「"君のような勘のいいガキは嫌いだよ"な話(褒め)」ゴールド・ボーイ サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)
"君のような勘のいいガキは嫌いだよ"な話(褒め)
2024年劇場鑑賞20本目 傑作 76点
ネタバレ禁止系の告知で本当に力作なの久しぶりに観た気がする
特筆すべきは、主人公2人の人物像とその筋書きが理にかなっていて、よく作り込まれていてよく描かれている
岡田将生演じる役が、荒げることなくシュッとしつつも、子供たちを見せかけの動じなさでいなしながら、どこかそれの根元にはコンプレックスを秘めている様な佇まいと表情、終いの上手に無様なやられ様はとてもキャラクター力が高いと感じた
対して懐に潜み企む少年のひとつひとつの彼を表す事柄が終いに説得力を増してくる物語としての構造は、もれなく高揚感を隠しきれない
愛を十分に受け取ってない3人の少年少女が、次第に心が通い想う様になったのに、結末として少女は覚悟を決めた描写と本気さが伝わったのに反比例して、少年は若くしてそこの部分でもクズっぷりで、自分に向けてくれている好意も駒としか見てなかったのが、黒木華演じる母が、息子になるべく苦労させないように、心を満たすと言う意味でも尽くしてきたのに、この先黒木華自身に降りかかる未来も暗示させる少年の人物像であった
まぁ、母を汚さないという描写や全男はママ大好きマンな一般論から続編での少年と黒木華の関係と悲劇は上記の様になるか、原作未読のわたしにはわからないが、クライマックスとエンドロール前の締め方含め、次作に大いに期待できるシリーズが誕生したのは間違いない
是非
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