あんのことのレビュー・感想・評価
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主人公以外の配役が微妙でした
主人公の杏役の河合優実さんは圧巻の一言。
ただ刑事役佐藤二朗さんは正直役柄に合ってないと思いました。良い人の役はしっくりくるのですが、この映画でのクズ役は疑問。決して嫌いな俳優さんではないだけにもったいない感じがしました。
佐藤二郎が人情味あふれる刑事…本当か?…うそだろ!?
「不適切にもほどがある」で好演していた河合優実が主演ということに惹かれ鑑賞してきました。
母親から暴力を振るわれ、身体を売って金を稼ぐよう言われ、麻薬中毒にもなり、そんなどん底人生だった杏が人情味あふれる刑事多々羅(佐藤二朗)と出会い、彼と友人のジャーナリスト桐野(稲垣吾郎)の助けを得て更生の道を歩み始めるのだが、世間ではコロナウイルスが流行し始め仕事も学校もなくなってしまう。母と祖母のいる家を出て一人暮らしを始めていたのに不運なことから母に居所がバレ、再び暴力を振るわれ売春して金を稼いでこいと言われ…
(感想)
・佐藤二朗の人情味あふれる刑事、ちょっと強引で昭和の刑事みたいだけど、親身になって杏を更生させようとしているように見えたのに、まさかの展開に呆然
・NHKドラマ「ひきこもり先生」みたいに杏の頼れる存在だと思ってたのにさすが佐藤二朗、ゲスい役はお手のものでしたね。見事に裏切られました。
・桐野もネタのために多々羅に近づいてたのですね、稲垣吾郎が演じるくらいだからクリーンだと思ってたのに…残念
・せっかく更生の道を歩き始めてた杏の道が突然すべて閉ざされてしまう過酷な運命に同情を禁じ得ない。
河合優実の熱演が光る映画であった、と同時に佐藤二朗の演技もこの映画の魅力になっているのは確かである。
悲しいストーリーではあるが。
親に感謝と情が湧くとは
社会派の内容 子は金蔓としか思わない親に対し、無邪気にあんに甘える子供 あんは何を思い、子供にご飯を食べさせ、公園で遊んであげていたのか…自分の小さな頃を懐かしんでいたのだろうか…それとも…
ただ言えるのは、最終的に佐藤二朗の毒牙にかかることで、大人に対する不信感?が増すのであれば、自殺したタイミングは良かったのかも…
実に考えさせられる内容でした
脚本がかなり雑。
思いつくまま書きます。
あの記者はなぜ投身自殺したときだけ現れるのか?シェルターを紹介したのは刑事と記者なのだから、子供を無理やり預けられたときや、母親に騙されて自宅に戻ったときはなぜ駆けつけたり世話を焼いたりしないのか?自宅の場所だって知ってるはずなのに連れ戻しにも行かないし。これ以上ないくらいに不自然。
あと無理やり預けられた子供にあんなに愛情が湧くだろうか?
母親も介護施設で明らかに暴力を振るっているのになんのお咎めもないのだろうか?
あんなだらしない生活してるのにいつまでも公団に住み続けることができているのもものすごく不自然。
だらしない生活、娘に体売らせてますけど家賃だけはきちんと払い続けてます?ムリあるでしょ、それは。
あとは子供を無理やり預けた母親の態度があまりにもあっさりし過ぎ。
あそこまで面倒見てもらってんだから絶対墓参り行くだろう。母親が教えなかったら胸ぐら掴んででも墓の場所聞き出すだろ?
で、預かった子供が児相に連れて行かれたくらいでやけになってまたヤクに手なんか出すか?児相に連れて行かれた「だけ」だぞ?死んだわけじゃないんだぞ?しかも児相に子供を引き渡した母親に対して怒りをぶちまけるわけでもないし。これもあり得ないくらいに不自然。
「ザ・ノンフィクション」
どこぞの「ザ・ノンフィクション」でそれ以上でも以下でもない。
ドキュメンタリー映画だったらある程度評価するが、
どこにでも転がってる「死」を描いても響かない。合掌
これが現実…
ノンフィクションであることを事前に知って鑑賞したため、現実で起きていたことと想像するのが本当に辛かった。どうにかならないものかと心が震えました。
でも、毎日起きている虐待とか殺人とか、ひとつひとつの事件にもこれだけの背景がある。自分がなんとなく聞き流しているニュースのなかにも、苦しい思いをして助けを求めている人がいる。どうか、そんなひとがひとりでも助かってほしい。そう願いたくなる映画でした。
なんと言っても河合優実に脱帽。
ランナウェイ
薄暗い廊下を手をつないで母子が歩き去るラストシーン。一旦陽が射してすぐに暗がりに戻るがそこで抱きあげる。親とはこうであって欲しいという制作者の願いだろう。
毒親が元凶なのは誰の目にも明らかだが、とどめを刺したメディアを、桐野に「懺悔」させる事で免罪していいのか?彼らはあの投身すら詳報して更なる部数稼ぎに精を出すだろう。
法律の想定外の窮地を役所は救えないが、救えるよう法整備して網を拡げるとそれを悪用して甘い汁を吸う輩が群がってくる。また、多々羅に象徴されるように法を執行する者も善人ではあっても聖人ではない(あのシャブ女と連れの男にハメられた)。民間ボランティアも限界がある。この袋小路から抜け出すのに必要なものは善意なんかではない事だけは確かだろう。可哀想だから助けてあげる、では助けにならないと胆に銘じたい。
私見だが、河合優実は杉咲花と並ぶ令和の大女優。
キャスティング
佐藤二朗、めちゃくちゃ好きだし、はるヲうるひとばりに暴力的な演技はかなり上手いし、普段とのギャップで狂気的なんだけど、唯一、泣きの演技で会場からちらほら笑いが起きてた…嘘泣きの演技なのか本気で泣いてる演技なのかが曖昧でびみょうにわかりづらかった…。稲垣吾郎がカラオケで歌うシーンは必要だったのか…歌ってる姿がSMAPすぎて急に現実に引き戻される感じがした…。
とても暗い
シャブ中で売春をしている未成年の女の子が更生していく。家庭環境がひどすぎてつらい。お母さんがひどいのだけど、ひどい面しか描かれておらず若干紋切型に感じる。あそこまでひどいと社会生活を営めないのではないだろうか。少しはいい面もないと、おばあさんなんて生きていないはずだ。おばあさんは動くこともできなくてただじっと耐えるだけの人生で主人公以上に地獄だ。とっくに福祉のお世話になっているレベルで、そういったシステムに縁がない人たちなのかと思ったら赤ん坊を即、児相に連れて行ってもらう。
あんの鉛筆の持ち方が変なところなど、とても細やかな演出だ。団地の荒れっぷりがすごい。ゴミ屋敷だ。それなのに靴はたくさんあってそんなところもリアルでぞっとする。
あんが少しずつ更生して介護の仕事に就いておじいさんのお世話をするまでになる様子に感動する。稲垣吾郎もとてもいい。
まさかの里親展開で、子どものお世話が生きていく希望になるのは、そうだそうだと強く思う。それなのに子どもを取り上げられたら、そりゃあ生きていられない。気の毒でやりきれない。
人には誰でも二面性がある
救いのない、絶望的な筋書きでTVドラマでは決して描けない、映画館で見る、映画らしい映画です。映画を見てハッピーになりたい人には向きません。
人には誰でも二面性があると言うことを見せつけてくれます。
ただし、最後にちょっと救いを入れてしまったのは、子供まで絶望的に描いたらちょっとね、という制作者のセーブもあったのだろうと思います。
とにかく、煙草のポイ捨てはいけない。映画の品格を落としてしまいます。
重いが、見て損はない
映画館にて鑑賞しました。
主人公自身は若干やさぐれてこそいるものの、人の優しさに応えられるし助けの手をしっかりと掴めるんですよね。(流されやすいとも言えますが。)だからこそあの母親に利用されちゃうんですよね。
また、その母親を演じた河井青葉さんすごいですね。演技力が凄すぎて、ヘイトを一身に背負っているな、と思いました。久しぶりになかなか腹が立つ人物でした。
こういった雰囲気の家庭の空気感の再現が凄いなぁ、と思いながら見てしまいました。
人の優しさやぬくもりは、人が成長していく上で大切ですね。
完全に余談ですが、佐藤二朗さんがこの役でヨガをやっていると、その瞬間だけコントっぽく見えてしまうのは、自分の心の問題だなと思いました笑。
この映画の感想とは直接異なりますが、こういう映画を見ていると生活保護ってなんのためにあるんだと思いつつも、そんな簡単に認められるものでもないよなぁ、とも思ってしまいます。生活困窮者を救うことができるセーフティネットとはどういったものなのだろうか、と無力感は感じてしまいます。
ああいった生活保護を断られるシーンは、こういった映画の中では、困っている状況の人物を助けない公的機関、それにより苦しい状況に置かれる主人公、という場づくりに利用されているな、とも感じてしまいます。
大丈夫…
世の中は優しいのか、過酷なのか
杏さんはどんな気持で大事な選択をしたのか
そばにいた場合に「大丈夫」と声をかけてあげられていたか
そんな答えの出せない問いを抱えながら劇場を出ました。
「コレさえなければ」って要因は多くの場合一つか二つだったりするんじゃないでしょうか。
彼女には数多くのことが「積み重なり」すぎていました。「大丈夫」とあたたかく受け止められることで、介護する相手に「大丈夫」と言ってあげられるまでになった彼女なのに。
間違いなく、彼女にとっては世の中は残酷すぎるものでした。
そんな彼女が実際もがき苦しみながらやりたいことを見つけて前を向いていたこと、そういう存在が世の中に彼女一人ではないこと、そういう存在に社会が寄り添ってあげられていないことは、せめて多くの人が知るべきなのかなと感じました。
そして、河合優実さんはそんな杏さんに真摯に向き合った一人になっていたような気がします。
最近こうゆう絶望的な映画多い気がする。
最近こうゆう絶望的な映画多い気がする。この世の中には自分が知らない闇が未だまだあるのかも。「あんのこと」正に衝撃の人間ドラマでした😱
あんの揺れ動く心情に、こちらも心が動かされる
河合優実はずっと着目していて楽しみにしていた一作。
映画としては、わかりやすい展開、俳優陣の過剰すぎる演技、ちょっとこじつけっぽい最後と、お世辞にも上手い作品とはいえないものの、作品タイトルの通り、あんに尽きる作品。
河合優実の悲喜こもった演技、表情、仕草に惹かれた2時間であった。自然と感情移入され、苦難に見舞われるたびに、心がざわつく。
苦難の中で訪れる少しの幸せなときの表情が最高である。
他の俳優陣では、佐藤二朗らしさが良かった部分もあったが、全体でみると佐藤二朗ではないほうが良かったと思うし、稲垣吾郎も役柄にはあってはいなかった。
ただ、そのおかげで、河合優実の魅力が目立ったのかもしれない。
テーマとして、いろんな人間の欲望が混ざり合っていた。必死に生きようと思う欲望、助けたいと思う気持ち、報われたいという渇望。その欲望で社会は成り立っており、その狭間であんのような人がいるということ。
つらい現実を浮き彫りにする絶望系
観てよかった。
救いがなくすごく凄惨な内容だったが、本当にあった事件を基に脚色したドラマらしく。
真正なクズ毒親に浸食された子供の心が、一気に崩れる姿を描いていた。
『告白』『由宇子の天秤』などに似た系統。
「絶望系」とでもいおうか?
観た人間に「あなたはこの現実をどう考えますか?」という問いと、「こんな環境に置かれた子供たちに『自己責任』と正義感を振りかざして言い放つ人々が正しいと思いますか?」という疑問と。
そんな主人公を演じた河合優実が神がかっていて、迫真の演技だった。
河合優実が凄い
こんな現実があるのかと、悔しさとやるせなさが入り混じったため息が出る。自分ではどうにもならない家族関係。抜け出せたと思ったらまた連れ戻され、後味の悪い作品だったけどこんな現実もあることを知り考えさせられる。
ドリルが進んでいたのに…
なんともやるせない。
あん以外の、ほとんどの人物が嫌いでした。
いちばん嫌いなのは、母親ですが、祖母にも腹が立ちました。まだ65歳なら、あんと、家を出て二人で暮らせばいいのに。シャキッとしろよ‼️と、怒鳴りつけたくなりました。
あの家のゴミを全部捨てたかった。
多々羅にも腹が立ちますが、給与明細を自宅に送って、あんの居場所を母親にバラしておきながら、対して謝りもしない介護施設の所長にも腹が立ちました。
せっかく夜間中学に入って、勉強を頑張っていたのに。
神様はいないのか。
実話を基にした作品がこんなに救いがないのなら、やっぱり、私は、後味の良いように作られている作り話ばかり観てきているのかもしれない、と思いました。
あんの記事も、泣きながら読んで終わりにしている私も、彼女を見殺しにしている一人なのでしょう。
何ができる?
何をするべき?
答えはすぐには出ない、一生、出ないかもしれない。
でも、あんが生きていたことは、ずっと忘れないでいよう、と、心に誓いました。
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