ロボット・ドリームズのレビュー・感想・評価
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感動!!レビューなんか見ないで観に行った方が良い。
全然前情報を持たないで観に行ったので、展開に一喜一憂してフルで楽しめた。
ロボットはジブリのロボットの簡略化みたいな絵だし、簡素に見えるんだけど、ものすごく無駄のない描写で、部屋にあるもの、ニューヨーカーの生活なんかのリアリティやディテールの再現には目を見張るものがある。
床に置かれたレコードにトーキング・ヘッズがあった気がする!
アース・ウインド&ファイアの「セプテンバー」がとても印象的、効果的で、あの曲を聞く度に、この作品を思い出すだろう。
それ以外の選曲もとても良くて、サントラ欲しい。
最後は大号泣。
周りの観客もみんな泣いていた。
お互いのために、お互いが心を尽くして離れていくという結末。
セリフもナレーションもなくて、色々と情報過多なこの世界で「察する」優しさと温かさ、愛を感じた作品だった。
Do you remember ? Dancin’ in September
舞台は80年代のNY。
擬人化された動物とロボットの出会いと別れの物語なのだが、この作品はそんな関係すらも希薄になっている現代に対するノスタルジーとアイロニーなのかも知れない。
その後の90年代から、一般レベルでもアナログからデジタルに移行し仕事や生活が便利になり始めたけど、そんな中で手の隙間から砂がこぼれ落ちる様に抜け落ちていく大切な何か…。
そして今は制度面でも働き方改革やパワハラ・セクハラ等のルール等も厳格化して良い面もあったが、人間らしい素朴な触れ合いももっと沢山あった筈。
人間の世界は、中々思う様には成らず難しい。
さて80年代ニューヨークの名所を彼等が巡るのも中々良い。今作は監督パブロの「オズの魔法使い」や「マンハッタン」「シャイニング」「ジョーズ」等々の過去の作品に対するオマージュが感じられるシーンが多いが、素敵な映像がNY名所シーンにも使われていてとても面白い。
最後に偶然街で見かけたドッグに対して、会わない方が良いと判断したロボット。
それは現在のお互いにとっての大切な人を思いやる気持と、ドッグがもっと新しい世界に進んでいって欲しいと思ったからでは無いかな。
ロボットが、ドッグと一緒に居た楽しかった頃の生活の中で学んだ、相手の幸せを考える最善の事だと思ったのだろう。
本当は漸く会えて、夢観るくらい一緒にいたくてたまらないのに…。
Ba-dee-ya〜
Dancin'in September〜
最後、自分といた楽しかった頃の想い出が届く様にと…ドッグに歌を送る。
覚えているかい…と。
映像と音楽だけでセリフも無いのにそんな事を思わせる、とても切ないけど素敵な作品。
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