劇場公開日 2024年1月12日

  • 予告編を見る

「《 人は生まれる時代と場所は選べない 》」ビヨンド・ユートピア 脱北 ナイン・わんわんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0《 人は生まれる時代と場所は選べない 》

2024年1月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

多くの方が鑑賞しながら「自分はこの国で現代に生まれて良かった」と思ったかも知れない。

「息子が死んで火葬の時に妻と誓った」
10年間で1000人
「息子が半分になってしまった」
「脱北したかった訳じゃない、死にたくなかったから越境した」

このドキュメンタリーを観て「監督は安全圏から指示出しとインタビューをして、集めた映像を編集しただけ」と思う人が少なからずいるかも知れない。それはプロデューサー達も同じかも知れない。だが元CIA分析官、元戦略国際問題研究所 (CSIS) の韓国上級研究員のプロデューサーやコロンビア大学芸術学部の映画学校で教鞭をとり、映画芸術科学アカデミーの会員でもあるマドレーヌ・ギャヴィン監督達のタッグが無くては出来なかったドキュメンタリーで映画館で見て欲しい緊張感高い作品。
コロナ禍直前の時代がドキュメンタリーの本筋たが、2024年の1月19日のニュースでは
・脱北者が去年、一昨年の3倍(約60人から196人)と韓国が報道
・コロナ禍だった中国からの移動の厳しさが緩和して脱北者数が増えた
・北朝鮮のエリート層(20才〜30才)の脱北者は2017年から最多を記録
との事。
劇中のアニメーションに日本人の岩﨑宏俊が参加。

ナイン・わんわん