「【”ウォール街の強欲な投資家達VS真面目な経済弱者の小口投資家達”実に面白く爽快な実録マネーゲームを描いた作品。小口投資家を勇気づけた平凡な会社員の台詞が沁みる作品でもある。】」ダム・マネー ウォール街を狙え! NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ウォール街の強欲な投資家達VS真面目な経済弱者の小口投資家達”実に面白く爽快な実録マネーゲームを描いた作品。小口投資家を勇気づけた平凡な会社員の台詞が沁みる作品でもある。】
ー 金融マーケットを描いた作品としては「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を直ぐに思い出すが、今作も可なり面白かった作品である。
何よりも、不労所得で巨額の金を稼いでいた数々のビリオネイヤーたちが、一人の会社員がSNSで言い出した事に共鳴した経済弱者の小口投資家達にけちょんけちょんにヤラレル様や、小口投資家達もどんどん上がる株価に”今売れば、大金持ち‼”と言う気持ちに揺れながらも、株をキープする姿が絶妙に描かれているからである。
今作は、ご存じの通りコロナ禍の際に、実際にアメリカで起きた実話がベースであるだけに、尚更爽快なのである。-
■倒産間際のゲームソフト会社「ゲームストップ」の株を買い、その価値を動画配信で訴える平凡な会社員キース(ポール・ダノ)。
一方、富裕層を対象としたヘッジファンドは「ゲームストップ」株を空売りして儲けようとしていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、弱小株を空売りして儲けようとしていた富裕層と、キースに同調した経済的弱者の個人投資家達の姿が、何処か切なくも面白く描かれている。
・最安値だった「ゲームストップ」の株価がドンドン上がる事で、ヘッジファンドの連中は毎日巨額の損失を出す一方、個人投資家達は保有株の価格が爆上がりする中で、”売りたい・・。””けれど、売れば株価が下がって、自分だけが儲けて良いのか?”と言う問いの中、煩悶する姿が何とも切実である。
あ、ヘッジファンドの連中はドンドン損をして良し!!
■そんな中、キースは含み益がトンデモナイ額、2300万ドルになっても株を売らない。自分が売れば、小口投資家達も一斉に売る事が分かっているからである。
・そんな中、運営サイトが凍結され、小口投資家達に動揺が走り、到頭大口投資家達とキースは公聴会に召喚されてしまう。
<だが、公聴会で大口投資家達の嘘が次々にバレる中、キースが言う言葉が実に沁みる。序でにキースの奥さんを演じたシャイリーン・ウッドリーの夫を支援する賢婦人振りが素晴しい。
今作は、株を扱う際の最低限の知識が有れば、とても面白く爽快な作品である。
尚、私は株で儲ける事は虚業であると学生時代から思っているので、株には手を出さない。証券会社の方々、申し訳ない。
だが、自社株は多数保有しており、含み資産は相当あるのだが(イタタ、石を投げないで下さい!)、売る気は一切ない。
自分が勤めている会社を愛する者は、皆そうじゃないかなあ。
株なんて、価格が大暴落したら只の紙切れである事は、皆リーマンショックで知っているんじゃないのかな?>