陰陽師0のレビュー・感想・評価
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新たな呪術で解き放て陰陽道(シリーズ化)
山﨑賢人今年2本目の主演映画。
『キングダム』『ゴールデンカムイ』とシリーズ化のヒット作続くが、本作も。
映像化は数知れず。最も有名なのは野村萬斎が扮しヒットした映画2作。
原作者・夢枕獏監修の下、オリジナルストーリーで描かれる“若き日”。
陰陽師・安倍晴明!
かつての陰陽師ブームももう20年以上も前。
今の令和の若者に平安宮廷の役職や陰陽道の専門的な用語など馴染み難いだろうが、陰陽師の学校=“陰陽寮”があって、エリートである“得業生”になるべく日々の学びや学生たちがいて…と、和の『ハリポタ』だと思えばいいし、話自体もシンプル。
一人の得業生が死亡。呪いか、殺されたか…? 異端児の学生・晴明はひょんな事から知り合った貴族の源博雅と事件を調べる。都や陰陽道を揺るがす陰謀と脅威が…。
平安時代と陰陽師の世界の和のファンタジーであり、謎を解き明かしていくバディ・ミステリー。
人嫌いの晴明と人好きの博雅。凸凹コンビはホームズ&ワトソン始めバディの鉄板設定。
陰陽師としての才能は随一。が、ドライな性格、人嫌い、出世欲ナシ。それどころか陰陽師にすらなる気もない。
おいおい、アンタが陰陽師にならなかったら話が続かないよ! びっくり設定の若き晴明。オリジナル設定だからこそ自由にキャラを創造させる事が出来た。
少々性格に難ありだが、常に冷静沈着。頭も切れる。
ミステリアスで、立ち振舞い、身のこなしも華麗。終盤、髪が解れた姿は同性から見ても色気だだ漏れ!
いつもの熱血キャラではない山﨑賢人の新たな魅力。
染谷将太、奈緒、村上虹郎、板垣李光人、安藤政信、國村隼、北村一輝、小林薫ら若手~実力派~ベテランの豪華顔触れが妖しの世界を彩る。
呪術ファンタジー、アクション、バディ・ミステリー、男二人の友情、身分違いの恋…エンタメ要素をたっぷり詰め込んだ佐藤嗣麻子の手腕。繊細なドラマが多い女性監督の中で稀有な、男性監督ばりのエンタメ派。
美術や衣装はさすがの絢爛さ。花舞うシーンなど映像も目を見張る美しさあり。
まるで舞いのようなアクション。呪術の数々。
それらをVFXを駆使して。『ゴジラ -1.0』で米アカデミー視覚効果賞を受賞した白組が担当。火竜が登場するシーンは圧巻のスペクタクル。(でもこのシーン、予告編で見せちゃったのは惜しい…)
奇々怪々と美。陰陽師ならではの呪術エンタメ・ワールド。
ここから、難点・不満点。
開幕のナレーションで一通り説明した後、千年前の言葉ではなく現代の言葉でお送りする。
あ、これ、漫画なんだ…と少々萎えた。今Disney+で見ている『SHOGUN/将軍』はハリウッドと日本の予算云々ではなく言葉や所作など細部に至るまでリアリティーに拘った本気の作りと程遠い。
山﨑賢人は魅力ある。役者陣も熱演。が、染谷将太がちとオーバー演技でこんなに演技ビミョーだったっけ…? コメディリリーフだからか…?
一連の事件の犯人。最初は安藤政信かとミスリードさせて(でも役柄的に小物だった)、思わぬ黒幕が。晴明以外誰もが地位に拘る。何となく察し付く。
ストーリーや真相。ストーリーは謎解きと巨大陰謀と大きな仕掛けあり飽きさせないが、真相はちとあっさり。己の欲が動機であり、ベタだけど都滅びの危機のようなスケールとハラハラには乏しい。
博雅と徽子女王のラブストーリーは若者客寄せの蛇足だったような…。
後、主題歌合ってなかった…。
拙さも目立ったが、秀でたものもあった。
地位、権力、名声に躍起になる一部のエリートたち。今の政治家どもと変わりない。
ヘビ、クモ、サソリ、毒を持った生き物を一つの壺に入れ、最強の毒=蠱毒を作る。あるシーンで殺し合う3人の陰陽学生。欲が毒、殺し合う3人が毒生物の印象的な対比。
彼らを操る人物の呪術の舞い。
晴明が夢の中で両親を殺した人物と対するシークエンス。
友情育み、酒を飲み交う晴明と博雅。友情以上のブロマンス的な匂い漂い、その終幕も余韻残って良し。
つまらなくはなかった。
が、極上ではなく、山﨑エンタメとしても『キングダム』『ゴールデンカムイ』よりちと見劣り。
後こんな事言っちゃうと元も子もないが、せっかくの『陰陽師』の映画の新作、出来れば野村萬斎で見たかった…。
いや勿論新しい『陰陽師』を作ろうとしたスタッフ/キャストの意欲は伝わってくるが、オスカーを受賞した滝田監督と貫禄増した野村萬斎のコンビで『陰陽師』の新作を…。
こういうのは出来ないのかな…?
現在と過去を脅かす強大な敵。最難度の術を使い、現在の晴明=野村萬斎と過去の晴明=山﨑賢人が時空を越えて共闘する。
題して、『陰陽師 ∞(クロスオーバー)』!
VFXの方はちょっと変な感じ
【都に蔓延る様々な”呪”に囚われた人々を描いた作品。VFXを多用した幻想優美なる原作の世界観を再現した美術に魅入られた作品。山崎さんは若き晴明のイメージ通りだし、矢張り源博雅は佳き漢なのである。】
■陰陽寮で学ぶ、安倍晴明(山崎賢人)達の中で一段位の高い徳業生である橘泰家(村上虹郎)がある夜、自宅の井戸で怪死する。
陰陽寮学生である、平郡貞文(安藤政信:いつ見ても、格好良いよなあ。)を始め、安倍晴明以外の学生たちは出世のため、躍起になり、犯人探しを始める。
◆感想
・原作にはない、陰陽寮を底辺とした陰陽師のヒエラルキー制度や、平安京のヒエラルキー制度は面白く鑑賞。
ー たった、150人の上級役人が都を治めていたとはねえ。-
・と、並行して起こったよし子女王(奈緒)の弾く琵琶の弦が切れて行く怪異解明に呼ばれた晴明と博雅(染谷将太)。そして、晴明が捕まえた銀の龍。
よし子女王は博雅への想いが”呪”になってしまっていたのである。
ー 博雅君、相変わらず鈍いなあ。オジサンでも怪異の理由は分かったぞ!そこが良いんだけどな。それにしても奈緒さん、無茶苦茶お綺麗である。ー
■だが、博雅君、帝(板垣李光人)の恋文をよし子女王の想いを分かりつつ届けてしまうのである。そして、よし子女王は哀しみの余り、消えてしまう。
ー よし子女王の嘆きと博雅君への告白。けれども、帝の手紙を読んでしまってはなあ・・。仕え人はツライよ。-
・一方、橘泰家の怪死事件を発端に、晴明は自分の両親を殺した男を探って行く。
ー この辺りの精神世界の使い方、描き方は良かったなあ。
そして、晴明を救った博雅の葉二の笛の音。
晴明はよし子女王を救った後に、真の怪死事件の遣い、天文博士(北村一輝)を斃し首謀者、陰陽頭(小林薫)と決するのである。
ー 陰陽頭は、年に一度陰陽寮学生たちを占い、自分の地位を脅かす者の親類縁者を殺していた。晴明の両親も同じ理由で殺されていた・・。
天文博士も陰陽頭から昇進をチラつかされていた。二人とも地位を守る、もしくは地位を上げたいという”呪”に掛かっていたのである。
それにしても、晴明が陰陽頭を斃すのに、菅原道真の怨霊を使うとはなあ。当時、最強の怨霊と言われていた方である。晴明の霊力の凄さが分かる。ー
・そして、全てが解決し、帝は陰陽師で安倍晴明の育ての親である賀茂忠行(國村隼)を呼び、帝の陰陽師にならないかと声を掛けると賀茂忠行は
”未だ、徳業生になったばかりですが、安倍晴明をお勧めします。”と答えるのである。
<ラスト、晴明と博雅は月光の元、十年の知己の如く、対当に喋っている。そして、晴明は言う。
”笛を吹いてくれないか。(物凄く細かくて恐縮だが龍笛と言ったと思う。葉二じゃないかな・・。)”
博雅は、笛を静に吹くのである。
今作は、呪術を催眠や暗示を組み合わせた技として描いた所が、人間の様々な欲や情念が”呪”になる、と言う原作に通じていて良かったと思う。
夢枕獏先生も、このレベルの映画化であれば、ご満足されたのではないかと思った作品でもある。>
平安の世の優雅な魅力
呪が祓われる
とても美しく綺麗な映像でした。監督が「呪が祓われる映画」とおっしゃっていた通りでした。
「ヒロマサッ!」っていきなり「呼び捨てかよっ!」って思ったけど同じ様に「セイメイ」って呼んでるからまぁ良いか。冒頭にこの時代の言葉では難しいから現代口語でお送りします宣言してたもんね。
監督と原作者との出会いから35年経ってようやく出来た作品だそうですがその間に映像技術は革新的な発達を遂げたでしょうね。無意識の世界での話で内容は少し難しいです。でもとにかく綺麗なんです。アクション、衣装、建物、宮殿、花、樹、星、火龍、水龍など見応えたっぷりです。
撮影は2年前のコロナ禍の中でいろいろ制約も多かったようです。
時代劇と言うと戦国、江戸、幕末、侍が相場ですが平安貴族も有りですね。
ただもう少しもののけや魑魅魍魎の姿を見たかったです。
新しい陰陽師像
ファンタジー系の映画はあまり観ないので、観に行くかどうか迷った。しかし、日本史が好きで、過去に陰陽師に関心を持って調べたり、晴明神社に参拝したこともあったので、どんな映画だろうという好奇心が勝ったので映画館に足を運んだ(2024年映画館鑑賞11作目)。
夢枕獏の原作を読んだことがないので、VFX×山崎賢人の派手な呪術とアクション、というテイストかと思っていたら、想像とは違うものだった。
まず、安倍晴明(山崎賢人)が、自身が本物の呪術を使うことができるにも関わらず「事実を見る」ことに拘っていること。陰陽師が人の不安心理を煽って存在価値を高めているという批判を師匠(國村隼)に早い段階からぶつける場面に、ファンタジックな呪術だけではなく、史実(実際)の陰陽師の姿もきちんとバランス良く描くという姿勢に好感を持った。
史実の陰陽師を描くと全く地味で映画として成立しないだろうから(安倍晴明が活躍するのは晩年だし)、当然、呪術シーンが出てくるのだが、描かれる不可思議な現象の源が人間の様々な心理によるものであるというところに、何となく納得させられてしまう。
山崎賢人と染谷将太は安心して観ていられる演技。徽子女王(奈緒)は可愛いけど終始少女漫画な世界に生きる人って感じ(好きな人は好きでしょう)。
欲を言えば、脇役にも実力派が多く揃っていたので、彼らとの絡みも含めてもっと1つ1つのエピソードに深みがあればより見応えがあるものになったのではないだろうか。
秘めたる思いの ラブストーリー たまらんわ。
意外と 現実と折り合いをつけた親切設計の陰陽師 呪術も程よい 「帝都物語」は、昔になったなぁ。
悪いけど 夢枕獏のこのシリーズ初体験
平安時代だから どうせ 幻想的だけで終わるんだろ❗️ と臨んだ。
しかし制作時期からNHKの大河 意識したかどうか知らんけども
予想を裏切り NHK大河 より 現実的かつ 呪術ファンタジーだった。
そうNHK大河 何が不満かって 登場人物が現代語で当たり前の如く話してること
イヤイヤ どうでもイイ娯楽的な文学ですら大学受験レベルで訳わからんのに
都の天下人も庶民も 言語体系違うだろ💢って
その点この作品は 最初の数分だけ古語くさく して 以後は 現代語で 的な注釈入れてる
それで 本作 俺は掴まれてしまった
何よりも 呪術を ジークムント・フロイト的 というか 現実社会と シームレス化
することによって
フィクションが故に 当然飛躍する 暗躍というより ファンタジー部分が大納得。
欲を言えば 江戸時代よりはるか昔の 平安京の 闇のおどろおどろさ 怖がらせてくれたら最高でした。
意外と言えば ホームページ 有料パンフと別物だけど 大健闘
用語集は同じだし 対談形式で攻めている コレほど 有料パンフ🈶に迫ったホームページは久々じゃないかな
ただし 有料パンフの方が 情報は豊富です 明白に 【キチンと精読すればホームページHPで絵好みも良いかもね】
呪文 陰陽寮の解説 陰陽師の解説は有料パンフ🈶に詳説。
要するに 本作に絞って観に来た人は買うべき出し、何本もハシゴして流す映画ツウの人には不要
明治維新まで陰陽寮存在したのはビックリ‼️だ
天文とか 暦 時刻 までごっちゃになって管理は平安時代ならでは。本当に今あるもの全てないからなぁー
安倍晴明生誕1100年 他作と区別のため 陰陽道と道教 とのこと【有料パンフ🈶最後の文字のあるページ】❓❓
VFX、平安京とか 勉強するとことか 龍とか 現実の京都の寺社仁和寺とか よくまとまってて良い
勿論 空想のフィクション 小林薫演じる陰陽頭 藤原義輔 以外は実在の人物がベース。
驚きや おどろおどろさ はイマイチ だけど このシリーズ入門編としては程よい 面白い作品でした。
まあこの佐藤監督の力量によるところ大。
少しだけハリーポッター風味
陰陽師育成学校の異端児「安倍晴明」が陰謀を企む先生たちに対し、圧倒的な才能と友情の力で親の仇を討ち、帝の陰陽師の座に登用されるまでを描いたまさにエピソードZERO的なお話だが、何故そこまでの能力を身につけたかについては語られない。
怪しい現象の多くは思い込みからなると現実主義的立場を取りつつも、実は呪いや超常現象の存在を一番理解しており、自身もいざという時に戦える能力を備えているというステレオタイプのクールなヒーロー。
出演は主演に山崎賢人(原作ものの主役はこの人以外はダメなのか)、相棒役に染谷将太、ヒロインに奈緒、脇にも小林薫、國村隼人、北村一輝、安藤政信など出演するだけで作品の格を上げられる実力派がズラリと並び、目が散って誰が黒幕なのか最後までわからないような効果もうまく出している。
クライマックスの火と水の龍のCGは安っぽく見えた割には力を全て注ぎ込んでしまったのか、それ以外のアクションシーンがさらにこじんまりと地味に見えてしまった。
もっとド派手に鬼や化け物とのバトルなどを期待していた分、少しだけ肩透かしをくらった感じがあった。
巧みな物語の構成が高評価
感想
正直余り期待していなかったが、観ると上質なファ
ンタジーロマン溢れる作品であった。
古代日本の社会心理と古文書伝承、易学、天文学、
気象学、基本的物理法則、伝承医薬学、方位学など
が複合的に合わさったものが陰陽道。
当時の人間が理解不能な天変地異、疫病などを具体
的に納得する為の公式な理由付け(お墨付き)を行っ
た帝直属の官庁であったと認識していた。
物語の中で当時の平安京の構造、天皇を中心とする
政治体制、付随する官僚体制(寮)、官位、陰陽寮の
体制と仕事内容、地位などが、わかりやすく説明さ
れ、興味深く観た。その学生であった、若き日の晴
明と上級官位の博雅の出会い、また博雅の悲しくも
儚いロマンスを織り混ぜ、人の業による諍いや愛、
友情物語が展開していく。
とりわけ博雅と徽子女王の深い絆と愛情が素晴らし
く描かれており、当時の慣習を反映して涙を誘う。
脚本演出◎素晴らしい。今後も期待。特撮◎白組定席。配役◎ 豪華メンバー。小林薫、山﨑、染谷、
板垣、北村、安藤、村上、國村、各氏は個性的で素
晴らしい演技。徽子女王役の奈緒さんの好演は特筆
もの。
原作も滝田監督版も拝読、鑑賞済だか、今回は恐怖
よりも人の愚かさ、情、欲、念、深層心理に話の中
心がおかれ、構成としては、今作の方が原作者の本
来の意図が反映されていて優れていると私感する。
以下は物語の中で説明された、物語を観ていく上で
必要となる、対照をなす言葉と、その言葉の自分な
りの解釈を掲示する。
『事実と真実』
事実とは現実世界。真実とは人間一人一人が持つ現
実世界を生きる為の考え方。全ての人に真実が存在
する。真実は現実世界で絶え間なく努力し継続して
いくと実現する。
『呪』
呪とは人から人への恨みつらみの念、無念、羨みの
念がエネルギーの塊として実体化したもの。現実で
は見ることができない。本当の陰陽師のみが招聘し
操れる術。
『人間の深層心理』
人の情や念はコミュニケーションをとる事によって
絆を育み、気持ちを深い部分までお互いに理解でき
るようになり、双方にその気持ちが強くあれば、
言葉に出さずとも意思疎通が果たせるようなる。
時には深い情を生み、男女なら愛情関係に発展する
こともある。深層心理で心が繋がる事は可能である
事をこの物語は主張している。もし本当に深層心理
下で意思疎通が可能であるのなら、現実世界に存在
しない魂となったものとも、求めれば繋がる事がで
きるかもしれない。ロマンを感じる部分である。
『暗示』
無意識に相手の意のままに意識を操られ心を弄ばれ
る術。己れに強い真実(信念)を持つ場合は罹らない
。恐れと畏れによって罹る強さは異なる。
『催眠術』
事実(現実)上のさまざまな視覚、心理操作により心
を弄ばれる事。意識の中の思い込みや性格などを逆
手にとり、そのように誘導してしまう事。これも恐
れと畏れによって罹る強さは異なる。
⭐️4
楽しいといえば楽しい映画だけど。
ハードル上げ過ぎた
そうきたか! 納得の第三作です!
大満足!
良かった!
前作から21年、素晴らしい企画で新作が出来ました
基本、平安京版ハリーポッターです
晴明と博雅の出会いを描くという設定は本当に見事です
なるほどそうきたか!と膝をうちました
これで大まかなシリーズの設定はそのままにその世界観で新しく役者と物語を展開して新たなシリーズとして製作できるのですから
プロデューサーと監督の勝利です
陰陽師はシリーズとしてリブートに成功したのです
コロナ禍も明けて、今年の桜シーズンは世界中からインバウンド観光客が押し寄せました
この作品も、これから作られるであろうシリーズの新作も海外への輸出が多いに期待できると思います
海外の人がみたい日本がここにあります
日本の美しさ、神秘さ
風光明媚な光景や、神社仏閣の見事な建築をもっと取り上げて観光映画的要素をもう少し増やしてもよいのではないでしょうか
あざとくたっていいじゃないですか
世界中の観客がみたいものを見せることは正義だと思います
蛇足
先日、桜を見に奈良を巡ってきました
陰陽師の舞台はもちろん平安京ですが、奈良には晴明の生きていた時代の雰囲気が京都よりも濃厚に感じられます
平城宮跡の朱雀大路、朱雀門、大極殿は本作そのままの姿が現実にあります
本作に夢中になった方ならうおーっと声が出ると思います
桜井市にある安倍文殊堂は安倍氏の氏寺で晴明もそこで修行したとか
陰陽師の天文台跡もありました
また当麻寺では大勢の菩薩様が空中のランウエイを練歩く練供養会を見てきたのですが、これは本作の劇中でVFXで表現された光景がそのまま現実に展開されていました
陰陽師の世界は令和の日本でもまだあるのです
かなり昔から日本にガラスあったみたいね。
昔から占いには興味ないので、陰陽師なんてどうでもいいと思ってるんだけど、映画なのでホラーっぽいネタかなって思いながら着席。
山崎賢人演じる安倍晴明は、まだ学生(がくしょう)さん。ふーん、学年無いから年齢ばらばらなんだ。晴明なんて27歳。昔だから、かなりのオッサンだと思うけど結構若いな。てか、平安時代でも70歳まで生きてる人なんていたのかなぁ。
前半、晴明が事実と真実の違いについて説明する。これ、ミステリと言う勿れと一緒じゃん。クスッ。
中盤からは染谷将太演じる源博雅と、バディになって事件を解決に向かう。あ、染谷君が大変だったって言ってた、2頭の馬と走るシーン、ちょこっとだったね。えっ!アクションシーンもあったんだ。晴明めっちゃ強いじゃん。いろんなバトルがあって結構楽しかったんだけど、ストーリー的には軽すぎたかな。だって、皆んな無意識での戦いなんだもん。何度も目が覚めるので、どのシーンが実際に起きてる事なのか分からなくなった。ほとんどの事が実際には起きてなかったけど、命に関係してたなんて納得できなかった。奈緒演じる徽子女王の部屋は、なんであんなに花びらだらけなのよ!?
もう少しリアリティがあれば共感できたのにな。
実写版・無量空処良かった〜!
いや〜まずは津田健次郎さんのナレーションで始まり、良き。ゴールデンカムイと同じだけどなんかこう、津田さんのナレーションだと「これから始まるな~~」という期待感が良いです。
そして色々達観しつつ、学校、組織の上の人には媚びず、実力はピカ一、まさしく五条悟みたいな安倍晴明が最後の敵を倒す時の術には手の形を無量空処っぽくしていて、とても良かった〜〜!!
無意識領域の場面は鬼滅の刃の無限列車編みたいで良かったし、炎の龍や水の龍は、炭治郎が使う日の呼吸と水の呼吸の時みたいで、映像良かったです!!
それにしても恐ろしきは人の出世欲、妬み。。
よしこ女王の、ひろまささんを想う気持ちが金の龍だったのは、なるほどーと思いました。人の想いを映像で具現化して、人を妬む時には邪悪な炎に包まれているっていう映像表現も分かりやすくて良かったです。
とにかく「〜の子、安倍晴明が命じる。〜」というこの呪文の言葉、良いですね〜!キングダムやゴールデンカムイに続きまたまた山﨑賢人さんの主役でしたが、ちゃんと別人に見えたし、この映画見て良かったです!!!
新しい晴明
映画館で観るべき迫力と映像美。令和的思考の安倍晴明という新しさ。
私はファンタジーやSFのようなあまりに非現実的な話は苦手なのですが、映画館のチケットの有効期限が近かったためという後ろ向きな理由で全く期待せず鑑賞しました。
ところが何度か目を見開いてしまうほどの迫力と映像美が素晴らしく、引き込まれ、あっという間にエンディングでした。面白い!映画館で観るべき作品だと実感できましたし、後ろの席の方も「観にきてよかった!」と言っておられました。私も同感です。心から思いました。
平安時代ならば祟りやもののけの仕業と思われていたような現象(例えば家鳴り)も、陰陽師を呼んでお祓いを、となるところなのに、安倍晴明は陰陽師らしからぬ冷静な「事実」を見て現代的な理論で分析してしっかりぶった斬ってくれます。晴明の令和的思考、理論と平安時代という祟りが信じられていた時代との融合、という新しい描かれ方。
だから令和顔の安倍晴明役・山崎賢人さんや帝役・板垣李光人さんが抜擢されたのかなと思えました。
戦いの場も、現実ではなく無意識の世界での話なので(一応)、ファンタジーやSF的ではあるものの比較的(あくまでも比較的ですが)理路整然としていて安心して観られました。
いい作品だったので、鑑賞後一晩経ってもホワホワしており、いい一日を過ごせたと幸せな気持ちが続いております。是非劇場で観ていただきたい作品です。
現代伝奇映画では成功。でも、
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