「Lovely」リトル・ワンダーズ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Lovely
悪ガキたちがブルーベリーパイを作るための卵を見つけにいくというロードムービー的な作品で、ガキンチョたちがバイク乗り回してる絵面が良くてそれに惹かれての鑑賞。
ガキンチョたちの青春模様!ってのを期待していたんですが、思ったよりポップではない作風でハマるところもあれば首を傾げるところもあったりの作品でした。
ガキンチョたちは善悪の区別があんましついてないのか万引きしても悪びれていないし、自作の銃で平気で人は撃つし、他人のものはたくさん盗むしで、この年齢でも許すか許さないかギリギリのラインでしたが、出てくる大人たちが揃いも揃ってダメな奴らばっかですし、PG12の理由がしっくりくるくらい酒も飲むわ暴力振るいまくりだわの大盤振る舞いで、人によっては拒絶反応を示すんじゃないかなという描写が結構ありました。
自分もちょっと引きながらの鑑賞だったのでガキンチョのキャッチーさはあんまり感じられなかったのは惜しかったです。
魔法要素が無ければ物語は進まなかったと思うんですが、この魔法要素が物語の規模をアンバランスにしてしまっていたのは勿体ないなと思いました。
ガキンチョたちがバイクに乗って大人を追いかけ回して卵を取り返すぞ〜くらいのテンションだったのが、命の危機!?とかにまでグレードアップしてしまったので観たかった規模からはかなり違うところまで行ってしまったなと思いました。
一通り事が終わった後に自宅に戻ってゲームをする流れで終わっていくのはほっこりしました。
あんだけ暴れ回ってたくせにやっぱ子供なんだなとなりましたし、なんやかんやで目的は達成できていし、終われ良ければ全て良しってやつでした。
ただやってる事は犯罪そのものなのにお咎めなしで終わっていったのは心のどこかで釈然としないものがあったのは確かです。
登場人物の表情を長い事映すシーンが結構あったんですが、あまり上手い事物語に良いスパイスを与えたようには思えず、後半はくどさも感じてしまいました。
映像のレトロ感だったりは好きだったのでなんだかなぁって感じです。
ガキンチョたちの子役たちは本当に魅力的で、よくそんな悪ガキのオーラを出せたなぁと感心するばかりです。
セクシーなのにラブリーな弟がキュートでした。
90分から100分くらいにまとめてくれていたらもうちょっと観れたのかなと思いました。
とはいえ子供を使ってこういう作品を作るのは現代ではあまり観れなくなった気がするのでそういう点でも貴重な1本だったなと思えたので結果オーライです。
鑑賞日 10/31
鑑賞時間 16:15〜18:15
座席 D-12