「言葉を発しないという設定なら、視線、しぐさ、息づかい、カメラワークなどで感情を表現してほしかったです。」サイレントラブ 門脇 桂一さんの映画レビュー(感想・評価)
言葉を発しないという設定なら、視線、しぐさ、息づかい、カメラワークなどで感情を表現してほしかったです。
恋愛映画で言葉を発しないという設定で、その他の手段でどのように感情を表現するのかが気になり、映画を観に行った。
確かに、主人公の「蒼」に扮する山田涼介さんは最初から最後まで言葉を発しなかった。恋愛映画なので、視線、しぐさ、息づかい、カメラワークなどで感情を表現してほしかったが、あまり「蒼」の感情が感じられなかったのが残念だった。
人を好きになって、大事にしたいと思う行動には、人それぞれに個性が出て、それが恋愛映画の見どころだと思う。普通とは違う今までを生きてきた「蒼」の、「蒼」らしさが観たかった。罪を犯す人の、先のことまで考えられず刹那的なところは表現されていたが、もう少し深掘りした人物像が描かれると良かったと思う。
最後はハッピーエンドにしたかったのだと思うが、無理やり尺に収めたかのような展開で、感情がついていかなかった。
ピアノの演奏はとても美しく、弾く人による個性が出ていたのが良かった。
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