九十歳。何がめでたいのレビュー・感想・評価
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日本のおばちゃまたちの元気の秘訣は…
公開日を少し過ぎた本作品、密かにロングランヒットしているということで、本日の映画サービスデーは気になっていた本作品をチョイス。客層は予想通りかなりアダルトでした。自分の席につくと、おば(ぁ)ちゃま2人が仲良く談笑の真っ最中。一瞬席を間違えたかと思いましたが、多分間違えたのはおばちゃまたちよ🙄悪びれることなく席をスライドするお2人のお喋りは、映画の予告編中終わりを見せない。映画本編を見る前に、日本のおばちゃまたちの元気の秘訣を知ることとなる。
エンドロールで「2023年に佐藤愛子先生が100歳を迎えられた」とでるやいなや、観客のおば(ぁ)ちゃまたちからは一斉にため息が漏れた。
「こうありたい。」「こんな風に生きられたら」という憧れにもにたザワメキとため息。これこそが、この映画が上映される意味なんたと思いました。
内容はご想像どおり、観れば元気をもらえる痛快エンターテイメント!細かいことにクヨクヨ悩んでる自分が馬鹿らしくなります。子ども2人を成人させた私ですら、ここではまだまだ若輩者。90歳、100歳にして現役で輝いて生きている人はそれだけで憧れます。
主演の草笛光子さん、90歳にしてスクリーンで今なお輝くそのお姿は、中高年の希望です。唐沢寿明さんも、歳をとられたんですね。トレンディドラマも良かったですが、悩める中高年役も素敵でした。途中お楽しみチョイ役キャストがスパイスになって楽しめます。オダギリジョーさん、LiLiCo、石田ひかりさん、清水ミチコさんなどなど。特に、タクシー運転手役の三谷幸喜さんは、ノリノリで思わず笑ってしまいます。
昨今の映画館では、空前のアニメブームもあり上映作品の半分にもせまる勢いで、アニメ作品のラインナップが増えています。それはそれで、時代なのかとも思いますが、本作品のようにおじちゃまおばちゃまが元気になれる作品がもっと増えるといいなぁと思いました。
問答無用で楽しめる作品ですので、頭を空っぽにしてご来場ください♪
生き甲斐
原作は知らずに…,
高齢で筆をおいた作家が生き甲斐を見つける物語。
後先ない人生を悲観することなく、言いたいことを吐き出すことで人生を謳歌する。
また今のコンプラ時代に逆行する編集者との掛け合いを軸に描くことでそれぞれがイキイキとなる過程を丁寧に描いてて好感が持てた。
ただドラマとしては楽しめるがテレビ放送を考えた作りをしてる点が見え隠れしてる様に思え残念でした。
満席に近い状態
事前予約せずに行ったら△だったので焦りました笑笑
上映されて時間経ってるのに満席に近いのでレビュー通り面白いんだと
年老いて気力無くした作家の先生と時代に合わせられずに見放された編集者
隅っこに追いやられた者同士がタッグを組んでエッセイを出す痛快コメディ
佐藤愛子先生の本が元になってるんですね。
年老いた自分と時代のギャップを面白おかしく描いてます。
TVの不調がリモコンの操作ミス?
リモコンのボタンが複雑すぎるんでしょうね
私も全てのボタンを把握しているわけではありません笑笑
電気屋さんに出張費だけ取られる虚しさは面白かったです。しかも電気屋オダジョー笑笑
唐沢さんのしょぼくれた編集者も良かったです。ハマってた!
こういう感じで長生き出来たらラッキーだろうなと思います。
エンドロールで佐藤愛子先生が100歳と流れた時、劇場がどよめいてた。
未だにご健在で素晴らしい!
エッセイ本が読まれるシーンは誇張している
原作のエッセイ本は未読です
断筆宣言をした90歳の作家がエッセイを書く内容が映画化されている
どこまで事実なのかわからないが
エンドロールで年賀状のエピソードは事実なんだ
編集者はパワハラ気質で会社を異動させられ妻や子供に逃げられてしまった
編集者が企画をそこまで粘り強く持ち込んだ理由はちょっとよくわからない
90歳の化石みたいな作家ということで共感したんだろうか?
本がベストセラーになったときの演出は正直過剰に見えてしまう
エッセイの一部が本作では読み上げられるが
そこまで「一刀両断」している感じはなかった
病院で検査を2週間も待たされると言われるのは、正直自分もショックを受けると思う
編集者が妻と再会するが
結局、離婚は避けられなったので
ここらへんは現実的なのかな
「草笛光子 生誕90周年記念作品」とでるが
これがどこまで本気かわからない
ちなみにアニメ映画そこそこ観てるはずなのに
宮野真守がでていたことがわからなかった
そして、三谷幸喜もいたことがわからなかった
リアル90歳の草笛光子の演技に圧倒されると共に、大きな活力も貰うことができた
前田哲 監督による2024年製作(99分/G)日本映画。
配給:松竹、劇場公開日:2024年6月21日。
とっても、面白かった。
エッセイを映画にするなんて、とてもとても難しいと思うのだが、よくぞここまでにというレベルまで仕上げた、知らなかったが脚本の大島里美さんに拍手!
そしてやはり、主人公佐藤愛子を演じたリアル90歳の草笛光子(角川映画等で馴染み深いが初主演とか)に、圧倒された。最初の方の鬱々とした姿、それがエッセイ執筆と共に、ドンドンと元気になっていく変化の見せ方は見事で、その姿に大きな活力をいただいた気がした。90歳でも世の中の為になる仕事ができると思うと、まだ自分はひよっこで、まだまだ長く頑張れるかもしれないという気にもさせてくれた。
二枚目を封じて佐藤愛子に執筆を再三依頼する編集者をコミカルに演じた唐沢寿明も大好演。定型的だが、仕事に没頭してきたもののパワハラ男と職場で干され、家庭顧みずに妻と娘に愛想尽かされる仕事人間の悲哀を、共感を抱かせるかたちで見せて、この俳優を改めて見直した。
その他、オダギリジョー、清水ミチコ、石田ひかりもチラリと登場。草笛光子が自論を吠える相手のタクシー運転手が何故か三谷幸喜で、印象的でもあった。
そして、前田哲監督、昨年見た「ロストケア」監督・脚本とのギャップの大きさに、かなりの魅力を覚えた。
監督前田哲、原作佐藤愛子、脚本大島里美、企画岡田有正、 古賀誠一、 石塚慶生、プロデュース岡田有正、プロデューサー近藤あゆみ、 山田大作、撮影山本英夫、照明小野晃、録音
加藤大和、美術安藤真人、装飾松田光畝、衣装立花文乃、衣装(草笛光子)市原みちよ、ヘアメイク宮内三千代、ヘアメイク(草笛光子)中田マリ子、サウンドエフェクト小島彩、
視覚効果豊直康、編集早野亮、音楽富貴晴美、主題歌木村カエラ、音楽プロデューサー溝口大悟、 笹原綾、助監督久保朝洋、スクリプター杉本友美、制作担当田島啓次。
出演
佐藤愛子草笛光子、吉川真也唐沢寿明、杉山桃子藤間爽子、水野秀一郎片岡千之助、吉川美優中島瑠菜、テレビの修理業者オダギリジョー、海藤ヨシコ清水ミチコ、美容師LiLiCo、倉田拓也宮野真守、総合病院の窓口女性石田ひかり、タクシー運転手三谷幸喜、吉川麻里子木村多江、杉山響子真矢ミキ。
身にしみる。
わたし、今年56歳
わたしの母82歳
やっぱり。
草笛光子さん、すごいわ。
女優業がすごすぎ
最後まで楽しかったなあ。
脇を
固める役者さんたち、また、良い
ありがとうございました!
サバサバして明るい佐藤愛子先生に、草笛光子さんがナイ・キャスティング‼️
楽しい映画でした。
もうクスクス大笑いしました。
観客がなんと私一人でしたので、遠慮なく笑えました。
草笛光子さんの生誕90歳記念映画、でもあり、お祝いムードもあり、
明るいムードの楽しい映画。
時代遅れの熱い編集者に唐沢寿明さん。
なんと、いつも颯爽としたイケ面の雰囲気を拭い去る熱演。
妻子に愛想を尽かされて、出ていかれてるのです。
ちょっと気の毒で同情しました。
でも吉川さんは、思い遣りが欠けていましたね。
愛子先生の孫娘ちゃんとのコスプレ年賀状・・・
これは傑作でした。
家族でもコミュニケーションや茶目っ気にユーモア。
楽しい家庭の大事さ!!
家庭はみんなの憩いの場所。
やはり吉川さんは、自分のことばかりしか頭に
なかったんですね。
でも仕事は熱心です。
88歳で燃え尽き症候群で絶筆宣言をした佐藤愛子先生。
エッセイ執筆の依頼を断り続けますが、
唐沢寿明演じるへ編集者の吉川真也の熱意に粘られて、
とうとう連載を始めることに。
手土産のお菓子に目の無いところが可愛い。
ズケズケした口調、忖度しない物言い、正論、
本当に素敵な90歳です。
そして愛子先生は書くことで元気と生き甲斐を感じるのです。
いつも颯爽として本当に美しい草笛光子さん。
私の憧れの人です。
この映画では、やはり弛んだ顎の下のぜい肉。
手の平のシミなどもバッチリ写っています。
年相応の面も見せてくれて、ますます親近感が湧きました。
タクシー運転手役で、三谷幸喜さん、
人生相談の回答者に清水ミチコさん(さすがの化け方でした)
美容師役のLiLiCoさん、
こちらもちょっと見では、分からないレベルでした。
サスペンスとサイコスリラーしか読まないので、愛子先生の本は
読んだことがありません。
早速Amazonに文庫を注文しました。
何気に、映画化効果なのか売れ行き上々です。
佐藤先生は、昨年なんと100歳におなりとか、
おめでとうございます‼️
どこを切り取っても文句が無い傑作!
断筆宣言をした佐藤愛子にしぶとく連載してもらう為に自宅に通いつめるのは唐沢寿明。見た目があまりにも変わっていたので最初、「 吉岡秀隆、身長伸びたなぁ? 」 と思ってました。
出演している役者の誰もがベストアクトで、草苗さんなんて90才でこんなに元気なんだから俺も負けてられないなと自省しました。予告編でも面白そうだったけど、婆さんが無双しまくるサマは痛快でした。こんなお年寄りになりたいものです。
笑えるだけじゃない!心に刺さる映画!
笑えもするんだけど、深い人間ドラマが感動的で良かった!
この作品の主人公の言葉も元気になれるものや、人生の学びになるようなことまであって良かった!途中のエッセイの文章や最後の会見のシーンなどは心に響いて感動!
エンドロールで実際の写真が出てきて、最後に「100歳になった」と出てきた時も感動しました!
吉川の一家の話も良い!
期待以上のすごく面白い映画でした!
星はいつも3つです。
そのとおり! と思うタイトルです。
映画本編の前に『草笛光子生誕90年記念作品』というクレジットが出ますが、これはシャレなのか本気なのか、ご本人も断れなかったのか苦笑しながら受け入れたのか。
とはいえ、草笛光子さんはすばらしい女優です。
映画の草笛さんで一番印象に残っている役は、市川崑監督『獄門島』の狂気の女祈祷師。聖天さんの呪文を超スピードで口走りながら、漁師の親方の東野英治郎に犯される。草笛さんは市川崑の金田一シリーズには欠かせない女優でした。
目覚めてベッドから出て朝刊(三紙とっている)を取ってきて、ナベで温めた牛乳を飲みながら虫眼鏡で記事を読む。新しくはなく本とかがところどころにおかれているがきちんと片付けられた部屋
。さすがにお手伝いさんがいるのかなあ……などと想像していると二階から娘と孫が顔を出す。
冒頭で生活ぶりを丁寧に描写しているところが嬉しい。
前田哲監督、さすが手練れです。
また唐沢寿明の素直なダメダメ男ぶりもさすが、でした。
考えさせられる
恥ずかしながら、主人公の佐藤愛子さんが実在する方だとはエンドロールを観るまで知りませんでした。
年賀状のエピソードも微笑ましく聞いていたのにエンドロールでそのお写真が出できて、「え!?」ってなりました。
朝イチの時間帯で映画館に行ったのですがそれなりに人が入っていて驚きました。
クスクス笑い声も聞こえてきて皆さんも楽しんでいるのがわかりました。
正直自分自身はそこまで長生きしたくないのですが、そんなこと思っていてもどうなるか分からないですよね。
娘夫婦(娘婿さんは単身赴任だそうですが)と同居して、そこまでお金に困った生活でもない。
かなり恵まれているほうだと思いました。
他の方も仰っていますが、これが息子夫婦と同居であるならかなり状況がかわると思います。
娘さんやお孫さんとの相性が良いですよね。
必ずしも実の親子だからといって相性が良いわけではないですし。
佐藤先生は目出度く?昨年、100歳を迎えられたようで嬉しく思います。
私は現代が生きにくい40歳。
何も情報を得ずに鑑賞しました。
観たかった映画の時間が都合に合わないため、星の数でこの映画を選びました。そんなゆるい感覚での幕開け。
90歳かぁ、周りで近いのは最近亡くなったおばあちゃん。
自分が90歳の時はどんなんだろう?
母が90歳の時はどんなんだろう?
今、一緒に鑑賞している人たちは何歳ぐらいでどんな気持ちで観てるんだろう?
普段考えないような事を考えながら観ていました。平日の真昼間の鑑賞、平均年齢こんなに高い映画は見た事ない!
みんながどんな気持ちで見てるのかも気になりましたが、私は自分の無能さも感じる結果ともなりました。
人を笑わせたり感動を与えたり、何か一つの仕事をやりとげたり、誰かの役にも立ってるわけでもなく、何の役にも立っていない私はまさに主人公が小説を新たに描き始める前と同じ状態。
だから色々考えさせられました。。☆
電話のシーンで出てきた昔ながらの電話帳をみて「なつかしい!」と口にしたおじちゃんがいてました。
私も昭和を生きてるので懐かしくなりました。
現代の生きづらさや堅苦しさの無い本音なども主人公がズバッと!最後まで!!言い切ってくれた
のでこちらも最後までスカッと!!観る方ができました(^_^)
動物のシーンに涙もろい私は何回か泣けますし、その後は何回か声も出して笑いました!
おかげでたまっていた何かがスッキリとしました。
今は母兼妻役の木村多江さんの立場に少し近いので、そっちの面でも将来考えないといけないなと思いました。
子供が言った「家にいてるだけで見えてない」みたいな台詞もしっくりきました(?)
久々に色んな涙も流せたので、感情を整えてくれる映画でもあったかもしれません☆(〃´-`〃)
デトックスってやつです☆
生き方、、考えます。
いや、考えてもしかたない。
人生100年時代。。
後悔しない人生を過ごしたい!
まずは今日だけでも後悔しない1日をすごそう!と意識したい☆
最後、エンドロールで流れ始めたポップな感じの曲調、
ご年配の方達が多い中どんな曲であればしっくりおさまるのか。。
ドキドキしていたら聞こえてきたのは可愛らしい声。
あれ?聞いたことある声、、
でもこんな可愛らしすぎる声だったかな?
やっぱ歌い方がそうだよなぁ
やっぱカエラちゃんや!
意外なエンディングの曲でしたが全然ミスマッチな感じがしなくてハッピーなあたたかい気持ちで私の心の幕は閉じました.。.:*・゚
人情とか感情とかそんな言葉が好きだったり、心が揺るぎやすい人には飽きずに観れる映画かなと個人的に思いました!
笑って泣ける優しい映画
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佐藤愛子は88歳で最後の小説を書いて引退した。
そこからは退屈で全てが面倒臭く感じる日々だった。
編集者の唐沢は気性が荒く、昭和的仕事人間過ぎた。
で家庭も崩壊、職場でもパワハラ認定され転勤に。
そんな中で、佐藤を口説き落としエッセイの連載が開始。
唐沢と佐藤の衝突や苦悩なども描かれつつ、
佐藤のエッセイは見事大ヒットして脚光を浴びる。
そしてついには国から旭日章を送られる。
その会見にて、佐藤は唐沢への感謝の意を述べる。
しつこい編集者のせいで連載開始になったおかげで、
また生き甲斐を感じられるようになったと。
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佐藤愛子の書いた同名小説の映画化ではなく、
佐藤愛子が同名エッセイを書いた頃の出来事の映画化。
どこまでが事実でどこまでが脚色なんかは不明やが。
佐藤愛子・・・そういう作家がいるのは何となく知ってた。
「ribbonのメンバーと同姓同名」って位置づけ程度にw
90歳で本を書いたことも、現在100歳なことも今回知った。
いやー、文壇にそんなスゴい人がいたんやなあ。
この作品は草笛さんの生誕90周年記念映画とあって、
草笛さんの演技が素晴らしく、本当に魅力的。
口も態度も悪いが根が優しい役を見事に演じてる。
佐藤さん自身も多分本当にそういう人なんだろうね。
そんなことに感動してもて、ずっと泣きながら見てたわ。
本来はコメディタッチの映画なんやけどな。
お二方が積み上げて来た人生の深さ、というのかね。
大阪駅併設の映画館で見たからもあるだろうが、
平日昼間なのに満員だった。そして95%くらいが爺婆w
皆さん楽しそうで、しょっちゅう笑い声が起きてた。
こうして日本中の爺婆達を楽しませ、勇気を与えてる。
それを100歳と90歳のコンビがやってのけてる。
本当にスゴいなあって感じてやまんかったな。
もちろん他の俳優さんや裏方さんの力添えも含めてね。
本の方も読みたくなり、早速図書館で予約したわ。
10年経った今も、映画効果なのか予約で一杯だった。
生き方を考えさせられた
人間はいくつになっても目的意識を持っていた方が人生を楽しめていつまでも元気でいられるのだなぁと、つくづく思いました。
佐藤愛子さん役の草笛光子さんが爽快で、担当編集者役の唐沢寿明さんとの絡みや、娘役の真矢みきさん、孫役の藤間爽子さんとの絡みが見ていてとっても楽しかったです。
途中ヒヤッとするところもありましたが、最後まで笑顔でいることができました。
この方は才能に恵まれている上に家族にも恵まれている。 先ず娘という...
この方は才能に恵まれている上に家族にも恵まれている。
先ず娘ということと孫娘ということ。何だかんだ女同士言いたいことは言い合うが
いざという時には手助けする。
これが息子と孫息子だったらこういったかな。
そして何よりお金の心配が無いこと。
色んな時代の荒波を超えて文章にして来たエネルギーは尊敬します。
が、全体的には恵まれているお年寄りな事には違いない。
この映画を見て前向きになれるのはイイことだと思いますが、皆が年老いてこの方の
ようになれるかどうかはわからない。
映画のワンシーンのようには行かずこれからは倒れたまま誰にも看取られず孤独死扱いになる方が殆どでしょうね。
ましてや人生100年なんて誰もかれもが生きられるとは限らない。
だからこそ毎日毎日大切に生きたいと思わされたのは良かったです。
生き方を考えさせられる、程ではない
もっと楽しく、笑えて、毒を含んで。
佐藤愛子さんの著作からそのように期待していたが。
インタビューや記者会見の受け答えシーンでは、本人のコメントに爆笑をしていたが、ほとんど笑えなかった。
このシーンがリアルだったなら、老作家に取り巻きの記者たちが忖度していると感じさせるようなもの。愛子さんが最も嫌う状況ではないか。
それでも、妻や娘に嫌悪され捨てられる吉川を演じる唐沢寿明は、愛子との交流を通じて少しづつ開かれていく様を好演している。
リアルに90歳の草笛光子は、日本映画史上最高齢主演だそう。頭が下がる。
今年で100歳を迎えた佐藤愛子さんご本人が本作を鑑賞してどう仰ったのか知りたい。
「あたしはこんなろくなもんじゃないよ!」というようなコメントを聞きたい。
静寂の意味を知る
大正12年生まれの佐藤愛子さんは
空襲の日の『静寂』とその恐怖を知る
子どもの声、街に溢れかえる人々の声
生活の音、その喧騒こそが平和な暮らし
といったようなシーンが胸に沁みた
今時の、小型犬を飼う愛犬家の私には
外飼いも放ったらかしも共感できなかったが
いつも懸命に働く主人の背中を見ていたハチは
きっと幸せだったに違いない
飾らず図々しく失礼なところが
逆にとても可愛らしく
演じられた草笛光子さんの品や美しさで
素晴らしい愛されキャラが描かれていた
人生100年なら私などまだ小娘
私は辰年の蠍座、動物占いはライオンだ
架空の空飛ぶ生き物と毒と百獣の王
どこをとっても暴れるしかない笑
日々を謳歌しまくろうと思った
ほっこりできて、視点の鋭さに気付く至福のときが待っていますよ
2024.6.25 イオンシネマ久御山
2024年の日本映画(99分、G)
原作は佐藤愛子のエッセイ『九十歳。何がめでたい』『九十八歳。戦いやまず』
断筆宣言をした作家と頑固な編集者の掛け合いを描くヒューマンドラマ
監督は前田哲
脚本は大島里美
物語の舞台は、都内某所
元作家の佐藤愛子(草笛光子)は、執筆活動から離れて、暇を持て余す生活を送っていた
娘・響子(真矢ミキ)、孫・桃子(藤間爽子)と同居しているが、いつも新聞を読んだり、テレビを見ては文句ばかり言う日々を過ごしていた
一方その頃、とある週刊誌の編集部では、吉川真也(唐沢寿明)のセクハラ&パワハラ問題で揺れていて、真也はその調査の間、在宅勤務を言い渡されてしまう
そして、結局はそれが認定され、別の雑誌へと飛ばされてしまう
その雑誌では、断筆宣言をした佐藤愛子のエッセイを企画していたが、編集者の水野(片岡千之助)は一度訪問して断られただけで、あっさりと諦めてしまう
真也は意地になって、その担当となり、愛子の自宅を訪れることになったのである
物語は、手土産を持って執拗に訪れる真也が描かれ、あれこれと理由をつけて断る様子が描かれていく
「今日が最後です」と切り出すものの、愛子の対応は変わらず、そこで真也は演技をすることで、家族の同情を買う作戦に打って出る
愛子もその芝居に騙されて、「九十歳。何がめでたい」というタイトルにて、エッセイの執筆を開始することになった
だが、2年ぶりに原稿に向かうものの、書きたいものがまったく見つからない
真也とともに散歩に出かける愛子は、公園にて楽しそうに笑う子どもたちを見て、その後、新聞にて「子どもの声がうるさいという理由で幼稚園の建設が取りやめになった記事」を見て、ある思いに心を馳せることになったのである
映画は、愛子が思ったことをエッセイに書く様子が描かれ、エッセイの映像化のようなテイストになっている
いくつかのエピソードをうまく組み合わせて、ユーモアを交えて綴っているので、館内でもクスクスと笑いが起こっていた
映画館で観る必要があるかは何とも言えないが、空いた時間にほっこりしたいという感じならOKだろう
また、言いたいことを言えずに人生を無駄にしている真也の妻・麻里子(木村多江)が反撃するパートも面白い
前後しているものの、自分の行動が結果として、多くの物言わぬ主婦を起こしている部分があるので、それもまた人生の面白さなのかな、と感じた
いずれにせよ、佐藤愛子を知っていなくても大丈夫で、エッセイを読んだことがなくても問題ない作品だった
日常系エッセイなので共感を得ることは容易だが、言葉の端々で作家らしい言葉選びがあるのが面白い
子どもたちの騒ぎ声を「天使の合唱」と呼び、太平洋戦争の絶望的な静寂を対比に出しているのだが、記事で建設反対を訴えた年齢層に直撃させる内容になっているので、なかなかの切れ味だなあと思った
長生きの秘訣?
映画公開を知り、図書館で原作本を借りて読んでからの鑑賞。
佐藤愛子さんの本は、過去に1~2冊しか手に取ったことがなくうろ覚えですが、映画に出てきた年賀状コスプレはそれらの本で読んだ気がします。
原作本はエッセイだから、どういう感じになるのかと思ったら、新聞のお悩み相談や愛犬ハチのぐちゃぐちゃご飯、修理を依頼した時の出張費の話など、原作本の内容も活かされていて、構成が良かったです。
キップがいいというのでしょうか。飾らず気取らずはっきり言う先生。
ご家族と一緒に住んでいて人との交流もあり、大きなストレスをためないことは長生きされてる理由の一つかもな~と思いました。(小さなストレスはあると思うんですけども)
草笛光子さん、貫禄もありさすがです。そして草笛さんも90歳でいらっしゃる。お元気で素晴らしい。
唐沢さんも久しぶりに見ましたが、いいコンビで面白かったです。
「お終活」と同様、人生100年時代というワードが出てきます。様々なことが昭和と変わり対応していかねばなりませんが、何かにしがみつかないで、できないものはできないと、キッパリ言い切る佐藤愛子さんの姿、元気をもらいました!
出版までの展開が素晴らしい
佐藤愛子のエッセイの出版までの経緯とエッセイ紹介を中心に描いてんのね。
もとのエッセイが相当いいと思うんだよね。エッセイ紹介のところは泣けたりすんの。犬の話は泣いた。
オープニングはゆっくり入るんだよね。草笛光子(佐藤愛子)の年取った人の日常を描いてくの。なにも起きないのに観ちゃうんだけど、画がきれいだね。明かりの使い方がめちゃくちゃうまいの。
前田哲監督、《水は海に向かって流れる》では色づかいが良かったから、映像に気を遣う監督なんだろうな。いいと思う。
次に来る唐沢寿明の紹介シーンはうまい。アップデートできずパワハラする人設定だから、部下を叱責するシーンからいきそうなものだけど、ほめるシーンから入るんだよね。
その後の人事部とのやり取りも「この人事、おかしくないか。言ってることはまともだけど」という感じを残しつつで、アップデートされた現状の批判は一切してないけど「唐沢寿明、こんな奴らに負けるな、頑張れ」って気分になるの。
草笛光子のところに通い続けて、唐沢寿明が連載勝ち取るところも面白いね。
最後、玄関先で渾身の演技をする唐沢寿明に孫が『おばあちゃんから』と紙を渡すと『エッセイタイトル案』が書いてあるのもカッコいい。
エッセイ紹介が終わって、唐沢寿明の事情収拾に入って勲章受章の流れは、前半ほどの面白さはないのね。ストーリーじゃないんだろうな、この映画。
「草笛光子 生誕90年記念』という映画だけど、90歳まで、この可愛さと美しさを保つ草笛光子はすごいね。鍛錬か。
エンドロールに出てきた佐藤愛子も同じく美しくて、年を取るならこう取りたいと思ったよ。
全25件中、1~20件目を表示