「弱者に寄り添うレオン先生は占い師」うさぎのおやこ カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
弱者に寄り添うレオン先生は占い師
知的障害者を商品にすることによって成り立っている風俗店やホストクラブの売掛金問題を背景に上西監督みずから演じるアウトサイダーの精神科医が弱者のミカタとなり活躍する話。
22歳なのに小学生並に小さくて、知的障害のある来栖玲(くるすあきら)と彼女の障がい者年金をパチンコにつぎ込んでしまう依存症のシングルマザー。父親は過労死してしまって、玲の心の拠り所は父親との思い出だった。思い出のアイテムはチョコのメガネ。50円か60円のお菓子。フルタのハイエイトチョコ。両端に輪ゴムを通す穴が空いている8の字型のマーブルチョコ。
題名は玲がいつも被っているうさぎ耳の帽子による。弱者は不遜な人間からの攻撃対象になり、必要以上に傷つけられる。そんな嫌なことはいっさい聞かないで気にすることはないんだと優しい担当医から言われていたが、その担当医が突然死してしまい、新しく担当になったのがレオン先生。レオン先生の両親は知的障害者で、レオン先生は電車で降りる駅を乗り過ごしてしまうある種の障害を持っている。子供のいない医師夫婦の養子となったけど、すごく寂しかったと玲に壊述するラストシーンが秀逸。
家賃が払えない母親から働けと言われ、デリヘル事務所を訪れる玲を見たデリヘルのオーナー(ホストクラブのオーナーでもある)はすぐに幼児ポルノ風宣伝動画を撮影しようと思いつく。玲を心配するデリヘル嬢カナはホストクラブの売掛金返済のためにデリヘルで働かされていた。
(カメ)レオン先生はスゴい占い師でもあったのが高ポイント。まずは玲の担当の役所の障害福祉課の女性職員北村の父親の職業を当てる。巨漢の刑事さん役の人の顔にすごい既視感。
あー誰だったかな~
しばらくして思い出しました。
堀内孝雄
昔の若い頃ではなくてつい最近の。
あの役者さんの名前は調べてもわからなかった。
あきらがチョコのめがねを万引きしたと思い込んだスーパーの店長はギャンブル(競輪だかボートレース)で負けが込んでいると言い当てるレオン先生。
風采が上がらないため、医師であることも疑われるが、只者ではないと相手はビビるのが痛快。
レオン先生を演じる上西監督はなんだか仮装大賞の欽ちゃんにみえた🙏
玲役の清水裕芽さんは実際は26歳。
かなりびっくり。
あんましそれを言うとモラハラだね。
悪の手から体を張って玲を逃がすカナ役の華村あすかさんはグラビアアイドル出身。篠田麻里子や柳ゆり菜みたいな美人さんだった。
証拠のスマホ録画とスタンガンは弱者が逆転攻勢を仕掛けるための必須アイテムだ。