劇場公開日 2024年3月8日

「期待し過ぎたかな」ゴールド・ボーイ キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5期待し過ぎたかな

2024年3月14日
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「中学生」にしては、登場する男の子二人は少し大きい。

でも、夏月ちゃんは良かった。
幼く見える顔立ちに、華奢な身体で貧困家庭の子供を連想させながら、登場シーンから眼にすごく力があって、芯の強さをイメージさせる。

朝陽とのデートシーンのイチャイチャも、昭和みたいな描写の古臭さがむしろ彼女の今にも消えてしまいそうな輝きにはマッチしている様に感じた。

ただお話は…。
クライマックスの惨劇に向かう流れはそもそも東が「毒」で殺害することを知っている三人は、ずっと警戒しているワケで、それは我々観客も同じ。で、最後にあの罠にハマって二人がアレを口にするとは思い難いし、そもそも東は3人組全員殺してしまったら動画のコピーがあった場合自分が身の危険にさらされるし、警察も真っ先に疑うはず。
そこに至る一連も、父親と再婚相手を殺害するのに東を協力させる流れや、夏月が朝陽には補習に行かせて二人だけで実行しようと申し出るクダリ、東が犯行現場を撮影していて交渉のカードに使おうとすることなど、やはり朝陽の「裏の目論み」に最初から周りが自発的に加担し、都合よく展開し過ぎるというか。(私がいろいろ見逃してるのかも知れないが)

冒頭に書いた、「中学生にしては大きい(高校生に見える)」ってのがこれが実はクセモノで、物語にとってこの三人が「都合よく賢かったり、都合よく子供だったりする」って調整できるところが、演出の妙とも思えるし、違和感とも感じられる。

「都合よく」なんて言い出すとサスペンスってそもそもそういうモノだとは思うけど。

ネタバラシが「そうだったのか!」というカタルシスが少なく、なんかヌルッとされるのももったいない気がした。

でもかなり高く評価されてる方が多いので、本来あまり気にならない程度のポイントが私は気になってしまっているだけなんだろう。

私はこの作品の見どころは何しろ夏月ちゃんの存在感に尽きる、と思う。

キレンジャー
トミーさんのコメント
2024年3月14日

本当ですよ! サイコパスの金・銀メダルからボンクラ義兄、近親相姦ぽいイトコ同士・・人を刺したとは言え、夏月さんが一番まともな気がします。黒木お母さんも遺産となると目の色が・・

トミー