劇場公開日 2024年5月10日

「利害関係で成り立つ猿と人間」猿の惑星 キングダム regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0利害関係で成り立つ猿と人間

2024年12月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

リブート版『猿の惑星』は2作目の『新世紀(ライジング)』までしか観ていない。というかこのシリーズって全部“猿と人間の共存は可能か?”がテーマだから、途中で観なくてもいいかとなってしまう。だからシーザーがとっくに死んでいて、さらにその死後から300年後の話というのも本作で初めて知ったほど。
シーザーの存在を歪曲して教祖化しその恩恵に預かるエイプは、否が応でも現実の某宗教団体とダブらざるを得ない。そして支配下にある人間側も単なる弱者ではなく人類復興を掲げて暗躍する。主人公のエイプであるノアと人間の女性ノヴァが、友情ではなく利害関係の一致で手を組むというのも現代社会を思わせていてシュール。ただ1968年のオリジナル版『猿の惑星』へのオマージュはさておき、2時間25分というランニングタイムは冗長。
ほぼ確実に続編を作る気なのだろうが、正直これ以上続けても同じ事の繰り返しになりそう…

regency