在りのままで進め

劇場公開日:

在りのままで進め

解説

俳優の水村美咲が原案・企画・プロデュースに加えて主演を務め、水村自身がこれまでに感じてきた、夢をかなえ理想の人生を実現していくことの難しさなどをテーマに、登場人物たちが成長していく姿を描いたドラマ。

子育てをしながら女優を目指す京華は、育児と夢の実現の両立の難しさを痛感している。結婚や出産をあきらめて女優を続けるマコは、さまざまなものを犠牲にして頑張ってきたものの、ふとひとりでいる寂しさを感じるときがある。そして映画監督になる夢をもつ助監督の美奈は、女性監督として自分の作品を撮ることを目指して奮闘している。そんな3人の女性が出会い、自分たちの力で新しい道を開拓していく。

2018年に活動の拠点を関西から東京に移した水村が、2022年に原案・企画・プロデュース・主演を務めて完成させた短編「在りのままで咲け」の姉妹編となる長編作品。メガホンをとったのは、映画「星に語りて Starry Sky」やテレビドキュメンタリーなどを手がける松本動。

2023年製作/92分/G/日本
劇場公開日:2023年12月1日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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(C)2023 水村美咲映画製作委員会

映画レビュー

1.0併映されていたので鑑賞

2024年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「在りのままで咲け」と併映で鑑賞しましたのでこちらも。
こちらも松本動監督の演出が安定しておりインディーズ映画にありがちなフィックス長回しワンカット連発や、場面転換がおかしい部分もなく音楽の使い方も適切で安心して観れました。
これも他の方がレビューで書かれていたのですが「映画業界の人が映画の話撮ることほど面白くないなぁと思う。こんなに頑張ってクリエイティブしてます!っていうのが…」という一文を見て私もそちら側の人間なので申し訳ないと感じてしまいました。
展開的にはこちらも「在りのままで咲け」と同じく終盤が完全に蛇足と感じました。
中盤のオーディションのシーケンスは面白かったのですが段々話が尻すぼみに。
主要キャストのお三方が偶然再会するところで話を終わらせておくべきだったのではと思ってしまいました。
また芝居が全体的に大げさでクサく見ていて思わず赤面してしまいました。

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なんでも屋の演出部

5.0「在りのままで進め」「在りのままで咲け」映画オーディションのマコと京華

2024年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

「在りのままで進め」
育児・子育てを目指す「和泉京華」、結婚出産をあきらめた女優「中村マコ」、映画監督を志す助監督「浅井美奈」が登場。
尾道組の映画のオーディションで選ばれたマコと京華
どちらかを選ばないといけない場面で、尾道監督は 台本の一部を渡し、3分後に演技せよと、二人に渡した
マコは原稿通りの筋書で演技したが、京華は変化をつけて演技した。
状況からいって京華のほうが良いのだけども、監督はマコを選んだのだ。
スタッフの間でも賛否わかれている状態であった。
マコは女優としてのプライドがあったのか、快く受け止めていない。

夢を叶えるため、今を生きたい
だから、お芝居をやめるんじゃないの、生涯現役 自分で生きていく

舞台挨拶
水村美咲氏は大阪府出身、「映画で大阪を盛り上げていきたい」と述べた。

すがすがしさに、心から感動した。本当にありがとうございました。

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大岸弦

5.0問題提起ははっきりしているが、一方で見方によっては解決していない部分も。

2023年12月29日
PCから投稿

今年439本目(合計1,089本目/今月(2023年12月度)40本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 本映画は大阪市では特殊な放映形態で「~咲け(短編)」と「~進め」が連続放映されています。前者は30分ほどと短い一方で、映画の評価の趣旨としては同じになりますので、同一の映画とみなして評価は一つだけにします。

 まず、本映画の問題提起は2映画ともにはっきりしていて「女性の社会進出」という、大きくいえばフェミニズム思想にあることは明らかです。この点は2映画において共通しています。そのうえで短編長編ともに、「社会進出を阻む社会の壁」や、それと衝突する他の人権(本映画では「映画を作る」というテーマがあるので、表現の自由や営業の自由ほか)が絡むという憲法論的な論点がかなり出てきます。

 良かった点としては問題提起が明示はされないもののしっかりしていて「誰にでもわかる」点、さらに「何をもって正解として何が不正解なのか」という点をはっきりとせず各自の解釈に任せている点です。この点については色々な問題があり、また地域によっても考え方は異なるところです。さらに「映画の撮影現場」などある意味特殊な会社において女性がどのように活躍していくのか(すなわち、子育てや料理等だけでなく社会に進出していくのか)という点は微妙なところがあり(一般的な会社と同じような議論はできない)、この点について直接の言及は避けつつも問題提起はしっかりとしているのは良かったところです。

 大阪市では今日が最終上映で年末年始という事情もあってリモートで監督さんなどが出られるという特殊な形態ではありましたが、見てよかったかな、というところです。

 特に迷いがなく「女性の社会進出」(大きなくくりでは、フェミニズム思想)に興味関心を寄せている方にはおすすめといったところです。

 一方で行政書士とはいえ資格持ちには解釈上あれれ?と思う点もあり、そこがやや微妙(ただ、この論点はかなり特殊で、以下に述べるものですが、想定の範疇を超えているのではなかろうかと思われます)な部分もありますが、「そりゃそういう論点もあるけど、そこまで想定されていない」というのもありましょうし、減点幅が微妙なので便宜上のフルスコアにしています。

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 (減点なし(実際には0.8程度)/「~進め」の最終選考のシーンについて)

 この映画が「女性の社会進出」が論点である点は先に書きました。そのためには夫が協力するのみならず、子を例えば保育園に預けるといった行政側の協力も欠かせません。

 さて、この映画では、「映画の中で映画を作る」シーンが両方に存在しますが、「~進め」のほう、最終選考のシーンで「台本を短時間で読んで即興で演じる」ところを求めているシーンです。趣旨としては夫を亡くした妻を演じるところですが、その原因が「飲酒上のバイクの運転による未成年の行為(衝突行為)」によるところです。

 この場合、民法714条(責任無能力者等の監督責任)が参照する709条(一般不法行為)になりますが、このときは立証責任が「親側」に移動し「自身が適切に管理していた、あるいは管理監督していたとしても損害が生じた」ことを証明しない限りアウトです(厳密な表現は714条1項参照のこと)。通常は「何かの被害を求める裁判」では被害者側に立証責任がありますが(一般論)、この場合は立証責任が親側(加害者サイド)に移動します。これを「中間責任(の転換)論」といいます。

 しかしこのことは何度もリアル日本では裁判になっているところ、やはり「親側の責任がまったく否定されることはまずない」のです。立証責任が親に移るためにその否は難しいからです。つまり、その都度「誰かが面倒を見なければならない」ということになるからです(同趣旨のものとして、いわゆる介護認定を受けている老人のいわゆる踏切事故なども同じものに入ってきます)。

 ですがこのことを厳密にいうのなら、この映画のように「アルコールなりドラッグなり」のいわゆる飲酒運転について親が常に見張っていなければならないという議論になるので(そしてそのようにすることで被害者サイドの救済を図っている)、結果的に「親が子を監督しなければならない」という意味において「自宅が牢獄と化する」(=自宅から出ることができない)という点は何ら変わっていないのであり、問題提起がされているように見えつつ実は「こういう設定にしたために実は跳ね返っている」という特殊な論点があります。

 ※ かつ、このことを厳密に言えば、いわゆる「問題児」なり要介護認定等の「徘徊行為」に対して厳格すぎる対応(極論、鎖でつなぐなど人権侵害に近い行為)が発生し、それもそれで人権侵害になるため、「自宅から一歩も出さないように物理的に封鎖する」といった極論論も親側は取れないのであり、またそうすることで被害者サイドが勝ちやすく(=救済を得られるように)しているわけです。

 ただこの点は指摘の想定範疇を超えていると思いますし、映画全体を見てそのような大きな傷はないものと思えるので(実際には「大きい」のだが、夫を亡くした理由として飲酒運転による無責任なバイク運転という設定にしたのは、「映画の一般的な見方」として一応の理解はできる)、指摘はしますが減点なし(あえてあげれば0.8程度か)というところです。
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yukispica

4.0特に業界の人には見てほしい傑作!

2023年10月17日
スマートフォンから投稿

松本動監督最新作『在りのままで咲け/在りのままで進め』完成披露特別上映会に参加してきました。

水村美咲さんプロデュースの短編と長編の二本立て。両方とも素晴らしかった。

素晴らしいラストで終わる短編『在りのままで咲け』。その続きのように始まる、長編『在りのままに進め』は俳優目線だけでなく、ADや、監督、プロデューサーまで、それぞれの立場から見た現場あるあるが詰め込まれて、きっとどの視点から見ても業界の人は共感一入だろう。

さらに見終わった後に短編と長編をつなぐある仕掛けに気付いたら、またまたぐうの音も出ない。ちょっと粋な作り過ぎるでしょう。

劇中の水村美咲さんと八木橋聡美さんの迫真の演技に圧倒される!

短編『在りのままで咲け』長編『在りのままで進め』、共に傑作! 一般公開はこれからだが、絶対オススメ! 特に業界の人にはぜひぜひ見てほしい作品です。

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かいぬし

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