ロボット・ドリームズのレビュー・感想・評価
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過去は過ぎ去りぬ
舞台は1980年頃のニューヨーク。WTCもしっかりそびえ立っています。ただ、住人は全て擬人化された動物で性別不詳、そしてロボットに関する技術「だけ」はやたらと進化している、パラレルワールドを舞台としたアニメ映画です。
主人公は二足歩行の犬、名前もDogそのまんま。孤独を癒やしたいとある日ロボットを通販で購入します。そして一転してロボットと犬との楽しい生活が始まるものの、ある日ロボットが海水浴場で動けなくなったことで別れる羽目に。
何とか救い出そうとするも失敗し、翌年の海開きまで我慢を余儀なくされます。
結局、置き去りにされたロボットは足を取られ、廃品業者に売られてバラされるも、アライグマに買われて改造されて何とか再生します。
一方で犬は他の友だちと知り合ってもすぐに離れ離れになります。ロボットも救出できず、最後には新しいロボットをパートナーとして迎えます。
時折登場する夢や妄想シーンが切ないこと。
ある日、再生したロボットと犬とがニアミスとなりますが、発見したロボットは追いかけようと考えるも、結局は身を引きます。
自分もかつてのパートナーの犬も新しい仲間と人生を歩んでいる。過去には決して戻れない。という思いからの苦しい決断だったのでしょう。
私もたまに、昔の友人知人がどうしているかと気になり、コンタクト取れるなら取りたい、と思うことも少なくありませんが、実際に接触することは無いと思います。
取ったところで過去が戻ってくることは無いし、下手をしたら美しい思い出どころか相手の生活を壊してしまうでしょうから。
一期一会の儚さ辛さ
何回も泣いた。
大人になって映画見て何回も泣いたのは初めてだろう。
孤独な日々からロボットが来て楽しい日常を過ごしている姿を見て泣き、泣く泣くロボットを置いてビーチを後にする姿を見て泣き、いろいろあって再会が叶いそうになるもお互いの新たなベストフレンドを思って身を引く姿を見て泣き、本当に心を揺さぶられた。
ただ、映画としてはツッコミどころもいろいろある。
・夢オチ・妄想オチ多すぎない?
・海賊?は船でビーチに上陸してたり、白昼堂々金属類を拾って密売してるヤツが侵入していたりしてるんだからもうちょい頭使って頑張れなかったかなあ・・・(まあ警察で指紋まで取られたらビビるのはわかるが)
・新しい友達もやっぱりロボットなのかあ
最大のツッコミというか個人的な意見としては最後、みんなまとめて友達になっちゃえよと。
ラスカルとかああいうヲタクは、たぶんドッグと知り合ったらロボットの改造方法とか嬉々として語るぞ。とか思ったりしてしまった。ティンもロボットの友人できたらうれしいだろうし。
まあこの映画のラストの方が奇麗だし心に訴えるので圧倒的に正しいのだけど。
思い出してヤバい
もうあかん。酒飲んで思い出して泣けてくる
とりあえず帰宅して愛猫を抱き締めました
個人的には切なさもあったけど恋から愛に変わったということだよね。元彼と今彼の関係だよねということで自分を納得させた、納得するしかない。本人が決めたことだから。
夢から何度も覚めるシーンが本当に辛い。
最後のシンクロするシーンで泣きました。見せ方が上手すぎ。
違うパターンのオチも見たかったし、そのオチを空想で見させてくれたテクニックも素晴らしい。
本当に大好きな映画です。
Septemberを鬼リピしてる。最強のふたりでも思ったけど本当に涙腺を刺激する名曲。
アンコール上映してくれてありがとうございました。
心が揺さぶられる出会いと別れ
序盤の孤独な描写が切ない。。。夕食時、TVのチャンネルをいくら変えても孤独の穴は埋まらず、ふと隣の窓から見える夫婦はとても楽しそうにしている。そんなシーンから一転して友達ロボットを購入してからは楽しい毎日。ロボットは無機質な機械ではなく、学習系AIの用で、まるで生まれたばかりのように色んなものに興味を持っていてとても心惹かれた。色々会って2人は離れ離れになり、それぞれ別のパートナーを見つけるのだが、、、、安易に二人がま再会してハッピーエンド!!!にはせずに、それぞれ今のパートナーと歩んでいくというラスト。自分の人生を振り返っても一時期はすごい仲が良かったけど、今は連絡も取ってない友だちいるよなぁってなりました。ただその時の思い出は決して色褪せてはいない。
映像は良いんだけどなぁ
ロボット物を二つ見たので、そういえばこれもあったな、と、まだ上映しているところがあるかどうか調べたらあったので、見に行ってみた。
映像はきれいだね。背景は鈴木英人の絵が3Dになったみたいで、妙に懐かしい感じ。と思ったら、ブラウン管テレビでレトロゲームやビデオテープとか思いっきり’80年代だった。
音楽は、Earth, Wind & Fire ですか。’80年代に青春時代を過ごしたおっさんのためにつくられたような映像と音楽ではあった。
ここまでは良いんだが、ストーリーがどうにも凡庸で、無理やり別離を描くために作ったような設定が鼻につく。どっかで見たようなお話、という感じ。
どうせなら、ロボットと犬の一年を四季にわけてオムニバス形式にしてそれぞれテーマ曲を付けたりすれば、それはそれで楽しめた気がする。無理に通しのストーリーを入れた感じで、ロボットなんて所詮家電製品扱いなんだよ、ということでも言いたいのか、と思ったりもした。原作があるようだが、それはどんなものなのか知らないので、映画をみただけの感想になるが。
ところどころ目を見張るような映像センスにあふれた映画だっただけに、ストーリーは間延びしていて、結構長い映画だな、と、途中で思ってしまったのが残念だった。
映像に4.5点、ストーリーが2.5点で、割って3.5点という感じ。ノスタルジックな映像と雰囲気は良かったんで点は甘目だ。
こういう映画、好き!
久々に映画館で泣きまくった。声を殺して、ハンカチに顔を埋めて泣いてたら、ハンカチがちょっと臭いことに気づいた。
まず何と言ったって、音楽がいい。
私の一番好きな洋楽、セプテンバー!!
だってね、歌い出し"Do you remember?"なんよ!もうこの映画に最高にピッタリじゃん。わたしもピアノで弾けるようになりたいって思った。
そしてこの映画タイトル、ロボットを買う夢って意味かと思ってたけど、そうじゃなくて、ロボットが見る夢ってことなのかな。
たくさんの夢の中が出てきて、めっちゃポップだけどめっちゃ現実的。ディテールがすごい。二頭身のポップさでは表せないディテール。ちょっとしたことなんだけど、例えば、急いで家のドア開ける時ってチェーン外し忘れがちだよねとか、ご飯食べててチーズめっちゃ伸びたら立っちゃいがちだよねとか、取るに足りないけどちゃんと生活って感じがして良かった。
あと、雪だるまがジュース吸ったらかき氷になるよねきっと、とか犬がキャップ被ったら垂れ耳は収納するよねきっと、とかまあ、現実にはないけどあるとしたら確かにそうだよねってニヤニヤしちゃった。
ストーリーのラストは、なんで?友達なら声かければいいじゃん!!!ってめっちゃ思ったけど、きっとそんな単純な感情じゃないんだろうな。お互いにもう大切な人がいて、でも過去の思い出はいつまでもキラキラと心の中で輝いているんだよね。
ララランド?花束みたいな恋をした?いろんな映画を思い出しちゃったよ。
友情映画だと思っていたんだけど、ロボットと主人公の間には、友達以上の厚みがあるのかしら。
とにかくいい映画だった!泣こうと思ってなかったのにめっちゃ泣いちゃった!
なんてったって人間関係はまず笑顔と視線と視線を合わせること!って再認識!
切ない映画だが、それを超越する音楽のチカラ
切ない映画。
2人は早々に離れ離れになってしまう。
その間をどう過ごすか、どんな想いで過ごすか、どんな想いで待つかを描く映画。
その寂しさ、切なさがあるから、ラストのダンスシーンが感動を呼ぶ。
あと、本作の犬とロボットの友情とも恋愛とも言える関係は「同性愛」のメタファーなのかな。
まあ、いろんな解釈が出来るだろうが。
ロボットの夢?
結末がロボットの夢で見た事だなんて刹那過ぎました。
主人公二人に感情移入してしまいハッピーエンドにして欲しかったです。
あの鳥達が伏線回収できた思うのは私だけですか?
親子鑑賞は難なロボットアニメ。コート襟を立てて一人で見たい。
ロボットのアニメ? くらいの軽い気持ちで鑑賞しました。実写映画のような、見覚えあるようなアングルが多く、NYの街も違和感なく入れました。二次元であることや、人間を動物に見立てたことで、個々のキャラクターが生き生きとしていました。
緊張感が解けた脳に打ち込まれるストーリーは強烈で、骨まで砕けれたようでした。
余韻に浸るというよりも、人前で思い出すことは、はばかられる作品でした。
ロボットのアニメだからか、チビッコとママで鑑賞されていた方がおられましたが、「なんでママ泣いているの?」と聞かれると、ママは説明に困りそうでした。
一人での鑑賞をオススメします。
リクエスト曲は、竹内まりやの『駅』
土鳩の首は確かに素晴らしいメタリック
タイトルは、某伊集院光氏のラジオで紹介されていた内容
勿論、確認するために劇場まで足を運びました
期待しなかった結果、自分でも引くほど涙が溢れて止まりませんでした
絵柄が古き良き外国のアニメーションなのですが、
描かれているのが普遍的な愛ですから、これは世界中どこへいっても
受け容れられ、絶賛されるはずの内容ですね
タイトルどおり、ロボットが夢を見る度に胸が締め付けられます
あぁ、帰りたかったろうな
彼は劇中で何度も何度も夢を見るのですが、そのどれもが秀逸で
オズの魔法使いのタップダンスパートはアニメ表現をメタ的に飛び出した表現をしており
にこにこぷん世代と言うこともあり、とても嬉しくなってしまいました
映画館で許されていれば、一緒に歌い、踊りたくなりますよね
Septemberも効果的で、もう一生、この曲を聴くたびに少し悲しくなりますね
スノーマンパートの芸術的なイマジネーションにも度肝を抜かれました
視覚、視点を使った効果的な演出が何度もある作品なのですが
自らの頭をボーリングの玉として投げる、そして転がりゆく視界の面白さ
あの発想はなかった、素晴らしい芸術作品ですよね
ジュースを飲むたびに口の周りが染まってゆく表現にも、腹を抱えて笑いました
どうしたらこんなに豊かで、発想に富んだ表現ができるんだ、こんなの見たことない
何度も挟まれるミュージカルパート(歌いませんが、歌っていますよね)で描かれるのは
現代社会の物質的な豊かさ、精神的なリッチさ
それ故に描かれる孤独も深いのですが、
まぁ人類史上、こんなに文明が豊かで幸福な時代はありませんよね
ラストシーンではもう、言葉になりませんね
失う痛みを知っているから、奪えないよね、
そして、もう失えないよね
それでも、一瞬でも、お互いにに通じ会えたから
君がどこかで幸せに生きてさえくれたら、僕も生きていける
もう大丈夫
…でも、この止め処なく込み上げてくる涙は、本当に其れだけで良いものでしょうか??
僕達はこんなにも満たされた文明社会で、我儘にも満たされず、
いちど手に入れた幸福はもう手放せない
ラストシーン、あの奪われたツインタワーの示すものは
失ったものへのノスタルジックな恨みの象徴か、
もう手放せない幸福への傲慢なのか、
この、誰もが持つ、失う事の痛みを知っているからこその幸福が語り掛けてくる気がしますね
何かを得る者の影には失う者がいて
失う事の裏側には、手に入れる事の幸福がある
幸福と悲しみ、希望と絶望、その切っては切れない光と影は
この涙により、より強いコントラストを放つ気がしますよ
そしてここからもうひと段階、
完全に私の妄想ですけれども
タイトルの「ロボット」はあの劇中のロボット氏、彼という認識で本当に良いのでしょうかね
私の妄想では、「ロボット」とは、デウスエクスマキナを指し、
人間の滅びた、あの多種多様な動物とロボットが幸福に生きているあの世界は、
海中で見つけた看板と、ツインタワーだけの根拠だけで示しますが
残された機械神の見た「かつて幸福だった、もう失われてしまったけれども、もう二度と失いたくない、あの幸福な時代、時間」ではなかったのですか
かつて人間がいて
失われた、幸福でリッチな時代
もう人類はいない、それでいて、地球上から動物と、かつて人間の残したロボット、その神こそが
あの頃を夢見、想い返し、作り直し続けている世界こそが
「ロボットドリームズ」ではなかったのでしょうか?????
いや、まさかね、、、けど、涙が止まらないのですよ
台詞がないのに共感の連続
予告の、暗い部屋の中で時間を浪費するように無為に過ごしながら孤独にさいなまれるドッグの様子が自分に重なり、どんな映画なんだろうと興味を持って鑑賞。
台詞はないが、登場人物の表情と音楽が豊かで、とても惹き込まれる。
賑やかで豊かなストーリー。
ロボットの妄想の中、ドッグが自分に似たロボットBと仲良さそうに家に入っていくのにショックを受けとっさに隠れるロボット。
そんなロボットの様子に気付き、ほくそ笑むロボットB。
他人に下に見られることが多く、自分以外の人には良い顔をする“良い人”から、1対1の時だけ冷たくされるイジメを受けた記憶が蘇って刺さった。
それ以外にも、遭難危機に間一髪助かったウサギから親切に助けてもらった妄想をしていたら、現実には逆に足を切り落とされたり。
こうだったらいいなと妄想するも、現実は正反対(自分にとって望ましくない方)に進むことが、よくある自分は刺さりまくりでした。
鳥の親子やダックとの、短くも暖かな交流、2人の“会いたい”という強い想いが底通して、物語の筋は悲しい方向でも、音楽とダンスの力もあり、暗いトーンにはならない映画だった。
ロボットに会えない時間に別の友を求めて自分から動くドッグや、
立ち入り禁止のビーチに入ろうとして捕まるとき、なぜ警察に事情話して助けてもらわないの?と疑問に思ったり、
そういうちょっとギモンに思うところもあったけど、観終えてみれば、自分の小さな違和感より大きな暖かさを受け取ったからか、気にならない。
ドッグとロボットのハッピーエンドを望んだ私にとって、そう終わるのか…という終わり方だったけれど、互いを思いやる2人の優しさに、自分が望むものと相手の幸せを想う気持ちのあたたかさで満たされた話でした。
エンドロールの3色の色味がとても好みで、パンフレットに反映されてないかな〜と期待した。
その点では残念だったが、製作秘話やミュージックリストが載っていて満足。
ちなみに、グランドシネマサンシャイン池袋は、前の座席との段差がかなりあり、前の人の頭で見えないというストレスが全くない素晴らしい映画館でした。
これからの人生を、共に歩んでくれるような映画
悦び、哀しみ、切なさ、苦しみ、嘆き、そしてやっぱり悦びと言った感情が、心の神経が密集した部分に爪を立て、いつまでも疼きを与えてくれるような作品でした。
ロボットの、赤子のように純真な振る舞いを見ているだけで、自然とこちらも幸福感で満たされて行き…
いかなる生物、事象にも興味を持ち、好奇心を抱き、全身で愉しむ姿は、無垢で尊いものでした。
キャッチコピーの通り、一生私の心に(温かみと痛みを伴って)残る作品です。
〖以下ネタバレあり〗
ドッグは孤独でしたが、自身の孤独と向き合い、解決しようとする真の強さがあったと思います。孤独を感じても、目を背けて強がり、自分の心に嘘をつく人間は少なくありませんし、現に私もそうです。
この作品には、他者を思い遣るという高尚な愛が描かれていたと思います。
すぐ傍にいる相手を思い遣る愛と
会えなくなった相手を思い遣る愛と
もう会わないと決めた相手を思い遣る愛
このような映画ではどうしても、“もしも”を考えてしまいます。
もし、ラストのシーンで、ロボットがドッグの後を追いかけ、彼と再会を果たすことが出来ていたなら―
ドッグは長く彼を苦しめていた、別離の悲しみ、身を切るような後悔、激しい自責の念、埋まるはずのない空虚感から解放され、幸福を得ることができたと思います。
それはロボットも同じです。
ですが彼らを取り巻く環境は複雑になっていて、自身が幸福を得ることと引き換えに、別の大切な人を傷つけてしまう罪が隣り合わせに存在していて。
それは果たして幸せな結末と言えるのか…。罪悪感の上に建つ幸せは、不安定かもしれません。それならば哀しみの上に建てた方が、よっぽど良いかも。
この作品の悲劇は、愛する者との再会が叶う頃には既に、別の愛する者がいるという事です。
そしてこの作品の最大の救いは、それがお互い様だという事です。
それにより、最大の悲劇が回避されていたと思います。
普通、映画はエンドロールが終わり、劇場が明転すればそこで終了ですが、ロボットドリームズは今も私の中で続いています。
昇華されない暗い悲哀の念を抱きながらも、今の幸せを噛み締めるロボットとドッグのかけがえのない生活が、今もどこかでずっと続いているように感じられます。
なので、私が生きている限り、彼らの物語も続いていくはずです。
それこそ映画のキャッチコピー
一生あなたの心に残る、宝物のような102分
に繋がるのだと思います。
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少し疑問に感じたこと…
スマートで一見完璧に見えたダックは、何故あのような治安の悪い貧民街らしき場所に住んでいたのか。
対照的にドッグは、マンハッタンの小綺麗な街に住んでいたので、仕事はしていなさそうでしたが豊かに思えました。
経済的に豊かでも、心は豊かでない者の象徴だったのか…
結局、お金で孤独も解決できたのですが、ドッグの素直さと犬柄もあったのでしょう。
ダックは能力が高くて人気者でしたが、他者との付き合いは軽薄で表面的に思えました。
孤高なダックと、孤独なドッグの対比も面白かったです。私は友達になるなら、断然ドッグだなと思いました。
2回観て良かった
最初は予備知識なくドッグとロボットの仲良しほのぼのストーリーかと思って観ました。
予告でもそんな印象で。
鑑賞中はどっぷりとロボットの方に感情移入してしまい…しかも友情よりも恋情のような気持ちで、ドッグがスキーに行ったり凧揚げ行ったり釣りに行ったりというのが浮気っぽくてモヤモヤ。
そこにきてのあのラスト。
もうね、切なくて切なくて我慢できませんでした。泣きました。
そして先日2回目の鑑賞。
今回は、前回よりも前向きな気持ちでラストを迎えられました。
前回はドッグにモヤモヤしたけど、ドッグも寂しかったんだよね。それこそ友達ロボット買ってしまうくらい。
二人が別れ別れになってしまったのは不可抗力で、まだお互いにお互いを想ってはいるけど、それでも一歩前に進んだのですよね。
これからも後ろを振り返ることはあるかもしれないけど、それでも前に進めばいいと思います。
2回目の鑑賞はそんな気持ちで、切ないラストは変わらないけど「ままならない人生も前向いて歩こう」と思えました。
2回目観て良かったです。
まあまあだった
昨年のベストテンにランクインしている人が多くとても気になっており、上京の際にまだ上映していて見ることができた。無声のアニメ映画で、主人公はわんちゃんだ。お友達ロボットと友情を育むがバッテリー切れで海に放置して離れ離れになる。柵が設けられて海水浴場に入れなくなるのだけど、海から行けば入れるし、そもそもまた金属のロボットを海に連れて行くなど絶対にさびるからNGだし、もっと大事に扱えよ、そんなことが引っかかって素直に楽しめない。大事に扱ってないし、回収にも真剣じゃない。
しかし『セプテンバー』はとてもいい。
これは911で亡くなった人達が動物の姿になって天国で暮らしているという映画に違いない。
色んな動物が登場するが、海水浴場の警備員はアフリカ系アメリカ人、ロボットを襲いパーツを拝借するのは✖️✖️✖️カンマフィア、
あの血走った目ん玉のゲイラカイトを持つのはヨーロッパ人留学生、悪徳廃品屋は✖️✖️人、最後に出てくる人の良い洗い熊ラスカルは今のポリコレ的にユダヤ人などなど。
その人種っぽい雰囲気は隠しようが無い。
言葉が通じないのも、それぞれ人種が違うから母国語も違うからに決まっています。アメリカでも一部の地域ではスペイン語しか通じない地域あるじゃん?あれと同じ事だよ?
鳥だけは、手足が生えていなくて、空を飛べるから、天使の化身だと思う。後述で出てくるけど、歌が上手いからたぶんそう。
動物は沢山の種類が存在していて、人間と同じように手足がついていて服を着ている。主人公の犬だけ、かたくなに、おパンツとズボンを私立はかない学園だが、
それは、男のバレエダンサーが、ネズミくんのチョッキは着ているのに、下半身だけ、まるもっこりのタイツを履いているのと同じで様式美ってワケさ?HAHAHAHA!!
おーい、さびしんぼう!のワンちゃんは通販で友達ロボット・クリスタルボーイを購入。
これで友情ゲットだぜ?
と思うのが、所詮、犬畜生の浅はかさ。
ダッチワイフを助手席に乗せてドライブするまでは病んでいない犬畜生は、ロボットとリアルを充実して、セプテンバーをバックに歌い踊る。パーリラ🎵
ここで、やめておければ良かったものを、金属製の身体を持つクリスタルボーイ( ん?何か変だぞ?)を砂浜で放置新聞。
海水浴場が閉鎖されて、クリスタルボーイの回収に失敗した、スペースコブラわんちゃんは、通販で別のお友達ロボットをゲットしようと画策を練て通販生活。
クリスタルボーイは自分を中々回収に来ないスペースコブラワンちゃんに苛立ちながら、時を待つ。
そこに、オートマーター狩りをしていたフェイスレスが来たから、さぁ、大変!クリスタルボーイは片足を解体されて、身動きすら取れなくなる。
クリスタルボーイは、動けないでいると、チュンチュンワールド雀さん達が、巣を作りたいから、ちょっとスペースを加瀬亮と要求する。
素直に従い、無事に雀さんの子どもが産まれる。御礼に歌いましょ!と、感謝の気持ちを込めてダニー・ボーイを合唱する雀さん。
おおダニー・ボーイ いとしきわが子よ
いずこに今日は眠る
戦に疲れたからだを
休めるすべはあるか
おまえに心をいためて
眠れぬ夜をすごす
老いたるこの母の胸に
おおダニー・ボーイ
おおダニー・ボーイ かえれよ
おおダニー・ボーイ いとしきわが子よ
たよりもすでに途絶え
はるかなその地の果てにも
花咲く春はくるか
祖国に命を預けた
おまえの無事を祈る
老いたるこの母の胸に
おおダニー・ボーイ
おおダニー・ボーイ かえれよ
この歌って、映画・旧・ジェイコブス・ラダーでも、EDにかかっていたけど、戦争に行って帰って来ない息子を偲んだ歌なんだよね。何で、そんな歌を合唱するんだよw
で、クリスタルボーイは何とか脱出に成功するも、自慢のボディを洗い熊ラスカルに魔改造され、自慢のクリスタルボディは、ラジカセに改造されてしまう。
ある日、洗い熊ラスカルとの愛の巣の窓から、スペースコブラワンちゃんを発見!
何とか、こちらに気づいて欲しいクリスタルボーイは、カセット挿入口にセットされていたスペースコブラワンちゃんとの、二人の思い出の曲、セプテンバーをかける。
9月21日の夜を覚えてる?
うそぶいてた僕たちの心を
愛が変えちゃったんだよね
雲を追い払いながらさ
僕たちの魂が歌うそのキーで、
僕たちの心は鳴り合った
僕たちが踊った夜
忘れずにいて 星々がどうやって夜を盗んでいったのかを
覚えてるって言ってよ
9月のあの日、踊ったことを
雲ひとつなかったね
僕の心はいつもきみに寄り添ってる
きみの心としっかりと手を取り合うよ
きみを見つめるために
他愛ない言葉と愛があるだけ
忘れずにいて 僕たちがどうやって愛を知り、
そしてここにいるのかを
12月になった今、
僕たちが9月に本当の愛を分かり合ったことを
僕は理解したよ
他愛ない言葉と愛があるだけ
忘れずにいて 本当の愛を僕たちが分かり合っていることを
セプテンバーを挿入歌にした映画は綺羅星のようにあるが、これくらいピッタリハマっているのは類を見ない。
俺はここで号泣した!何て、素晴らしい映画なんだ!!
それなのに、それなのに、何故、俺は普通に感動したと書けないで、ボケ倒す事しか出来ないんだ!? 何故だ!!
坊やだからさ...。
ん?何だ!そこのグラサンスーツ!お前は誰だ!誰なんだー!!
次回予告! 再会、母よ。君は生き残る事が出来るか?
シンプルであたたかい
音楽を本当に好きな人が作っているのだなという印象でした。
そもそも、嫌いな人がいるのか?という名曲Septemberがテーマ曲なので、もうそれだけでじんわりなのですが、犬がソリで木に突っ込むときのドラムとシンバルとか、効果音の使い方も巧みです。主人公は冴えない犬ですが、ベッド上のポスターとか、部屋に散らばるレコードとか、音楽はそこそこ好きらしいということが垣間見れるのも面白い。
キャラクターの描画は単純だし、サイレントだから言葉はかわされないのに、感情表現の演出が上手。かといって複雑なものではなく、嬉しい、楽しい、悲しい、淋しい、シンプルなのです。にこっと笑う、それだけで、心がこんなにあたたまるとは。
犬とかロボットとか鳥とかアヒルとか、性別とか種類とか面倒なことは全部気にせず、偶然出会って、あたたかい交流が生まれる世界。現代社会ではいろんなところで分断、分断と言われているけれど、ほんとはみんなが仲良くするってそんなに難しいことではないのかも?
ラストは元通りになって大団円、ではありませんが、それぞれの新しい道を行きつつ、お互いの胸に、そしてわたしの胸にも、2人の楽しかった日々はいつまでも残るのだろうと思います。ああいい映画だった。
全92件中、1~20件目を表示