「2つ目のストーリーはどうして?」一月の声に歓びを刻め GFさんの映画レビュー(感想・評価)
2つ目のストーリーはどうして?
カルーセル麻紀さん、哀川翔さんというクセのあるベテラン俳優に、こちらも、ちょっとクセの強い前田敦子さんがどう絡むのかを楽しみに観に行きましたが、3人がそれぞれ別の主人公を演じる3つのストーリーでした。それは良いとして・・・ 1つ目は、取り残された親の痛み、真っ白な冬の北海道。3つ目は、傷ついた主人公の痛み、その主人公の心象を表すように、モノクロで描かれた大阪の街。ストーリーも映像もシンクロしていて、重たいテーマが、さらに際立っていると思いました。だけど、2つ目は、痛みの程度もちょっと違うし、舞台も青い海・・・ どうして、その異質なストーリーと映像を、間に挟むの?と不思議に思います。なにか、意図があったのだと思いますが・・・ それと、1つ目も3つ目も、痛みを持つことになった背景を、主人公自らが語るのですが、1つ目は、ちょっと心が壊れているような状態で語る感じだったので、なんとなくは、わかるけれど程度でしか、掴むことが出来ませんでした。さらに言うと、自暴自棄になって、自分で自分のモノを傷つけてしまったのかもしれないけれど、だからといって、その後、女性の姿をして生きていくことを選んだ理由が、理解出来なかったです。実際に、そういう人生を選んだ方がいらっしゃるのかも知れないし、そこまで心が痛んでいるということを言いたかったのかも知れませんが、男であることが嫌になった、だから、女性の姿で生きている? それは、ちょっと短絡的な気もします。
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