「今時の60代って…!」JAWAN ジャワーン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
今時の60代って…!
ド派手な超人アクション、燃えるロマンス、ユーモアを挟み、ドラマチックな感動とメッセージ…。それらを踊り歌い上げる。
超ドストレートなインド・エンタメ!
でも、最初は混乱した。
インド北東部の国境地帯で、負傷し川に流される一人の男を近くの部族の少年が助ける。ある時村をゲリラが襲うが覚醒した男が倒す。が、男は記憶を失っていた。男は何者…?
一気に30年後となり、ムンバイで顔に包帯を巻いた男と6人の女が電車ジャック。農業大臣に対し、4000億ルピーを要求。人質の中に悪徳武器商人の娘がおり、政府に変わって武器商人が身代金を払う。男は身代金をインド全国の苦しむ農家たちへ。ムンバイ警察の女警部の捜査網をくぐり抜け、逃走する。男たちは何者…?
男の正体は女刑務所の所長。仲間は囚人たちで、悪政を懲らしめ、苦しむ人々を救済する活動をしていた。所長に縁談。相手はまさかの女警部。正体を明かせぬまま、新たなターゲット。保健大臣に病院の改善と元医師だった仲間の冤罪晴らしを要求。これも成功し、世間は彼らをロビン・フッドのように英雄視。
所長と女警部の結婚。が、正体を知ってしまう…。さらに、突き止めた武器商人の弟が襲撃。二人を捕らえられ、拷問。そこに現れたのは、冒頭のあの謎の男。武器商人の弟を殺し、二人を助ける。女警部は所長を探る為、囚人に成り済まして刑務所へ。明かされる謎の男の正体と所長との関係…。
男は元インド陸軍のエリート軍人。ある作戦中、武器の不具合で隊を失ってしまう。武器製造を請け負っていたのが武器商人。男の訴えにより軍との契約を切られ、逆恨み。自宅を襲撃し男は捕らえられ、国境地帯へ向かう飛行機から転落。負傷し川に流される男が助け出されたのは…。
男の妻も捕まった。罪に問われ、死刑執行の直前、妊娠が発覚。刑の執行は延期され、獄中で男児を出産。世の中の虐げられる人々を助けて…と遺言に残し、刑は執行。子供は刑務所所長に育てられ、やがて所長に…。
謎の男と所長は親子。が、男は今も記憶を失ったままで…。所長の次のターゲット。国と国民に問う。男と武器商人の因縁の決着。巡り巡った因果や壮絶なドラマの結末や如何に…!?
現在と過去は交錯するわ、登場人物は入り組むわ、最初は混乱。
しかし次第に流れや関係は分かってきて、整理すると何も複雑難しい事はない。
劇中でも例えられていた通り、“ライオン・キング”。ムファサとシンバなのだ。ついでに、“バーフバリ”も…。
分かってくると後はこっちのもん。あからさまな“選挙に行こう!”メッセージはアレだけど、スーパーなドラマチック・アクションをたっぷり堪能。体感、映画3本分!
トム・クルーズのアクションに驚いたばかりだが、こちらシャー・ルク・カーンにも。
一人二役で、アクションにロマンスに親子愛に歌にダンスに超絶俺様アピール。キング・カーンPV。
今時の60代って…!