「今泉力哉の、ようなもの」夜のまにまに ケージさんの映画レビュー(感想・評価)
今泉力哉の、ようなもの
目も当てられない恥ずかし駄作と、愛おしいインディペンデントの良作のラインを綱渡りしているような作品だ。
どちらに転ぶかフラフラしながら結局どちらにもならなかった中途半端さを感じてしまう。
街なかを全力で駆けたり、自転車を二人乗りしたらモラトリアムな青春になるは安易だし古すぎる。
今泉力哉のモノマネにも感じるし、いつか見た映画のハリボテにも感じ、監督の特性が見えなさ過ぎるのが残念だ。
またヒロインのキャラクター設定が破綻していて魅力的でないのが致命的だ。
ただ他のキャラクターが小さな役まで魅力的で、特に幼なじみ役の永瀬未留と姉役の辻凪子の演技は素晴らしい。
この映画を残念に思いながらも愛おしく感じさせる彼女たちの今後に注目したい。
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