あまろっくのレビュー・感想・評価
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ベタベタ下町人情喜劇
ほんまベタやなあ。確信犯的にベタなドラマっちゅう感じやな。こんなけベタにやったら逆にすがすがしいわ。子供の頃から見てた吉本新喜劇みたいやなあ思ってたら、案の定監督は吉本新喜劇の監督やったわ。
タイトルが「あまろっく」やて。なんや、尼さんがロックバンド組むっちゅう例のよくあるパターンやな。ええ、ちがうって?あまろっくちゅうのは尼崎閘門のことかいな、こりゃすんません。なんせ尼っちゅうのは大阪に住んでてほぼ行くことない町やさかい。大阪から神戸遊びに行くときに国道二号線でただ通り過ぎるだけのぱっとせえへん町やねん。おっと、こんなんいうたらダウンタウンの浜ちゃんにどつかれてしまうわ。
お話は鉄工所経営しとる鶴瓶師匠がすーだらオヤジなもんやから、一人娘はそれを反面教師にしてがんばりすぎたさかい、周りから浮いてしもうてひねくれもんになったっちゅう話や。しかしいくらなんでもあれはひねくれすぎやろ。あそこまでとげとげしい性格、まるでハリネズミやないか。そりゃあ男も寄ってけえへんで。そこへ鶴瓶師匠が中条あゆみと再婚するなんてびっくりやわ、でも加藤茶さんの例もあるし十分あり得るわ。
まあ、この中条あゆみっちゅうのが出来すぎたこなんやけどね、子供の頃からあたたかい家庭にあこがれてたなんて設定もほんまベタやわ。ほんで江口のりこの見合い相手っちゅうのが学生時代から彼女に好意寄せてたとか、まあ都合のええ展開なんやこれが。普通あんなハリネズミみたいな女に食いつかへんで、食いついたら口の周り血だらけやで。
そんなこんなで鶴瓶師匠はあんな若い嫁半もろうて夜の生活の無理がたたって亡くなってしもうて、微妙な関係の二人だけが残されてしまうんや。ひねくれもんの江口のりこと真っ正直に物言う中条あゆみはお互い譲れへんからけんかも絶えへん。でものりこもあゆみの生い立ちなんか聞いてほろりとさせられて、徐々に打ち解けていくんや。
ほんでまたまた急な展開、あゆみは妊娠、のり子は見合い相手と、えーと、どこやったかな、どっか砂漠のある国に行かへんか言われて悩むんや。
どうでもいいけど、いつになったらあまろっく絡んでくるんや思うてたら、台風や。やっぱりここであまろっく本領発揮や、このおかげで被害無くてすんだんや。ほんで鉄蔵はんからのりこは親父さんのこと聞いて、ああ、やっぱりお父ちゃんはうちらのあまろっくやったんやな。ほなら今度はあたしがあまろっくになったるわ言うて砂漠のある国行きはキャンセルや。
鉄工所継いでおまけに見合い相手はそこで働き始めるなんて、なんちゅう都合のええ結末やねん。ほんま、ベタ過ぎて勘弁してや。
ベタなストーリー、ベタな設定、ベタな演出でほんま参ったわ。ほなさいなら。
さすがネイティヴの中条あやみ
尼崎市が舞台のご当地ムービーゆえに、兵庫県は全国に先駆けて1週間早めのロードショー公開です。予告編で見倒してたので、およその予想はつきましたが、予想を上回る「ホームドラマ」でした。出演者のほとんどが京阪神出身なので、まったく気になりませんでしたし、大阪市阿倍野区出身の中条あやみの大阪弁を聞くだけでも、この映画を観る価値はあります←ちょっとおおげさ(汗)
タイトルのもとになった「尼ロック」とは、尼崎市にある尼崎閘門のことです。船舶が通航できる巨大な設備で、尼崎市の「0メートル地帯」に海水が流れ込むのを防いでいます。英語で閘門はlock gateであることから尼ロックの愛称で呼ばれています。
物語は予想通り進みますが、前半でまさかの展開。そしてそれからが江口のりこと中条あやみの映画となります。
正直言えば、尼崎市が主人公です。しつこいくらい阪神尼崎駅界隈が映ります。尼崎の最も尼崎らしい場所ですが、映像で見る限り本当にきれいな尼崎です(笑)
楽しもう
え~話しではありますが
人と人の繋がりを感じる温かさ。
しばきまげるぞ!
ちょっとだけ、いや、すごく響いてる
良い映画とも思われましたが、現在性には疑問が‥
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
映画を通して良い映画だとは思われました。
特に、中条あやみさんが演じた実際の家族の愛情を知らないのに明るく常に振舞っている早希は魅力があり、主人公・近松優子(江口のりこさん・後野夏陽さん・別所美紀さん)の父の近松竜太郎(笑福亭鶴瓶さん・松尾諭さん)も魅力ある人物だっと思われます。
ただ一方で、描かれている内容は、古き良き(専業主婦的)家族へのノスタルージー暗喩と感じられ、果たして現在に耐えられる映画になっているのかは個人的には大いに疑問はありました。
(事実、主人公・近松優子の母(近松愛子(中村ゆりさん))は亡くなっていて、父の近松竜太郎も映画の早々に亡くなり、今は無きノスタルジー暗喩の表現になっています)
そして(魅力的な人物だとは感じながら)早希(中条あやみさん)の描写は親の愛情を知らないはずなのに、ちょっと理想的描写過ぎるのではとは思われました。
個人的には、この作品の良さは踏まえた上で、とても現在に耐ええる内容とは思えないと感じられ、シビアに今回の点数となりました。
ひっついてるものを剥がすと 何で痛いのやろ
尼崎にある閘門を
水害から守るシンボルとして、
家族の大黒柱に例えた
大阪の家族のお話しでした。
大黒柱はだれなのか。
それがオチにもなっていて
面白い。笑える。
というか、途中からずっと
薄く泣けて、泣けて‥‥
何気ない日常の根っこにある
心情にどっぷり。
結婚生活に失敗した人とか
年配の方とか、
人生経験積んだ人ほど、しみそう。
結局、
そんなに裕福でなくても
人生誰かのために楽しく
暮らした方が
いいなと思ってる人は
カモ。
家族でも知り合いでも
距離感をもって付き合うのは
難しいですが、
本作をみると
そんな事はどうでも良くて、
自分がこうしたいと思って
それに付き合ってもらえる人同士の
距離感が生まれるんだなーと。
ま、当たり前かもですが。
序盤の
優子が職場で失敗した場面も、
中盤での
親父が近所を徘徊して
職場を上手く回している場面も、
終盤の
早希の頑張りも、
ラストの優子の決断までの
長い長い前座。
「私が〜になる!!」
あぁ、
そうなって欲しいという
流れに全部乗っかっていくんだけど
それでいい。ワンピースっぽくて。
きつく聞こえる言い回しも
関係性があってこそが
ちゃんと表現されていて
心地よし。
イントネーションに違和感ないと
思ったら、
なんと全員が関西人。
知りませんでした。
食うて寝たら大概の事は何とかなる。
とはいったもので
うちの婆ちゃんも
寝るは豊楽金いらずって
言ってたし、
寝るって大事。
男前の江口さんと
素敵な中条さんとの
やり取りをいつまでも見ていたい‥‥
人と生きる素晴らしさがスクリーンから
溢れます。
おすすめ。
温かい気持ちになった。
最近、アクションとかミステリーばっかり観ていてのでこういう温かい気持ちになる映画は良いね。中条あやみと江口のりこが親子になるという、あり得ない内容だが、とても良い雰囲気でファンになった。鶴瓶の寅さんみたいな雰囲気がまたとても似合っている。良い映画だった。
僕は刺さらなかったが評価は高いんだなと思った。
江口のりこさんということで期待したが、すね具合がまるで中学生。あの年齢で中学生がすねてるみたいなことやられると、それちょっと違うだろと思ってしまってはまらなかった。
評価が高いようなので刺さる人もいるんだなと思った。
結婚=幸せという価値観の押し付けがしんどい
主題歌であるユニコーンの「アルカセ」を映画館で聴きたくて見に行きました。
おでん屋店主役の駿河太郎さんは映画本編では主人公・優子の本音と愚痴をひたすら聞かされるだけで終わってしまいますが、「アルカセ」のMVでは駿河さんがフィーチャーされています。
映画本編について。
まず中条あやみさん演じる早希が、父親が不倫相手と家出したという過去を持ち、恵まれてるとは言い難い家庭環境で育ったのに、結婚して良い家庭を作ることに憧れ固執するあまり、前期高齢者に逆プロポーズして断られたら押し倒してモノにするという凶行の末に結婚……というちょっと狂気的なキャラでした。
他人の幸せを自分の物差しで測るタイプというか、人の幸せを否定して自分の価値観を押し付けるキャラだったので、見ててしんどかったです。
早希は家庭環境に恵まれなかったから結婚に憧れ(私だったらそんな家庭で育ったらむしろ結婚なんてしたくないと思いますが)、結婚=幸せという価値観を持っているようですが、価値観は人それぞれだし何を幸せと感じるかも人それぞれなので、早希が結婚することが幸せと思っているのは別に良い。けどそれを他人に押し付けるのは良くない。
特に変化のない日々を送る主人公の優子に「そんなの幸せじゃない。ごまかしてるだけ」と決めつけたり、頼んでもないのに「幸せになってほしいから」と勝手にお見合いさせようとしたり、結婚=幸せという固定観念に縛られすぎていて、そういうの、今の時代に合ってないよ……と思ってしまいました。
江口のりこさん演じる優子は外出できるタイプの引きこもりに該当すると思われますが、引きこもりに対する早希の対応がとにかくダメすぎて見てられない。腫れ物に触るように気を使いすぎるのもよくないが、いきなりお見合いをすすめるのは乱暴すぎる。現実であんなことしたら引きこもりが悪化するか狂暴化する恐れがある。真似する人が出ないことを祈ります(いないと思うけど)。
そもそも早希は家族団欒にこだわってるわりに余計な一言というか無神経な発言が多い。「裁縫したって結婚相手は見つからんよ」とか(優子は結婚相手を見つけるために裁縫してたわけじゃない)、執拗にお見合いや結婚を優子にすすめるところにやはり狂気を感じるし、家族団欒したいと言いつつ本当は優子を追い出したいのかなと思ってしまいました。
結局はそのお見合い相手がたまたま同じ大学卒で以前から優子に好意を持っていたのでなんだかんだありつつゴールインするのですが……これは果たしてハッピーエンドなのか?
優子は会社員時代、仕事が出来ても彼氏がいたことがないからと笑われ、仕事が出来るのに協調性がないからと社会からはじかれてしまい、それからずっと定職に就かず早希がやって来たあとも就職する気配はなく、降ってわいたようなお見合いの話がただただ都合よく進んでいくという展開……女性は理不尽な理由でリストラされて人生挫折しても結婚できればオールOKってこと?
優子は彼氏がいたことがないらしいと影で笑っていた人たちを結婚で見返すことは出来たのかもしれない。けど仕事が出来るのに優子を会社から追い出した人たちを見返したことにはならない気がして、なんかすっきりしない。
なぜ仕事しないの?と近所の小学生に聞かれても優子は答えず、その疑問は置き去りにされたまま、なぜか結婚の話がトントン拍子に進んでいく展開が個人的には不可解でした。
仕事を辞めさせられたことにくすぶってたなら仕事で這い上がってく展開のほうが個人的には見たかった。仕事出来るのに会社クビになったけど結婚したから解決!みたいな結末にモヤってしまった。
けどこの映画の本質はそこじゃない。
この映画は優子と早希が、鶴瓶さん演じる竜太郎を通して出会い、竜太郎を失ってから絆を深めていく物語だった。
リストラや地震や、人生には理不尽なことが度々起こるけど、いろんなことを受け入れて生きていかなきゃいけない。
それは仕事や結婚を急かすわけでもなく、黙って優子を守っていた近松家のあまろっくこと竜太郎の「人生で起こることはなんでも楽しまな」の精神で、楽しんで受け入れるくらいの気持ちで生きていくこと。
それがこの映画の本質なのかもしれない。
私は結婚したからって幸せになるとは限らないと思っているので、あれがハッピーエンドと言われてもなんだか違和感がありますが、ファンタジー映画として見たら楽しいと思います。
私がこの映画で感動できなかったのは、引きこもりの人に対する対応とかその辺の描き方が無神経すぎて、そこはこの映画の本質ではない部分でしょうけど、それがずっと引っかかって感動できなかったのかもしれません。
江口のりこさんや中条あやみさん、鶴瓶さんら、演者の皆さんはとても良かったです。
そして映画館で聴く「アルカセ」もとても良かった。
しつこいけど引きこもりの人の毎日を頭ごなしに否定して自分の価値観を押し付けるような真似をする人が現実に現れないことを祈ります。
けったいな話やけど、家族の繋がりや温とい人情に振り回され終いはごっつ涙する!
コイつわぁ オモロイ、めっちゃ感動したよ!
先日「あまろっく」を観に行きましたよ。
見る気全くゼロやったけども、どうせ”ロック”って付くし
流しの歌関係の話なんかと・・・。
それにミニオンパパ(鶴瓶さん)出てるしね。心の底から詰まらんと決めつけてた自分が有ったわ。
そういや 公開前の新聞に、佐川満男さんが体調不良で024年4月12日に亡くなられた記事が出ててね、この作品が遺作らしいのですわ。
ご冥福をお祈り致します。
と言う訳で今作の
出ている主な人達:
・近松竜太郎(工場経営者):笑福亭鶴瓶さん
・近松愛子(妻 故人):中村ゆりさん
・近松早希(後妻 優子の継母):中条あやみさん
・近松優子(娘 独身女性):江口のりこさん
・南雲広樹(優子の婚約者):中林大樹さん
(工場の社員、他)
昌子(庶務課):久保田磨希さん
高橋鉄蔵(ベテラン職人):佐川満男さん
大塚孝弘(若手):朝田淳弥さん
高校教師(優子の学校の先生):高畑淳子さん
兎に角、関西弁丸出しの尼崎の話。最初に”あまろっく”の説明がシッカリされている点も誤解を生まずOKです。私はそう言う地域なんだと知った次第。勉強になりますね。
役者陣も素晴らしい配役で設定されてます。
特に中村ゆりさんを応援してまして、日本生命CMの”笑顔が大好き篇”で感じた表情が凄く好き。そこから彼女へエールを。次回作も期待です。
そして久保田さんですね、今作もシッカリした良い味出てましたね。安定した名脇役感出てますね。
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この作品、妻を亡くした竜太郎(父)が娘より若い子(早希)を後妻に貰って、優子の年齢と逆転した継母存在が一つのネタですね。
或る日 ジョギングで父は急に亡くなり、社長亡き工場経営の危機と、娘優子の縁談話と、同時に起こる海外への転勤問題。トドメは継母の妊娠。つまり年下義理母に年の離れた兄弟が出来て。この難局を渡れって 優子にミニオンパパがあの世から指示出してるw きっとネ・・・それが遠目で見ててオモロイの極地。
こっち側から見てて、やっぱり 若い早希さんの存在は 亡くなった愛子さんがこの残された家族へ贈った使者だと思うんだよね。そこがとっても良い。
か弱そうに見えて一歩も引かない気質、早希さんの存在がそれを証明していると思う。
一時は工場売るとか、継母にアンタは他人やとか、言ってしまった優子だったが
総ては 早希の事を思っての出来事。それも凄っごく分る話ではある。
娘が父の事を思い出す・・・
父が言った オレは我が家の”あまろっくや” 、この思いね。
阪神大震災では無力を感じた父。それは誰もが同時に一緒に経験した事。
それでも皆を助けながら生きて来られた訳で。
その事を噛みしめる優子の脳裏にある 母が亡くなった時の記憶。
父が作ってくれた梅干し入り握り飯と、恵比寿さんのお面を付けて
”笑っていたらなんもカンも忘れるよ~”。この能天気な言葉を言いながら
娘を気遣ったけど、本当はお面の下では号泣していた父の姿を分かっていた訳で。
総ての涙を全部受け止めて、優子は我が家のあまろっくに成ろうと決めるのである。ここの場面が一番 涙しましたわ。
最後に近松家に訪れる幸福とは 果たして一体何か・・・
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江口さんをメインで、しかも結婚話を遣るんですからね、
そりゃ本は凄い力量があっての出来事と察しは致しました。
これは 中々行けるんじゃないでしょうかね。
心暖かく劇場を後にした次第です。有難う御座いました。(*^。^*)
心温まる本作にご興味御座います方は、
鑑賞出来る劇場がお近くに無いかも知れませんが、
是非、是非 今の内に劇場へお越し下さいませ!!
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