「日本人はいつ日本人になるのか?」小学校 それは小さな社会 DKawaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人はいつ日本人になるのか?
国際スポーツ大会で日本の観戦者が片付けをして帰ることに対し、"称賛"したり、"掃除のプロの仕事を奪うと批判"する話がある。
観戦者はただ自分の身の回りの事をしただけなのだと思う。小学生の時、教室を自分達で掃除したのと同じように。
キレイな場所を得ることが目的ではないことは、児童が帰った教室の机を先生が整えて回るシーンが現していると思う。
縄跳びを上手く跳べない子が、自分で練習し運動会でやりきった後の笑顔。
演奏の練習不足を叱責され、悔し涙を流す子。その子が本番の演奏でやりきれたあと、嬉しさで駆けだす。
取材する中には一生懸命やって、上手くいかなかった子もいただろうけど、ストーリーは上手くできた子を主にしている。
でも、監督は「小学校が、ルールを守り努力すれば成功することを教える場だ」とだけ言いたいのではないのだろう。
それは、卒業式の練習でお手本をみせる先生を可笑しく笑った子供たちに、「先生は気持ちを込めて"ハイ!"と言った。一生懸命やっている人を笑うのは間違っている」と諭すシーンを残した事からもわかる。
自分が言いたいことをナレーションに頼らず、編集で語る監督の手腕に拍手です。
コメントする