君の忘れ方のレビュー・感想・評価
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忘れ方
大切な人を失ったときに人はどう向き合うべきか。
予備知識0で観たので全く違うストーリーを想像していましたがこういうお話だったのですね。
私自身はまだそういう大切な人を失ったことがないので自分だったらどうするかなということを考えながら観ていました。
結論は出ないことだと思いますが、自分なりの考えとしては大切な思い出を忘れない事も大事ですがそれに囚われ過ぎず、劇中にもあった「忘れても思い出すから」というスタンスにもっていけるように頑張るのが良いのかなと思いました。
余談ですが私は西野さんが好きで観ましたが同様の方は「西野さんの出番は少ない」ので注意が必要です(笑)
セリフは一つもないです(録音音声を除く)
断捨離
事故で婚約者を亡くした男が、グリーフケアを知り前を向いていく話。
東京でメディアの仕事に携わる青年が、結婚式の準備をしている段階の婚約者をバスの事故で突然亡くし、心を無くしたかの様な状態になる中、心配する母親に導かれ飛騨高山の実家に帰って巻き起こっていくストーリー。
幼い頃に通り魔に父親を殺され、母親も心を無くしゴミ屋敷で暮らしていたという話しだったけれど、家に帰ってみるとお片付け中?
そんな流れは良かったけれど、グリーフケアを通じて知り合った「フリ」の男とかなんだかね…実際にもこういう人たちは一定数いるんだろうけれど、この手の話しに持ち込んだ上にそういう絡め方ですか…。
しっとりした話しだからある程度は仕方ないけれど、回りくどくてテンポも悪く感じてしまったし、強メンタルな上にオカルトを信じない自分には合わなかった。
西野七瀬は少ししか観られない
【”見えなくても、近くにいてね。”今作は愛する人を亡くした男の生き様を描いた喪失と再生の物語である。名脇役津田寛治、岡田義徳、南果歩が脇をガッチリ固め、派手さはないが見応えある小品だと思います。】
■昴(坂東龍汰)は、結婚間際に恋人のミキ(西野七瀬)を事故で失う。平静を保っているが、仕事である雑誌のインタビューでも失礼な言動をしてしまい、一時郷里の飛騨に帰郷する。だが、そこにも愛する人を通り魔事件で失った母(南果歩)を始め、喪失感を抱える人達が生きて居た。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、映画の王道である”喪失からの再生”をテーマにしているが、哀しみを抱える夫々の人々の喪失のシーンは描かれない。敢えての演出だろうと思う。巧いと思う。
・昴はミキに教えて貰った日本酒を少し隠し味として入れたカレーを頻繁に作る。彼なりのミキへの想いが伺えるシーンである。
■飛騨にも、母を始め、妻を事故で失ったイケウチ(岡田義徳)やグリーフケアの会を開く温和な男(津田寛治)が住んでいる。
イケウチは、妻が傍にいるフリをして生きており、温和な男は自分と同じように心に傷を抱える人達のために、グリーフケアをしている。
ここで、見えるのは夫々の喪失を抱えた人たちの描き方であろう。特にイケウチの姿は痛々しいが、彼の妻に対する深い愛が伺えるのである。それは、温和な男もそうである。
・母が自分の家に、便利屋吉田&牧田(円井わん&小久保寿人)を呼んで、夫が亡くなってから溜まっていた荷物を片付けて貰っている理由が分かるシーンは哀しいが、母が牧田が持病の喘息を拗らせた時に注射を打つ振りをし男を病院に運ぶ車内で昴が”それでいいのか!”と言った際に、母は憑き物が落ちたかのように再生していくのである。
・イケウチも又、昴の問いかけにより、再生の一歩を歩んで行くのである。
<そして、昴も自分の傍に現れたミキを優しく抱きしめた後に、冷蔵庫に入れていたカレーを捨て、再生していくのである。
今作の映画タイトルは「君の忘れ方」であるが、私は時が過ぎれば忘れがちになる大切な人の「思い出し方」を描いた作品であるのではないかなと思ったな。
昴も、ミキの事を想い出すには、”日本酒を少し隠し味として入れたカレー”を作って食べれば良いのではないかな、と思った、派手さはないが佳き小品である。>
今年最初の
てっきり大切な人を亡くし心の傷を抱えながら忘れようとする方法を教え...
自分だったらと考えながら観てしまった
大切な人を亡くす経験は誰しもが避けて通れない。ただ、長期間治療していた病気や老衰といった理由の死と、事故や事件に巻き込まれた死、そして突然の病死は別物と言える。後者は自分も経験がない。結婚を控えていた恋人を事故で亡くした男性が主人公となる本作を観て、自分だったらどうするだろうかと考えてしまった。そんなことを考えた人は多いと思う。
最初に恋人・美紀が亡くなったことがわかるシーンや、亡くなる前のエピソードをほとんど出さない(見せるのは幸せそうな写真だけ)のはとてもさりげないのに切なくさせるいい演出だった。序盤ですでに泣きそうになってしまった。美紀を演じた西野七瀬にほとんどセリフがないことも驚いた。たしかにこれもアリだ。
残された者にしたら、初めの頃は慰めや励ましの言葉をかけられても全く響かないだろうし、そんな他人の心づかいも鬱陶しいと感じるかもしれない。ほっといてくれと。だから主人公の昴の気持ちに共感できる。それでも何かを求めてグリーフケアにたどり着くという流れはいい。孤立するのもよくない。
ただの再生物語ではなく、母親のエピソードを絡めることでエンタメ性が追加された。車内ですばるが母親に放った言葉に感動してしまった。最後は昴が立ち直ったことがハッキリわかるわけではないが、その演出もさりげなくてとてもいい。その方がリアルに感じられた。いい映画だった。
忘れる必要などないですよ
誰しも身近な人を亡くした経験はあると思います。
家族だったり友達だったり、又は今作のように恋人だったり。
自分のことを振り返り、あの時はどうだったのだろうと考えました。
悲しくて悲しくて涙が止まらない時もあったし、悲しくて仕方ないのに涙が出ない時もあった。
悲しみの種類は様々で、悲しみ方もまた人それぞれです。
悲しみの癒やし方も様々で、人の力を借りる事もあれば、そうはせずにずっと引きずる人もいる。
ひとつ思ったことは、忘れる必要は無いし、忘れるはずも無いと言うこと。
津田寛治さん演じたグリーフケアを主催する牛丸さんが言った「上の世界からこっちを見た時にアッケラカンとしてたら寂しいでしょ」
悲しみに暮れて日々過ごすと言うのでは無く、時と共に悲しみは薄れて行くでしょう。
昴が美紀に語りかけた「忘れても思い出すから」。
それでいいと思うのです。
いい映画を見ました
泣けるラブストーリーを期待したが・・・
彼女はどう死ぬのだろうと思ってたら、いきなり葬式に飛ぶパターンだった。彼女とのイチャイチャシーン無し、死んだときの泣き叫ぶシーンも無し。観客に敢えて感情移入させずに客観的立場に置こうという、製作者の意思を強く感じた。はたしてそれがうまくいってるのだろうか?(ただの手抜きではないはず!)
結論として失敗でしょう。ラブストーリーと言うよりサスペンスホラーだわこれ。泣けるラブストーリーを期待して見に行った人は多いと思うけど、肩透かし食らった感じだね。
サスペンスにしても泣かせるにして中途半端。どっちかに偏らせたほうが良かったね。客層を考えると、イチャイチャ多め&死んだときに泣き叫ぶシーンを入れる&思い出回想シーンを多く入れる等、これでもかってぐらい泣かせたほうが良かったかな。
それぞれの想い。なかなか深いと感じた
観る前は失恋の話かと思っていましたが、亡くなった人のそれぞれの想いが詰まった話になっていました。
幻影が見える話で、最愛の人ならなかなかお別れできないものだと感じました。
感動まではいかなかったものの、昴の母の話等深みを感じました。
なかなか上品な作品ではないかと思います。
向き合い方。
結婚間近の恋人・柏原美紀を事故で失くした茫然自失の森下昴の話。
心配した母・洋子に呼び戻され実家へ帰り、地元のグリーフケア施設(つきあかりの会)に取材、…その後の食事会に招かれ行った飲み屋で、元施設利用者の池内と知り合うが…、その池内が“亡くなってる妻はいつも隣にいるよ”と言い出す。
作品雰囲気の良さげと前クールドラマ「ライオンの隠れ家」から好きになった坂東龍汰見たさに優先的に観に行ったけれど、実家に帰り部屋にいる見知らぬ存在の男女2人で少し世界観変わっちゃって…。
亡くなった美紀とのラブファンタジー的な話と勝手に想像してたんだけど、実家に戻れば20年前に起きた通り魔事件の犯人捜し中の母・洋子が印象的に残りすぎと、飲み屋で出会った亡くなった妻がいる体の一人芝居の池内が全く刺さらずで。
終盤ラストの残されたボイスメモ・美紀の声のシーンは後ろからはすすり泣く声が聞こえてくるけれど全く泣けなかった…、私、涙腺はかなり弱いんだけどね。
タイトル程切なくない
心に染みる映画でした
抽選に当たって、作道監督と西野七瀬さんの舞台挨拶付先行上映会に参加させて頂きました。貴重なお話をありがとうございました。
大切な人を突然の事故で失ったことを受け止められない主人公が、同じように苦しみを持つ人たちと出会い、その人たちの思いを知ることで、自分なりの受け止め方を見つける物語です。
主人公役の坂東龍汰さんが、やり場のない思い、心の葛藤、気持ちの変化を見事に表現されていました。私も同様の経験がありますので、主人公のやるせない気持ちが痛いほど伝わって来て、心に染みる映画でした。
西野七瀬さんは、表情もない、セリフもないという難しい役で、なんで、この役、西野さん?って思っていたら、最後に泣かされました。作道監督、ズルいです。劇場公開になったら、監督や、西野さんが語っていたこだわりの部分を、改めて確認しに行きたいと思います。
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