「31年振りの作品と言われるけれども…」瞳をとじて shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
31年振りの作品と言われるけれども…
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ヴィクトル・エリセの作品がタイムリーに見れるとは、何という僥倖か!まさに「生きてて良かった!」と声高に述べてもおかしくないと思う。それほど期待を裏切らない素晴らしい作品だ。ここ数年に於けるベストな作品を鑑賞したと言っても過言ではない。現実世界での169分ではなく、エリセの作品の中に埋没し、旅する169分なのだ。時間軸は作品の中にあり、過去に遡ることで未来が現れて、自分の思い出を遡ることによって未完成の映画が完成する。そこに現実世界でのエリセのセルフ・オマージュも重なり、彼自身のこれまでの時間が溶け込み、これほどまでに美しい作品が生まれたのだ。エリセにとって31年の時は余り関係なく、彼は常に「今」という時を過ごしているようだ。アナが登場した時、正直なところ、涙が溢れた。成長した姿ではあってもアナはアナなのだ。リップサービスのような「ソイ・アナ…」の台詞にも込み上げて来る熱いものがあった。エリセの時間を共有出来た喜びは私の宝でもある。余りにも思い込みが激しくなってしまった感想だが、致し方ない。私の素直な心情をここに吐露した結果である。
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humさんのコメント
2024年2月16日
致し方ない。素直な心情をここに吐露した結果である。という言葉にとても共感します。それだけの作品に出会えるのは嬉しいことですよね。
私のレビューも高温注意😅だらけです。