「一昔前の映画を見ているような」サイレントラブ みそのぐさんの映画レビュー(感想・評価)
一昔前の映画を見ているような
観ていて“今っぽくない”映像だなと感じた。
雰囲気で言うなれば、『あのこは貴族』のような、どこか危うい上流階級の品の表現が似ているような。
そしてなんといってもサントラが至高すぎた。
まるで話せない“あおい”の心情の代弁者のような、時には激しく、時には包み込むように流れる、この静かで無口な映画と最高のマッチだった。
劇中での、ひとりの女性を守るための男ふたりの無言の頷き。
これが男の約束なのか。
観ていてかっこいいなって不意に思わせる山田涼介と野村周平の演技に正直に痺れた。
最後まで見終わったあとに、映画のパンフをみると
“あぁ、このシーンか”って、どんな経緯でこの結末になったか知ってるからこそより素敵なものにみえた。
最後に思い出すのはやはり久石譲先生のサントラだ。
耳にも心にも残る最高の時間だった。
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