさらなる大悪の主役となるなら続編を見てみたい。
(o^^o)
猿の惑星 キングダム
劇場公開日:2024年5月10日 145分
名作SF映画「猿の惑星」をリブートした「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」に続くシリーズ第4弾。
300年後の地球。
荒廃した世界で人類は退化し、高い知能と言語を得た猿たちが地球の新たな支配者として巨大な帝国「キングダム」を築こうとしていた。
若き猿ノアは年老いたオランウータンから、猿と人間の共存についての昔話を聞かされる。
ある日、ノアは人間の女性と出会う。その女性は野生動物のような人間たちの中で誰よりも賢いとされ、猿たちから狙われていた。
彼女と一緒に行動することになったノアは、本当の人間を知るうちに、キングダムに違和感を抱き始める。
「To Leslie トゥ・レスリー」のオーウェン・ティーグが主人公ノアを演じ、
ドラマ「ウィッチャー」シリーズのフレイヤ・アーラン、「ファーゴ」のウィリアム・H・メイシーが共演。
「メイズ・ランナー」シリーズのウェス・ボール監督がメガホンをとった。
猿の惑星 キングダム
劇場公開日:2024年5月10日 145分
300年過ぎて、以前よりも言葉や道具を使えても、リアクションが全部...
ほぼ猿
成長と進化の物語
正直な気持ちを告白すると、予告を観た時点で私の期待感はかなり薄かった。某恐竜映画シリーズがただのモンスターアクション映画に成り下がっているように、「猿の惑星」シリーズも大味なアクション映画になっていってしまうのかなぁ、という悪い予測しか感じなかったのだ。
結論から言うと、「猿の惑星/キングダム」は予想より遥かに面白く、猿が人間を支配する世界観の中で、「進化とは?社会とは?」を問いかける哲学的要素を失わず、新たな主人公として登場したノアの成長の物語でもあった。
1968年のオリジナルや、2011年公開「創世記」からの3部作を観ていなくても大丈夫だが、作中で語られるシーザーの存在や、オリジナルを思わせる海岸のシーンなど、シリーズへの愛とリスペクトを感じさせる作りも好感が持てる。
また、今作はエイプの主人公ノアの他、ノアと行動を共にする事になる人間の少女、という二人の視点を持って映画の世界を捉えることが可能だ。
エイプの社会、エイプの文明、エイプの考え方が前作から300年ほど経過した今作の世界でどのように変化し、進化し、分化していったのか?という面も興味深いが、人間の少女の視点が入ることで、退化し野生化した人間への目線が一層もの哀しく感じられる。
それでも主軸になっているのは、エイプの青年ノアの成長と進化の物語だ。「猿の惑星:創世記」を観ている身としては、ついついエイプをシーザー基準で考えてしまうが、シーザーはかなり特殊な状況のエイプだし、人間が栄華を誇った時代の文明水準を経験したエイプである。
対してノアは、人間文明と訣別し、更に独自の文明を築いたイーグル族の青年だ。彼はイーグル族の文化しか知らず、事件をきっかけにそれが世界の全てではないということを知り、成長の中で自分とは全く違う他者へ寄り添うことを学んでいく。
私は鑑賞中全く思い至らなかったのたが、一緒に観に行った旦那は「ノアは何度も何度も落ちるシーンがあるけど、それでも登り続ける。進化っていうのは、先人の置き土産をそのまま頂いて達成するものじゃなくて、自分で何度もチャレンジして達成することなんだっていうメタファーなんじゃないかな」と教えてくれた。
そう考えると、旅の中でオランウータンのラカが道すがら話していたことも納得がいく。「人間は足で物を掴めない。だから木から落ちた時、足でぶら下がることが出来ない。二本の手しか掴まれない人間より、四本で掴まれるエイプのほうが対処しやすい」というようなことだったと思うが、それは失敗に対するスタンスの話なのだ。
なるべく多くの手段や、違う道筋、第二の目標を持っていたほうが、いざ失敗したり頓挫した時切り替えやすい。「必要ない」と切り捨て過ぎた場合、リカバリー出来ずに奈落の底に沈むことになる。
更にそこから考えられるのは、今現在の世界での人類の進化も「選択と集中」から「多様性」の社会ヘの変革の時期に来ているということである。
産業革命以後、効率化を突き詰めて発展してきた人類社会だが、行き過ぎた効率化は「最強コスパ」や「タイパ至上主義」のようななんの面白味もない正解のみを求める姿勢を生みだし、しかも大多数が盲目的に追従するどうしようもない閉塞した時代へと突入した。
だが地球に住んでいる限り、一点のみを極めた究極の生活は安泰ではない。気候変動や地殻変動、未だ人類がコントロール不可能な領域で変化が起きた時、我々を救ってくれるのは第二、第三の選択肢だ。
その為に、多様性は常に必要なのだ。多様な生き方が許容され、「正解」ではない生き方をしている人々が存在するからこそ、そこから学び、新しい生活のヒントを得ることが出来る。
エイプにはチンパンジーもオランウータンもゴリラもいる。「一緒なら、強くなれる」という言葉は、単なる頭数の強さではなく、他社へ寄り添い他者を尊重する多様性への希望の言葉なのである。
世界観は違って感じたが
豚の惑星‼️❓動物王国の未来やいかに‼️❓
ドルビーアトモス、東宝最大画面で鑑賞。
前半、何の動物番組ですかと思わんばかりの、猿世界の日常で、寝落ちしそう、もうあかん。
最後の半時間が、ようやく猿の惑星、スリリングで、最後には意外な出来事が。
でも、ヒロインの人間女子が素晴らしい、容姿も演技も素晴らしい。
元々かなり非科学的な内容だけど、今回はリアルに寄せようとするところは好感度が高い。
余談ですが、進化的には、人間は猿より豚に近いことが、最近、判明した、だから、代替的処置として人間に豚の臓器が移植されている、のだ。
横道に逸れたが、どうして本格的な映画に出来なかったのだろうか、多分、予算の都合だろうか。
最後の半時間は、名作映画でした🎞️🎟️ありがとうございます😊😭
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