霧の淵のレビュー・感想・評価
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環境、ヒーリング
ビデオみたいなもんですかねぇ〜うとうとせず最後まで観られたのは透明感ある若い女優さんと水川あさみに目を惹かれたから。
ちょっと引っかかったのは、こんな限界集落化していく所に住む人は終いにはどうなってしまうのだろうという事。人間は大勢集まって塊を作り、その間は空白地帯になるのだろうか?
不知火一族って判る世代の人、居るかな?
幻想と現実
の境目、淵にあるのが奈良。と言いたいのだろうか?
終始夢幻と現実を切替繋いでいくストーリーに
あれ?モガリ?と河瀬直美さんの顔が浮かんだが
正直それもどうでもよく
暗くてじめついたディス奈良映画と評価した。
暗いし覇気がないし明治維新以降
確かになんとか大正昭和平成と
時代の変化について来た奈良だけど
ここまで寝ぼけてへんで😠😤。と
地元民としては憤慨してもおかしくない仕立ては
評価に値せず、制作の思想的偏りを認めざるを得ない
作品だと言えるだろう。
最後に、川上吉野を行き来するロケチームの
肉体労働感を労い、制作首脳の粗末さに◎指を立てて
感想としたい。
期待度○鑑賞後の満足度○ 奈良県川上村、良い処です。都会人、都会に憧れる人にとっては何もない処だけど人間が生活する最低限のものがあれば良いと思う人には何でも有る処。そこに流れる空気を描いた様な映画。
①饒舌な映画ではない。というか寡黙と言った方が良いかもしれない。
映像で語る、というか映像から観客に想像させる映画らしい映画と言える。
ただ、あまり観念的過ぎるのも困るが、しし師匠筋に当たる(?)河瀨直美の映画ほど観念的ではない。
下記で述べるように演出力には確かなものがあるので、もう少し語り口の巧さを身につければ面白い監督になるかも知れない。
②感心したのが、祖父がいなくなってから母娘二人だけで三回食事をするシーン。
まるで普通の家でその家の人が普通にご飯を食べているところを見ていると錯覚するくらいのナチュラルさである。
演出しているのだが演出しているように見えないのは実はとても難しい。
いやひどいな
水川あさみが切り盛りする過疎の山間部旅館、という設定に期待して足を運んだが、これはこれは、近年では珍しい「アーティスト監督」の自己完結(自己満足)映画だった。
少なくとも商業映画なら、最低限観客に提供すべき味わいや感懐や問題提起があるだろうし、起こるエピソードや進んでいくプロットには意味があるべきだろう。
それが、ない。まったく、ない。
以上。
田舎町の穏やかな日常が描かれていたけど、 5分番組でもどうにかなり...
田舎町の穏やかな日常が描かれていたけど、
5分番組でもどうにかなりそう
迷った挙句、
奈良が好きだからってだけで見たんだけど、、、
どこかで見た絵ばかり
『萌の朱雀』や濱口竜介や深田晃司の、なんちゃって縮小廉価版。映画学校で15分で撮るべき課題製作を延々とみせられた感あり。オープニングまでに「音楽のセンスが悪くて編集のテンポ感が鈍くて照明もへたっぴい」という印象を受けて、結局それが最後まで変わらない。
少女が古い旅館の窓ガラス越しに外を見ているショットが思わせぶりに反復されるが、べつにひどくうまく撮れてはいないのでただ白けるのみ。
ロングもクローズアップも、ほとんどすべてのショットがやはり「スチル写真」としか意識されていないから、シーンが作れない。伸ばした方がよいものを切り、切り上げた方がよいものをだらだら見せる。しかもそこで見せられているものは、ほぼ全部、過去の映画にもっと素晴らしい作例があるものばかり。それらを真面目に見てきていない観客をダマすことはできるだろうが。
このレベルだと、もののはずみでどうでもいいマイナーな映画賞をもらうのが関の山。東京藝大院映画専攻との、格と知性の落差がいたたまれない。
登場人物のバックボーンを想像するということ
映画の楽しみの一つに、登場人物の語られないバックボーンを想像するということがあります。映画自身の完成度にプラスして、表出された演技から過去あったことや心の傷など個人個人の想像力が加わることにより無限の創造物になる可能性があります。
本映画も、登場人物のバックボーンがあまり語られないタイプの映画です。
各役者がそれぞれの演技でそれを補うことで、説明的なシーンはほとんど省略しています。
演者の表現力が試される映画とも言えます。このタイプで、個人的に近年最も良かったのが「アフターサン」でした。
さて本作に立ち返り、どうよと問われると、私にはうまく伝わってきませんでした。それぞれの演者はそれぞれのシーンで熱演していますが。
おそらく今なお残る奈良のノスタルジックな町並みと清らかな大和川の源流と歴史ある林業を全面に出したかったのでしょうが、撮影の問題か光源の問題か、上手に取れていない印象があります。後半のクライマックスシーンも、色々ご苦労されて撮影したと思うのですが、セットや小物など細部を含め切り取った時代が不鮮明(昭和中盤~後半と思われますが)でリアリティが感じられず、めちゃめちゃキレイ!とは感じませんでした。
映画は監督が表現したいことがありますが、予算や納期など限られた条件の下で良いものを作るのは大変だと改めて思いました。
外から来た人、そこで生まれた人
奈良県の山間部にある過疎化した村で父親の実家である旅館を切り盛りする母親と手伝いをする爺ちゃんと12歳の娘をみせる話。
父親は役所勤めか林業か別居して暮らしており離婚話しもチラホラと、シゲ兄こと爺さんが手伝いながらたまにやってくる客を泊めたり村人に食事処を提供したりという状況の朝日館。
序盤は。ストーリーとは何ら関係ない日常会話の様なものをみせたり、BGMを流して日常をみせるだけだったりとなかなかまったり。
これといったものもないまま、突然爺ちゃんが帰って来なくなり、そして旅館はどうするのかと…。
なんだかのペ〜っと投げかけているのかもわからない程度の行き詰まり感はあるけれど、そもそもそう遠くないうちにその状況に陥る訳で、子ども目線で考えたら確かに突然の一大事かも知れないけれど、なんだかぼやっともやっとした作品だった。
霧の淵の村で
薄暗い木造家屋の線香の交じった生活の匂いを思い出す。お母さんが土間をつっかけで歩く音。私たちのご先祖さまがこの静けさと自然と共に生きてきたであろう事を思いながら、生と死の間で夢うつつとしている人の営みを愛おしく感じさせてくれる。
自分も小さな村で育ったので共感する部分が多かった。映像も音も心地よくて、頭で考えて分かろうというよりもただ心身にまかせて観ていたい映画。
次は大切な人と観に行きたい。
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