「寂しさという毒」異人たち 僧ヶ鍬崎さんの映画レビュー(感想・評価)
寂しさという毒
前半、ほとんどセリフもなく独身男の丁寧じゃない暮らしが描かれて時々ゲイセックスする辺りは死ぬほど退屈だった。正直言って寝た。
しかし、何度もファンタジーな実家に通ううちに自分の欲求=寂しさを自覚する下りでようやく演出の意味を理解できた。
セックスじゃダメなんだ。性だけで、自分を思いやってくれない相手は友じゃない。鈍色の暮らしは人間をダメにする。
暖かい夢の世界でようやく自分の在り方を理解した時には、現実は既にあらゆる意味で時遅しだった。しかしそれでも一歩でも、主人公の人生は前に進めたんじゃないだろうか?どん詰まりならそれだけで十分だろう。
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