違う惑星の変な恋人のレビュー・感想・評価
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Cantucci
近くの劇場ではやっておらず、少し遠出になりましたが、こういう不思議な恋愛劇が好きなのでそりゃ観に行きますよ!というノリで鑑賞。今年も中島歩さんにはお世話になりそうです。
めっっっちゃ好き!な作品でした。四角関係という一歩踏み間違えたらドロドロした恋愛劇になりそうなところを、ちょっと変な4人が繰り広げる会話が超面白くて、それでいて可愛らしくてずっと楽しい作品でした。
最初は同じ美容院で働くむっちゃんとグリコが意気投合して、一緒に行ったライブ会場で出会ったレコード会社のベンジーさんにむっちゃんが惹かれていき、グリコの元彼のモーくんが挙動不審すぎる状態で現れて、物語の軸になる4人が合流して展開されるオムニバス的な映画でした。
むっちゃんとベンジーさんの気まずい中で生まれる会話の中で、なぜかホテルの朝ごはんで意気投合して、一緒にホテル行きましょう!なんてむっちゃんが言っちゃうんもんですから笑ってしまいました。
このホテルの朝ごはんという特別な環境で、米とパンを一緒に食べたり、牛乳とオレンジジュースを一緒に飲んだりというプチ贅沢の話にはもう共感せざるをえませんでした。
むっちゃんとモーくんが最初は警戒しまくってたのに(主にモーくんの奇行)、だんだんと打ち解けてきて、一緒に恋人作りの手伝いをしたり、ボーリング場に通って遊んだり、なんならむっちゃんの家にいったりと、4人の中でもコミュ障よりの2人が慌てふためく様子が最高に可愛かったです。
試行錯誤する中で、モーくんがむっちゃんを好きになってしまう過程も愛おしく、モーくん懸命に頑張ってたなぁと拍手を送りたくなりました。
グリコとベンジーさんのちょっと際どい関係性も、グリコは仲の良い友達くらいの感覚で、ベンジーさんは色んな女性を虜にする罪人で、てっきりグリコと付き合ってるもんだと思っていたりと、微妙に噛み合っていないやり取りが良かったです。ベンジーさんほんまもんのクズなのに、なんでこんなに魅力的に見えるんだろう…。
グリコもグリコでモーくんの事を忘れられず、後をつけて、喫茶店で延々コーヒーとキャンディを嗜んで、キャンディってコーヒーにつけるためにあるの?という中々突拍子のない質問を投げかけてしまうのに、店員さんは困惑しながらも答えを模索してくれたり、ビスケットをコーヒーにつけて食べることの名前を教えてくれたりと、真摯に対応してくれていたシーンがほっこりしました。その後ベンジーさんとモーくんが合流して気まずい流れになるのも好きです。
最終的に4人揃って、スポーツバーなのにスポーツを見ずに四角関係を整理しようとする流れになるのに、矢印の順番に並んだ方がいいんじゃないかという割とどうでもいい事で会話が広がっていきますし、ベンジーさん地雷ばっか踏みまくるしで、このバーのシーンの淡々とした会話劇はニヤニヤが止まりませんでした。
色々話し合ってもあまり進まない関係性、その中でも自分のダメなところは分かってるからなんとか直したいなーとは思いつつも、それ含めて受け入れてくれる人がいるというささやかな喜びがオチになっていたのも心穏やかになれました。
中島歩さんはやはり最高!モテるクズ男をやらせたら右に出るものはいないくらいのどハマりっぷりで、しかもあまり人間関係上手じゃないのに背伸びして上っ面で世間を渡ってきた感じがこれでもかってくらい表現されていて、そりゃオチちゃうわなーと思いました。
筧美和子さんの世渡り上手と見せて意外と下手なのも人間味溢れていて良かったです。
莉子さんの雑なマシンガントーク&沈黙のギャップの楽しくて、今までの作品でも一番ハマっていたんじゃないかなと思いました。
綱啓永さんの怪しさ満点の行動から勇気を出して一歩踏み出す様子の演技が最高でした。リュウソウジャーからここまで来るとは…。なんだか嬉しかったです。
去年やってた「こいびとのみつけかた」の究極版が今作だった気がします。ちょっと変だけど憎めない恋愛劇はやはり楽しかったです。木村監督は追いかけなきゃならんなと思いました。
鑑賞日 1/26
鑑賞時間 15:05〜17:10
座席 D-12
ゴメン食傷気味
会話劇で進むけど台詞がすごくうまいね。レベルが高い。
色使いも面白くて映像にも気を遣ってるの。
最初はそれで作りての「どや」感が出てて引くんだけど、それも慣れてくると気にならない。
それで面白いキャラクターを「面白いでしょう」って描いてくんだよね。
SPOTTED PRODUCTIONSの配給なんだけど、ここの配給映画って、大体こんな感じじゃないかな。散々MOOSIC LABで観てるんだよね。その中でレベルが高い方だと思うんだけど、さすがに食傷気味のところあるの。
中島歩のダメ男っぷりはすごいね。この頃だいたい中島歩はダメ男を演じてるんだけど、本人が本当にダメ男なんじゃないかって気分になってきたもん。
そしてなんだかんだ言いながら、またSPOTTED PRODUCTIONS配給映画を観てしまうに違いない。水戸黄門的安心感があるのかな。
中島歩はずっとこういう役やってほしい
初期の今泉力哉映画を思い出す、恋愛の矢印が一向に交わりそうで交わらない恋愛会話劇。登場人物が叫んだり大泣きしたりしないのに、感情が揺れ動いていることはちゃんと伝わる湿度の高い映画。自分の好みだった!
『階段の先には踊り場がある』も楽しく見たんだけど、ユーモアの鋭利さは遥かにこちらのほうが好みで、会場も笑いが起こっていた。「えっ?」「何?」「なんで?」が続くコミュニケーションの齟齬に対して、徹底的に会話で解決・前進を図ろうとする面白さと滑稽さが魅力。
外野として見てると、あなたのことを一生懸命愛してくれる人といたほうが幸せになれるのにな〜って思うのにダメ男に惹かれてしまう説得力。そしてダメ男を中島歩が演じる説得力。棒読みってわけじゃないのに言葉に実体が伴っていない男を演じさせたらもう天下一品(愛なのに・偶然と想像・よだかの片想いなど…)。
みんなダメで、みんな愛おしい
ちょっと変な男と女の、畳み掛けるような屁理屈の笑える会話劇
全編ほとんどが相思相愛でない2組のカップル+1の男女たちのビミョーに噛み合わない会話劇で構成されている。これがもう最高に可笑しくて、劇場内から頻繁に笑い声が出ていた。長回しのシーンも結構あり、セリフ回しと間がキモの作劇で結構役者さんたち大変だったのでは。終盤の、関係者が相対しての状況整理会議?は爆笑ものだった。
ダメ男を演じたら当代一の中島歩の芝居が今回も秀逸。莉子の空気読めない天然女子っぷり、しっかり者に見えて実は…の筧美和子、部屋の様子からオタクを想起させるちょっと変人ぽい綱啓永、面倒臭そうな雰囲気プンプンのみらん、らの主演陣の演技とハマり具合も良かった。
それ程期待せずの鑑賞でしたが大笑いして楽しみました。いやこれは拾い物。
東京だと3館しか上映館がないのが勿体無い。シネコン公開でも十分集客できそう。
ところで登場人物のあだ名で
江崎さん→(江崎)グリコ
牛田→(牛田)モーちゃん
むつみ→むっちゃん(まんま)
は劇中説明があったけど中島歩はなんでベンジーなの?(見落とした?)
中島歩の推しにはたまらん
舞台挨拶までいったら、完全にアウェーでびっくりした笑
自分的には中島歩さんが出演している恋愛コメディは見逃すわけにはいかないと公開翌日から観てきました。
中島さんさ、期待以上に相変わらずのダメ男っぷりが全開で、だけど、それがこの脚本にとてもあっている。4人の中でひとりだけ違う方向で浮いていて、監督は、よくわかってるし、本人もそれがわかるように演じられていて、微笑ましい。
筧さんは一番自然な演技。常識的で論理的だけど、好きな人には直感的。莉子さんはかわいい笑
モー役の綱さんは最初は、無理に不思議くんを演じようとしていて、違和感があったけれど、後半の熱中する演技になってからはずっと入ってきました。
話としてはくすっと笑えるし、ずれている感が人それぞれ、場面場面で垣間見えてくるやり取りを見ているだけでも楽しい。
話としては大きな展開もなく、少し長く間延びは感じました。
綱さん目当てで来ていたお客さんが途中ポロポロ帰ってしまっていたのは、ドラマのような展開を求めている人にはちょっとしんどいのかなあ、と。
ただ、それを横目に静かにニヤニヤ観るのも愉悦でした。
お後がよろしいようで…
皆んな真剣に恋してる
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