「今となっては貴重な映像の連続」僕が宇宙に行った理由 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
今となっては貴重な映像の連続
当時、お金持ちの道楽かと眺めていたが、
道楽気分では到底行けない過程に
途中から尊敬の念を抱いたことが忘れがたい。
なおかつ今現在、ロシアはウクライナと戦争中であり、
こうした交流もソユーズの活用も絶たれた。
すなわち劇中の場面、場面がもう全て失われたものであり、
おそらくロシアはこの頃から侵攻を企てていたのだろうと思われるだけに、
平和だったあの頃、もなお複雑と見入ってしまう。
前澤氏の好奇心や行動力を知り、
宇宙へ向かうまでのシーケンスを明らかとする1本としても十分だが、
そんな国際情勢がつぶさと記録された作品でもあることは確かだ。
なおかつ世界平和をメッセージとして締めくくりに掲げているのだから、
まったくもって皮肉なタイミングを引き寄せたものだと思う。
(逆に世界平和というメッセージを考えさせるにてきめんか)
宇宙へ行ったことで考えやキモチの変化を求められることに辟易していた氏に、
確かに、と妙に納得。
(そんなにすぐ気持ちが揺らぐなど、動転しているだけだ)
帰還後、大それたことよりも、もっと身近でささやかな事に尽くそうという思いが強まった、つまりは謙虚になった、という氏の言葉が印象深く残る。
今後のアルテミス計画も見守りたい。
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