「インド120%」JAWAN ジャワーン サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
インド120%
インド味が濃すぎるぜ全く!!!笑笑
ダサくて惹かれないポスターからは考えられない、最高に楽しいエンターテインメント。しかも、歌や踊りは案外しつこくないし、時間もあっという間でこれまでの懸念点をしっかり払拭。世間にインド映画というジャンルの素晴らしさを再認識させる、すごくよく出来た作品だった。危ない危ない笑 うっかり見逃すところだったよ笑笑
「PATHAAN パターン」での活躍が記憶に新しい、シャー・ルク・カーンが今回も大暴れ。とんでもない登場からの、キレッキレアクション。不気味な雰囲気を漂わせながらも、普段の優しさを隠しきれていないこの感じが、なんとも愛おしいんだよね。絶対いい人だもん。
2面性のあるキャラクターを見事に演じきっていたし、ちょいちょい入れてくるギャグシーンもしっかりものにしていて、この人が主演の映画ならいくらでも見たいなと、そのくらいこの2作で大ファンになってしまった。60間近でこの動き。すごいなぁ...。
置いてかれそうになるほど素早い展開を必死に付いていくこの感覚が、たまらなく楽しい。無我夢中で追いかける。映画ってこうでなくっちゃね。演出の面で言うと、スローモーションの多用だったり、やり過ぎなカメラワークだったりで上手いことハマれなかったところも多かったんだけど、脚本が秀逸すぎてそこら辺の粗も何とかカバー。
終盤向けて畳み掛ける始まって2時間ちょいくらいのところは若干退屈してしまったものの、常にワクワクは絶えず、終始ニヤニヤしながら画面を見つめていた。インドの国柄を表すかのような濃厚さ。でも馬鹿な濃さじゃないんだよね。ちゃんとコクが効いていて深みがあるんだよ。
国民が苦しみ続ける社会の現状、悲惨で残酷すぎる政府の実態と戦争の結末。そんなまさかのテーマも隠されており、思わぬメッセージに心が苦しくなる。インドが抱える難しい問題をこの映画ではどんな解答を示すのか?それこそが本作いちばんの見どころ。
ここがホントよく出来ていて、エンタメとして見ている人みんなが楽しいな〜面白いな〜と感じれるのはもちろんのこと、映画大国であるインドだからこそ映画が持つ力を過小評価しておらず、しっかり問題提起していてとても意義のある、とても強い映画になっている。ギリギリを責めた、究極のバランス。よく作ったなぁ。
カリオストロの城に引き続きIMAXで見たんだけど、これはIMAXで大正解。にしても、なんで1週間で終わってしまったのやら...。インド映画の知名度はRRR以来高まってきたとはいえ、興行収入的に言えばまだまだなのですね...。広報頑張れ!!!