「至宝」瞳をとじて sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
至宝
エリセ31年ぶりの新作長編。
当然期待して観たが、それをはるかに超える傑作。寂寞とした温かみ、この空気感にいつまでも浸っていたいと思わせる奇跡のような映画。
22年前に失踪した俳優と彼を探す元映画監督、エリセ自身の制作ブランクとシンクロする。
自分探しのミステリー。
特に好きなシーンは元映画監督が浜辺の家で友人たちと過ごす夜のひととき。本筋とは直接関係ない場面だが、詩情と幸福感に満たされる。そして「ライフルと愛馬」。
スペイン(とアルゼンチン)の俳優陣も素晴らしい。
やはりエリセは只者ではない。もっともっと撮ってほしい。
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talismanさんのコメント
2025年2月24日
エリセの映画は一作も見ないでいきなりこの映画を見るのは憚られたので、「ミツバチのささやき」をまず見ました。とてもよかったし好きなタイプの映画でした。それから「エル・スール」、そして今作かな?ゆっくり行きます