劇場公開日 2024年3月1日

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「これぞエンタメ!「キングスマン」好きならぜひ!」ARGYLLE アーガイル おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5これぞエンタメ!「キングスマン」好きならぜひ!

2024年3月3日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

おもしろそうな予告に惹かれて鑑賞してきましたが、その期待を大きく超えるおもしろさ!ハチャメチャな感じはしますが、メンタメ作品としては大満足です。

ストーリーは、凄腕エージェントの活躍を描いたベストセラー小説「アーガイル」の作者エリー・コンウェイが、愛猫アルフィーとともに乗った列車で、謎の男たちに命を狙われるものの、本物のスパイ・エイダンに助けられ、彼からエリーの小説が奇しくも現実のスパイ組織の動きを言い当てていることを知らされ、否応なく組織との攻防に巻き込まれていくというもの。

まずは冒頭、潜入したスパイの正体がバレて脱出し、仲間を撃たれて敵を追走という、スパイもののド定番。そこからギリシャの海辺の街を駆け降りる激しいカーチェイス!ありえないシーンの連続で、しかもややチープなVFXで描いているのですが、これが小説の中のシーンだとわかり、かえって小説っぽさを醸し出していてGOODです。

その後、舞台を現実の列車に移し、先のシーンと対比して”本物のスパイはこうだ”と言わんばかりのアクションシーンが小気味いいです。立ち上がりからおもしろく、つかみは完全にOK!舞台設定をさらりと理解させ、瞬く間に作品世界に引き込まれます。

そこからテンポよくつなぎ、観客もエリー同様に何を信じればいいのかわからないままどんどん巻き込まれていきます。そして、ようやく真相が見えたかに思えたところから、スパイものにはお約束の二転三転!さらにその先までのどんでん返しが用意され、まあちょっと入り組んでわかりにくくはなるのですが、最後まで全く飽きません。細かな伏線までしっかり回収する脚本もナイスです。

クライマックスは、色彩にもこだわり、映像として魅せることに特化した見事なアクション!これぞエンタメ!序盤とはまるで別人の様相を見せるエリーの変容もすばらしいです。この雰囲気は大好きな「キングスマン」に似ているなと思ったら、最後の最後にサービスシーンが!これってキングスマンにつながるの?! 観終わった今もまだ騙されているのかのような感覚さえ心地よいです。あとで知ったのですが、本作は「キングスマン」と同じマシュー・ボーン監督作品なのですね。

こんな感じで、私にはメッチャ刺さる作品でした。ただ、観客を楽しませるためにあの手この手で盛り上げようとするあまり、かなり現実離れしてしまっているようにも見えるので、シリアスな展開を求める方には向いてないかもしれません。でも「キングスマン」が好きな方なら、観て損はないと思います。

主演はブライス・ダラス・ハワードで、エリー役にぴたりとハマっています。脇を固めるのは、サム・ロックウェル、ヘンリー・カビル、ジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、デュア・リパ、ソフィア・ブテラら。サム・ロックウェルの軽いノリと頼れる感じがなかなかいいです。

おじゃる
ミケさんのコメント
2024年3月3日

ぽっちゃりスパイにあえて好感が持てます。

ミケ