「美しくて儚くて切ない」異人たち hkr21さんの映画レビュー(感想・評価)
美しくて儚くて切ない
邦画の『異人たちの夏』は若い頃に観たように思うのですが、
鶴太郎さんが出ていたということしか覚えてなかったので、
違う作品として鑑賞できたと思います。
アダムをクィアにしたことで、
より一層、彼の孤独が表現されていたのではないでしょうか…
異人となった両親たちと過ごす子どもに戻った時、
ハリーとの出会いから関係が深まっていく時、
アダムの感情が、繊細な表情の演技で表現されていて、素晴らしかったです。
お父さんのジェイミー・ベル以外、
あまり、存じ上げない俳優の方たちだったことで、
へんな先入観もなく没入できたので、
洋画バージョンの方が好きかも知れません。
覚えていない時点で比べるものでもないですが...。
映像も音楽も、
アダムやハリーや両親の心も美しかった。
不思議な出来事ですが、
本当にありそうに思ってしまって、
有り得ないことは解っているのに、
どうにかして、みんな幸せになって…と祈りながら観てしまっていました。
特に、ハリーとの未来は、邦画版を覚えていなかったため、
余計に幸せになって!と思ってしまっていたので、
このラストは、美しく感動しつつも、やっぱり、ひどく切ないなぁ…。
それでも
アダムは幸せだったのだよね...。
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