「いきなりアウトレイジになる椎名桔平」罪と悪 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
いきなりアウトレイジになる椎名桔平
福井の片町って大したことない繁華街だと思っていたけど、映画を見る限りではかなりヤバい奴がいるんですね・・・と、地元じゃないけど、隣県なので愛着が湧いた。金沢と違って道路が広いというのが羨ましい。
朔スコップがとどめをさしたところで、ほぼストーリーが決定的となってしまったけど、『ミスティックリバー』風味にするのなら、双子の直哉をもっと全面的に描いてほしいところでした。朔や晃の罪の意識というのは春とはエラい違いがあった。そして春の部下で店を任されている健太郎の台詞が真逆で面白い。「罪ってのは自分が悪いと思わなかったら罪じゃねえんだ」。
みんなの罪を被ったという男気ある春の決断はその後の人生を決定づけた。いるいる・・・同級生にもこういうタイプの男が。ヤクザじゃないけど建設業やってるところもそっくり。男同士でハグするのもノワール作品にはありがち。
中学生時代の物語からどんどん引き込まれる内容ではあったけど、伏線となるような重要人物のエピソードがそれぞれ尻切れとんぼになってる感じが残念でならない。椎名桔平、佐藤浩市もそうだし、中学の担任教師もそう。小林少年だって意味不明で財布の件も曖昧だったし。トラックで柵を撥ねたのも復讐の意味があったのか不明だし、横断歩道の警備員にしても朔だけを渡らせたことが計画的だったのかどうか・・・ま、想像するしかないか。
犯人は朔で間違いはずです。
ラストのトラックは警察の手から逃れた、仲間を殺った朔への春からの制裁です。
財布の件も朔が双子の引きこもりに罪をなすりつけようとしたって感じです。この作品は1度観ただけだと解りにくいかもです。
もう一度観ると繋がると思いますよ!
私も全く一緒で小林少年、財布と謎でしたから。