ビヨンド・ユートピア 脱北のレビュー・感想・評価
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名前と顔出して大丈夫なの?
2024年劇場鑑賞16本目。
脱北者がどうやって韓国に行くかを追ったドキュメンタリー。
逃がしている牧師さんが堂々と顔と名前出していますが北朝鮮の工作員に暗殺されないのかしら。
前半は北朝鮮の残虐非道ぶりを余すところなく伝え、中盤からいよいよ80歳のおばあさんと5,6歳の子供も含めた家族5人の脱出劇が始まります。
北朝鮮から韓国を目指すのですが、韓国への国境は地雷が敷き詰められていて突破は無理なので、中国へ抜けるのですが、中国と北朝鮮は仲がいいので中国で捕まると北朝鮮に送られて拷問されて殺されて終わり。中国を抜けてベトナムにいっても仲がいいので北朝鮮に戻されて拷問されて殺されて終わり。ベトナムからタイに行って初めて自由になれるということらしいです。知らなかった。もちろん全部徒歩ではないですが、山道を夜中じゅう歩くので、よくおばあさんや子供が耐えられたなぁ、と思いました。
ちょっとミスったらすぐ死ぬ道中な割に家族があんまり深刻そうじゃないのは、
北朝鮮で普通に暮らすだけで死が常に隣り合わせにあるからなんだろうなと思いました。
「井の中の蛙」どころか「監獄の中の蛙」
徹底した洗脳と陰湿な恐怖によって人権侵害に慣れ切ってしまった国民の惨めな姿がスクリーンに写し出され、私たちの未来もこの様な有り様に陥るのではないかと暗澹たる思いにされてしまった。今の日本は大丈夫だと、本当に言い切れるだろうか?選挙に行かない有権者が50%、行っても自民、公明、維新に投票してしまう終わっているこの日本の状況を鑑みて、改めて未来が閉ざされた他人事では済まないこの状況に北朝鮮という国家が重なる。ジョージ・オーウェルの「1984」も日本の現実的な未来を描いているように思える。完璧に打ちのめされた気分で映画館を出た後、街の風景が余りにも夢の世界のように思えて、根拠のない占いに縋りたい不毛な感情で、明日なき世界を否定する努力をしてみる。冬の冷たい風に吹かれながら。
実写は凄い。
命懸けの人生なんて…
脱北は想像以上に過酷だった
韓国映画を観ていると、南北問題、脱北(者)というキーワードは出てこない作品のほうが少ないかな。脱北については38度線を北から南に暗視の目をかいくぐって超えてくるか、単純に鴨緑江を渡河して中国側に抜けてきて終わりという安易なイメージだったが、現実はそんなもんじゃないということを認識させてくれたドキュメンタリー。
中国側は無事に抜けても発見されれば強制送還されて収容所送り。これを避けるには中国からさらにベトナム、ラオスを経由してタイに入国して(わざと逮捕されて)韓国大使館に送られてようやく亡命が成立する。途中はクルマ移動が多くセーフハウスも準備されているが、道なき山岳地帯を徒歩で踏破するようなシチュエーションもあり、肉亭的にも精神的にもストレスフルな日々が続く。
もちろん映画で紹介されたようなルート以外にも様々な脱北ルートが存在するのでしょうが、いずれも一筋縄ではないのでしょう。
下世話な話だが、脱北ルートのすべてを専門のブローカーにまかせることになり、おそらく脱北者は経済的にその費用を払うのは困難で、この映画の牧師が属するような脱北支援団体が負担しているのだろうけどそのへんのおカネの話も少し知りたかった(一箇所出てくるが全体のコストか、その限定的ルートの費用かはわからず)
無事脱北した家族の子供とばーちゃんが、北朝鮮について感想を聞かれ、金正恩マンセー
のコメントをするのが、まあ当然とはいえ怖いな。日本も政治の暴走を放置するとこうなるよね。自戒。
とてもリアルでとても苦しい
観たのはもう一月近く前なのに、なんと言っていいか整理が付かず感想を投稿できていなかった本作…
まずどんな映画かを書くと、北朝鮮から脱北しようとする二つの家族を追うドキュメンタリー。一つはなんとかなり、一つは失敗する。上手くいく方も行程としては、中国国境→青島→ベトナム→ラオス→タイでやっと脱北が成功する。北から南へゆくだけなのに、インドシナのジャングルを抜けなくてはならない。それを支援する韓国の牧師がいるのだけど、彼の息子は一連の脱北支援活動の中で亡くなり、牧師自身も過去の活動の結果タイには入国できない…
そして驚くべきことに映像は再現映像などなくすべてが事実。中国国境のブローカー (脱北者を金で中国政府か牧師かあるいはその他のいずれかに売るだけ) の携帯だったり途中から合流する家族が撮る映像だったり…
つまり、こうやって公開されているのが不思議なくらいに無理に無理を重ねた奇跡のようなドキュメンタリーなんです…しかもコロナ禍以降、同様の脱北はもう厳しいという…
そうやって真実をひとつひとつ伝えてくれるが、それはまた、彼らが脱北しても簡単には北の教育から自由にはなれないことをも教えてくれる。
とてもリアルでとても苦しい…そんな現実を見せてくれる映画…
情報統制
ブローカーからブローカー渡りの超迂回道 💰はきっとぼったくりだろう...
ブローカーからブローカー渡りの超迂回道
💰はきっとぼったくりだろうな、何処から捻出されてるんだろうと思った
国民洗脳もさながらやっぱりの非道い惨状 そのうち国民皆居なくなってしまうのではないかと 反政府運動とかゲリラとか普通は存在するのだけど、封じ込んでいるのも独特 あの人が映画を見て出演してる人達が命狙われたりしないかとても心配になった そもそも南北分断したのが不運の始まりだと思うけど、日本の歴史も然り、血や権力を繋いでいくのは大変なことなのである、いつまで続くだろうか
自分にとっては今年一番の映画になるかもしれないと感じた。記録映像だ...
自分にとっては今年一番の映画になるかもしれないと感じた。記録映像だけがもちうる圧倒的な説得力。5人家族(老婆と幼い姉妹)ジャングルやメコン川を闇に紛れてくぐり抜け、タイの領土についたときは不覚にも泣きそうになった。
あそこまで密着しているとは…凄すぎ
もはや北朝鮮ネタは日々のメディアで色んな事柄を見せつけられて、そこには懐疑的な情報などもあったりするし、とにかくもはや関わりたくないぐらいの感情になっているわけなんですが、そうも言っていられないのも現実で、少しでも把握しなければと思い、この作品を─
脱北という語りもあまたあるし、つらく厳しいものだと毎回思わされるし、今さら感もあったのですが、評価もされているようなので何となく鑑賞。
劇的かつ疑わしい映像も見受けられましたが、あそこまで密着した映像で丁寧に構成されると、さすがに、物凄い・・・という思い以外ございませんでした。内容は既に見知っている内容ながらも、正にこれがリアルな現実だというものを見せつけられた気がします。この現状、本当に何とかしなければとは思うのですが、正直どうすればいいのか全く想像すらつきません。
観た内容を話すことすら怖くなる
将軍様
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