あとがきのレビュー・感想・評価
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青春ノスタルジー、だけじゃない
愚直に夢に向かって努力する春太、適当だがどこか憎めないレオ。
20代、10年後の自分が想像出来ない頃が誰にもあったはず。変わるもの、変わらないものを抱えて生きていく。今を頑張っている30代、40代に刺さる映画。
ヒリヒリ…
下北沢を舞台にした青春群像劇を、下北沢の劇場での上映最終日に、舞台挨拶とともに。
情熱を持って取り組んでるのに一向に芽が出ない役者とミュージシャンを、あぁ居そうだなぁ、特に下北沢に、と思わせられるリアリティで。そういう意味で、下北沢で観られて良かった。あるあると言えばあるあるなんだけど、なんかもう胸が痛くなるくらいのヒリヒリする『青春』だった。
役者の方の猪さんは本当に下北沢に何年も住んでいらしたそうでおそらく自分ごとだったと思われるし。特にミュージシャンのレオくんを演じた遠藤さんは、吃音も歌唱も本物のそういうミュージシャンに演じて貰ったのかと思うレベルで素晴らしかった。45年ロックを聴いてる目で見ても。
あと、ネトフリ版「ショーグン」にも出演の向里祐香さんは今回も良い芝居だったけど、思ってたより小柄でビックリした。めちゃくちゃ可愛かったけどね…
あのころを懐かしむ時が夢を諦めた大人への自覚
2024年劇場鑑賞24本目 秀作 65点
確か下北K2での上映最終日で、翌日から関西だかでの上映が決まっていて、数ヶ月後にまた下北に帰ってくるかもと不確定ながら、ここを離れても全国に広めてまた帰ってきますみたいなことを監督と主演二人、彼女役と弟分と兄貴分役の6人で登壇された舞台挨拶の回にて鑑賞
物語としては、何度もすり減らされたであろうモラトリアムな時期である夢と現実の狭間で生きる青年から大人への移り変わりを描くありふれたテーマだが、小さい街の中で景色と共にあのとき同じ光を見ていた彼と彼女と共に変わってしまっても、ふと街とその時の自分に帰り思い出す、大なり小なり誰しもが通る甘酸っぱさを、何者でもない彼らの青さで織りなす
主演の彼が松坂桃李に時折見え、登壇されフィルムを挟まなくても見えなくもないなぁ思いながら、今作のオーディションが知らされた時に彼もずっと下北沢済みで、あてがきの様な役からなんとしても勝ち取りたいとコメントされていたのが、今作の彼の役者として何者かになる青年期をある種今作の役として果たしたダブルミーニングなっている様は良かったねと頷く
吃音持ちの彼が登壇中終始髪を掻き分けていた素振りが鼻につくが、役に合わせて短期間でギターを弾けるように練習したとのことで、これも役同様一点集中じゃないけど努力できる方なんだなぁと感心
弟分の彼が他の演者とは少し歳が離れていたことから、撮影期間中可愛がってもらったとのことで、劇中では手段を選ばず媚びてきっかけを掴むけど、古着屋での頃からの先輩である彼への温情は忘れないし、最後は彼も素直な反面悔しさも滲ませる様に応援していたのが、双方にとってもいい登場人物であった
兄貴分のふくよかな彼も、自分はもう達観してまだ青い彼らに、その時届く必要な言葉を投げかけているいい歳の取り方をした役であったし、舞台挨拶ではデニムが似合っていた
長くなったが、向里祐香がやはり頭一つ抜けて存在感と演技力が卓越してる
まだニワカに過ぎないが、彼女が主要キャストとして出演されている映画は全て劇場鑑賞してきていて、愛なのに、福田村事件、あとがき、青春ジャック 止められるか俺たちを2、とそのうち今作と青春ジャックは舞台挨拶にて拝見していて、まずルックスがタイプ過ぎて目が離せない(離れない)
あ、あと別で出演作ではないが他の映画の舞台挨拶に登壇されていた方の友達(?)として観にこられていて、スクリーン前のフロアで見かけたことも
演技ですが、まず声の発声が良い
静かに優しく聞こえやすいんだけどボソボソ言っている様な話し声が、安心感と心地よさ、広い心で応援してまっているよと言わんばかりの落ち着き具合がいわゆる夢を追う男を応援する女性像にマッチし過ぎている
加えて目線の配り方と置き方、涙のシーンの目の逸らし方とか、彼に今もこれからも気持ちがこもっているも静かに感情的になっている、頭がいいながらも少し不器用な一面もある女性に魅せられた
彼女の出演作は必ず追う
下北沢という小さな街の"青春の出来事"
素敵な映画をありがとう
また、観たい映画。。
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