「新章の幕開け」猿の惑星 キングダム もりりんぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
新章の幕開け
★良かった点★
・過去の3作品とは一風変わり、新しい主人公であるノアが未知の世界に踏み入る冒険要素が多くなったことで、シリーズ作品としての新鮮さがあり、冒険に出るまでの展開も自然で分かりやすく、単純に映画としての没入感が楽しめたところ。
・重要な登場人物であるノヴァ(メイ)が可愛く、それでいて何考えてるか分からない感じが物語の展開に入り込む要素だったところ。
・VFXのクオリティが素晴らしくエイプが実在しているかのようで世界観に違和感なく入り込めた点。(過去作も同様)
★イマチイだった点★
・プロキシマスシーザーが思っていたより悪いエイプじゃなかった点。
もっと独裁者なのかと思いきや意外といいやつ?
知識ある人間に対してはそれなりの待遇でもてなし、
より高度な知識を得ることで、自身が築いた王国に
繁栄をもたらそうという意思を感じたため、
完全に悪者という印象を受けなかったこと。
そのためかノヴァ(メイ)やノアが行った行動を
肯定的な視点で受け止めることができなかった点に
少し物足りなさを感じてしまった。
・ノヴァ(メイ)がいいやつかと思いきやエイプに敵対する人物だった?本当の目的がわからなかった点。
・ラカがあっけなく居なくなったのが残念な点。
★総合評価★
良い点悪い点それぞれありましたが、個人的には過去作同様に楽しめました。過去作を見てるとより楽しめますが、今作から見始めても入り込めるような物語だったので、その点は非常に良かったかなと思います。
疑問が残る点はいくつかありましたが、おそらく続編ありきで作っているはずなので、今後に期待したいと思います。
ノアがラカの教えで一度はノヴァ(メイ)を信用する立場になるものの、エイプの生い立ちを知り、ノヴァの行動を目の当たりにすることで、次第に信用できなくなってしまうところも今後の物語に影響するポイントだったかなと思います。
ノアは共存は大事だと言いつつも、最後にはラカからもらったペンダントをノヴァ(メイ)に渡したあたりが、人間を信用できない=対立する行動の現れなのかなと思いました。
最後にノヴァとノアにそれぞれシーンが映ったことでこれから人間とエイプが共存する道を行くのか、それともまた対立してしまうのか、どちらを選択するかが今後の物語の大きなテーマになりそうな気がします。
おっしゃること、共感です。
プロキシマス・シーザーは、それほど悪いやつではない、むしろニンゲンの本質を理解している並外れた知能を持った先見性のある猿だったと思います。ゴリラって知能が高いんですよね、そういえば。