「どう捉えるかは観る人の人生次第」異人たち HNさんの映画レビュー(感想・評価)
どう捉えるかは観る人の人生次第
シャーロックに出演していたアンドリュー・スコットさんが出演とのことで観てみました。
予告では恋人も出来て両親とも会えてハッピーエンドかと思っていましたが、実際は両方とも失う(物理的に、恋人も恐らく刑務所に行くだろうし)結末で悲しいと思いましたが、両親とは分かり合って本当の家族になれて別れ、また恋人とも支え合っている様子だったので、気持ちの面ではハッピーエンドだったのかなぁと思いました。
私は親とは仲が良くなく子供の頃にされたことや、して貰えなかったことを未だに根に持って生きてしまっているので、アダムのように子供の頃の話を腹を割って話し謝り合っていたのは少し羨ましくもありました。
また、私がもしLGBTQだったらまた映画の見え方も変わってくるんだろうなーとも思ったり。
この映画は賛否両論あり、昔の邦画バージョンを観た人にとっては不満があるようですか、私は原作も知らずに観たので特に違和感は覚えませんでした。
強いて言えば、両親と会えていたことや恋人にも両親の姿が見えたこと、時々ジャンプする意識、ただ単に薬でなのかあまりの孤独感からの妄想なのかが気になりました。
初めは脚本家だから書いている作品の中の妄想の話かと思いましたが、あまり脚本家としての描写も出てこないので関係なさそうでしたし...。
最後に恋人の部屋に遺体があった理由やいきさつなども気になったままエンドロールだったのが心残りでした。
追記:他の方のレビューを見ると、どうやら最後の遺体はハリーのだったみたいですが、何故か私はハリーが浮気した相手orハリーの不仲な両親と勘違いしてました。みなさんは何でハリーだと分かったんですかね?
私の読解力が低いだけ?実際にハリーの顔って映りました??
まさに!ひでちゃぴんさんのレビューを観て、えぇー!?って気付いた次第です(^^;)
アダムのお母さんがハリーに見えたのは、そもそもアダムに見えてるのがパラレルワールドというかファンタジー的な設定かと思って特に気にしてなかったです(笑)
が、よく考えたらウェイターには見えてないし、そういう事ですよね...。
私も邦画版観てみます(^^)
ハリーの死は直接的な描写はないものの、ハリーの部屋の様子(最初にアダムを訪ねてきたときに持っていたウイスキーなど)や、ハリーがアダムに対して「アダムのお母さんが見えた」と言っていたことなどから、ハリーは亡くなっていた人なんだと認識しました。こんなに悲しくせつない映画はなかなかないですね。邦画『異人たちとの夏』は、哀愁漂う映画となっており、同じ話の軸なのに、こうも違うのか!と驚きました。