「過去は過ぎ去りぬ」ロボット・ドリームズ furuさんの映画レビュー(感想・評価)
過去は過ぎ去りぬ
舞台は1980年頃のニューヨーク。WTCもしっかりそびえ立っています。ただ、住人は全て擬人化された動物で性別不詳、そしてロボットに関する技術「だけ」はやたらと進化している、パラレルワールドを舞台としたアニメ映画です。
主人公は二足歩行の犬、名前もDogそのまんま。孤独を癒やしたいとある日ロボットを通販で購入します。そして一転してロボットと犬との楽しい生活が始まるものの、ある日ロボットが海水浴場で動けなくなったことで別れる羽目に。
何とか救い出そうとするも失敗し、翌年の海開きまで我慢を余儀なくされます。
結局、置き去りにされたロボットは足を取られ、廃品業者に売られてバラされるも、アライグマに買われて改造されて何とか再生します。
一方で犬は他の友だちと知り合ってもすぐに離れ離れになります。ロボットも救出できず、最後には新しいロボットをパートナーとして迎えます。
時折登場する夢や妄想シーンが切ないこと。
ある日、再生したロボットと犬とがニアミスとなりますが、発見したロボットは追いかけようと考えるも、結局は身を引きます。
自分もかつてのパートナーの犬も新しい仲間と人生を歩んでいる。過去には決して戻れない。という思いからの苦しい決断だったのでしょう。
私もたまに、昔の友人知人がどうしているかと気になり、コンタクト取れるなら取りたい、と思うことも少なくありませんが、実際に接触することは無いと思います。
取ったところで過去が戻ってくることは無いし、下手をしたら美しい思い出どころか相手の生活を壊してしまうでしょうから。