ゴンドラのレビュー・感想・評価
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けっこう不真面目であぶないこともあるのに、見終えるとなぜか微笑ましいあったかい不思議な映画
コーカサス山脈の西、ジョージア(旧グルジア)の小さな村の山間のロープウェイに乗る2人の女性乗務員が、ゴンドラを舞台に繰り広げる物語。
何とも不思議な、ほんわかした雰囲気に包まれた作品でした。
パンフレットの配給会社の方のコラムにあった「この映画を配給できたら幸せだろうな」という言葉がぴったり。
やってることは、可愛くて微笑ましいことから、本来なら、危ないだろとか仕事ちゃんとしろと言いたくなるようなシーンまであるのに、見終えるとやっぱり微笑ましいほっこり温かいと思える不思議な映画でした。
台詞なしでなくても、、
(セリフはありません)
難ありだが面白い
プロローグの後はワンシチュエーションとしての面白さが発揮され、美しい景色と相まって個性的な楽しさを満喫しました。
ただ後半それがだんだん現実味を失う悪ふざけにエスカレートして品が無くなってゆくのは個人的には残念でした。
コメディとして目くじら立てることでもないのかも知れませんが、職務放棄とか服務規程違反とかの言葉が頭をよぎり、悪役扱いで始末されてしまった駅長さん(悪い事もしてたけど)がいささか可哀そうでした。
とりわけ二人の関係が結局ああなるのかよ、といううんざり感が拭えません。
昔は百合なんてそれほど気にならなかったのですが、最近はポリコレの焼け野原を見てすっかり違和感、嫌悪感を覚えます。
ポリコレの成果絶大ですね。
とはいえ飽きない面白い映画ですし、高所恐怖症の方には目が回りそうな絶景は一見の価値はあると思います。
セリフがないからこそ感情が伝わってくる不思議
舞台はジョージアの山奥。地元に住む人たちが通学や物資の運搬に使うための”ゴンドラ”を取り巻くお話でしたが、驚くべきことにセリフのない映画でした。初めのうちはそのうち喋りだすんだろうと思っていたものの、途中からは完全にセリフのない物語であることが分かり、話の良し悪し以前に目から鱗が落ちる感じでした。
そもそも映画というメディアは、映像、音響、セリフを絡ませることで成り立っていますが、ここから大胆にもセリフを削ってしまいつつも、ストーリーは勿論、登場人物の心情がより強く伝わってくるのだから、新鮮な発見でした。
お話の内容としては、ゴンドラの乗務員の若い女性2人が、ゴンドラのすれ違い利用して色々とコミュニケーションを取るほのぼのした風景を見せた上で、それを邪魔する駅長のやり取りをコミカルに描いたものでした。最終的には嫉妬心を拗らせた駅長がエライ目に遭うことになりましたが、その辺は漫画チックなお話と捉えれば笑える範囲内かなと感じたところ。
いずれにしても、いたずら心満載の主役2人が可愛くて、そして優しくて、観ていてホッとする作品でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
素材は抜群!でもなぜチャーミングさに欠けるのだろう?
谷間を行き交うレトロな2台のゴンドラ。乗務員は若く可愛らしい女性二人。そのうち二人は惹かれ合うようになって、おとぎ話のようで「アメリ」のような映画を期待するじゃないですか。思えばアメリもセリフがないわけではないけど言葉数の極端に少ない女の子。でも表情の豊かさと行動の突飛さが際立ってチャーミングだった。
この映画の二人もアメリと同じようにセリフなく、いたずら心が行動としてエスカレートしていくところが見せ場なんだけど、なにか絵解きっぽいというか説明的過ぎるところを感じる。さらにお話がゴンドラにかなり偏っていて、町の風物や町の人々の交流が十分に描けていないため全般に話が膨らまないというか、パリという街に祝福されていたアメリのように地に足がついていない。
エロチックなところがほとんどないのでギスギスした印象も受ける。
それとゴンドラの駅長があまりにも憎々しすぎて最後の方が勧善懲悪みたいな展開になってしまうのがやや興ざめ。悪い人は悪い人なりに可愛いところも見せないとこの種の映画はうまく完結しないのです。
風変わりな映画。でも、面白い。
ゴンドラの「テルマ&ルイーズ」
2023年。ファイト・ヘルマー監督。ジョージアの山間にあるロープウェイで働くためにやってきた若い女性。どうやら前任者は亡くなり、社宅らしき住居を出ていく女性からは敵意を向けられる。しかし、同僚となった女性乗務員とは徐々に距離が縮まっていく。繰り返されるロープウェイでの行き来で2人の関係の変化が描かれる。
日本によくある「ご当地映画」とは異なり、自由を求める映画の歴史(映画史)につらなっている。
①ルールに従ってはいけない
②子どもを子ども扱いしてはいけない
②どこであれ音楽を楽しむべし
③どこであれ食事を楽しむべし
④どこであれおしゃれを楽しむべし
おしゃれして食事を楽しみながら危機一髪のゴンドラから飛び降りて逃げさるところは、もはや「テルマ&ルイーズ」(ただし、ハッピーエンドの)ではないか。
ジブリの実写ファンタジー?謎設定多くオジサン付いていけず😔
この時期に(復刻上映以外で)無声映画が見られること自体がレア?
今年400本目(合計1,491本目/今月(2024年11月度)6本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
多くの方が書かれている通り、いわゆる無声映画です。字幕すら出てこない(エンディングロールでは著作権表示は出ますが)というのは珍しい気がします。そのため、ある程度ストーリーの展開の理解は想像する必要があるし、常識的な理解の範囲では色々な解釈があるかなと思います。
映画の宣伝文句であったところのジョージア(旧グルジア)でののどかな農村でのゴンドラを描く…というのは間違っておらず、そこはまぁ理解できるかなという気はします。日本にはゴンドラに似たロープウェイはありますが、それとて廃止が結構相次いでいるし、日本では観光目的で置かれているのが普通だからですね。
ただ、この映画は完全に無声映画なので色々な解釈が可能なところ、途中から農村からリンゴをかっさらったり、そうかと思えばゴンドラを全開にしたまま運行したり(前者は日本では民法上怪しいし、後者は個別の取締法で色々と怪しい)、かと思えば、車いす関係のシーンに関しては色々取れるし難しいです。
この車いすのシーン関係は、車いすのユーザーが乗りたいと乗り場にいったら男性のマネージャの方に断られて、女性の従業員の方が無理やり乗せた…ように思えるのですが(?)、それもそれで2023~2024年時点の社会進出の観点から怪しい描写だし(車いすとロープウェイの相性の悪さは理解しても、ゴンドラがあるような山岳地区では何としてでも載せないと移動の権利を奪うことになってしまう)、そうかと思えば子供どうしのゴンドラおもちゃ(?)のラブレターだったかのやり取りのシーン等、何とでも取れるシーンがいくつかあります。この辺、常識的な範囲でありうる解釈は何でもありかな…といったところです。
ただ、この映画がそうした体裁を取っている以上、常識的な範囲でありうる解釈は全てありうると思うし(どれが正解でうんぬんということを論じる映画ではないと思う)、まぁこの映画はミニシアターが中心でしょうし、行く方行かない方がはっきりする状況ではこういった映画もありかな、といったところです。
採点上特に気になった点はないので(予告編等でこの映画が無声映画であることは予告されていたこともありますし)フルスコアにしています。
セリフが無いってこういう事か
「ひなぎく」ぽいけど
デトックス効果抜群の作品だ
空中デート
ジョージアの谷に掛かる古い2基のゴンドラで乗務員をする2人の女性の話。
排他的なのか個人的に嫌われているのかなぜか疎まれている女性がやって来て、ゴンドラで働きはじめて巻き起こって行く。
最初はシリアスな感じで、これでセリフ無しはわざとらし過ぎて好みな感じじゃなかったけれど、気づけはいつの間にやらおふざけ満載というか、あり得ないことがエスカレートしていくコントですかw
いや、仕事しろよww
それにしても封筒のこととか、車椅子のおっさんの扱いとか、なんだったんでしょ?
コメディ全開になってからは楽しかったけれど、どうでも良いところでほんの少しだけれど喋っちゃうし…その設定はなしで最低限は喋らせて、コメディパートはセリフ無しで良かった気がする。
ワイヤーロープの細さに、揺れにドキドキも
ほぼ台詞なし、素晴らしき景観を背に地域密着型の何でも運ぶ古びたゴンドラの往復で繰り広げられるキャッキャウフフ。このやり取りが暴走し想像豊かな展開になるとはまぁ。グラスハープは後でやってみたくなったし、あるものを楽器としてセッションするシーンが好き。
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