私がやりましたのレビュー・感想・評価
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普通と逆なのが楽しいのよ。
オゾン監督そんなに見てないから何とも言えないが、女性物得意らしい。
クライムコメディっていうのかな?テンポも良く強かに生きる女性同士の会話がブラックで笑える。私は何度か軽く吹いた。
指紋も弾道もルミノール反応も女性参政権もない昔の話で、捜査も悠長で馬鹿馬鹿しくもオシャレで楽しい。(OZ、北欧が女性参政権は割と早かった)女性の権利が社会的に低かったことを逆手に取った話で、男性の描き方もかなりカリカチュアライズしていてジェンダー問題を笑って楽しめる仕掛けです。
因みにフランスの女性参政権は世界でもかなり遅く1944である。
テンポよく軽快
希釈してもフランス映画濃し
畳み掛ける会話のテンポとあまりに芝居がかった演出、ビンビンに効いたエスプリっぷり。
どこか“わざと”やっている感もあるのだけど、とはいえいかにもフランス映画然とした天然物のアクの強さに打ちのめされた。個人的な好き嫌いもあるが、すごくレトロ、すごく古風。
昔ながらのフランス映画好きのためのフランス映画。フランス映画あるあるみたいなのも、やはりフランス映画ファンのためのもの、ですかね。やっぱ独特だわ。
大まかなストーリーはとても良くて、主人公2人もめっちゃマブい。激マブ。そのあたりはフランス映画に造詣の浅い人間でも楽しめるが、んまぁそこまでが限界。
ジェンダー的な今風のテーマも盛り込んだり、前述したメタっぽい遊びなんかもあるんだけどね。
客層が高めなのも納得。
でもたまにはこういう違うフィールドの映画を見るのも、いいと思いますよ。
古き良きフランス映画の文法に慣れている方にはとても宜しいかと。
新たなる供述⁉
殺人を告白(⁉)した売れない女優のスピーチが世の共感を呼び無罪判決に‼思わぬ反響と成功を手に入れるが、そこに真犯人は自分だと名乗る嘗ての大女優が現れて…といった物語。
犯罪者の座を勝ち取ろうするという展開はユニークですね。何気に風刺の効いた話しながらも、やはり基本はコメディ。フランス人は法廷であんなに盛り上がるのかw聴講者達絶対楽しんでるだろw
まぁそこらへんは流石に映画だからと思いますが、終始コミカルな展開ながらも、地味に真相を見せないのはしっかりミステリー感あって良いですね。
現実世界ではこのように犯罪者をヒーロー扱いすると危険ですがまさかこの事件が演劇にまでなってしまうとはw
テンポも良いし主演の2人は可愛いし、見易くも独特な世界観で面白かった。
しかし、何だかまだ究明されていないことも残っているような…??ちょいちょい見せる意味深な眼差しは…やはりそういうこと?
だとすると、コメディに落としきってない風刺がまだまだあってちょっと一本取られたような気分にもなった。
懐かしのフレンチコメディ
懐かしテイストのコメディ作品。昔、ハリウッドでもフレンチでも、こういうテイストのコメディ作品よくあった事を思い出す。設定が1930年代とのことでシーン毎の様々なものが面白く、おしゃれ。現実的ではなくて、あり得ない話の進捗なのだけど、それがクラッシクコメディの要素。ロマンチックだったり、人情味溢れるテイストが大抵入っているものだけど、本作にはそこは欠けていたのはちょっと残念かな。冷静に見るとこの表現、現代の設定なら完全にアウトというセリフのオンパレードなのだが、意図して撮られているのかどうか。そこがフランス映画ならでは、なのかも。
23-131
戦前の設定だったのね。
画竜点睛
1930年代の美術は素晴らしい、
シナリオの状況展開もおもしろい、
演出上の登場人物の、
精神的配置も巧み、
物理的距離感もバランスがいい、
小道具の捌き方など芝居の技術も高い。
準備に時間をかけたのだろう。
しかし、
ストーリーに沿って、
一喜一憂できない。
ワクワク、ハラハラする展開のはずなのに。
理由は主人公や登場人物の気持ち、葛藤を、
もう一歩踏み込んで描いてほしかった。
せっかくアリス・ギイや、
ワイルダー に触れているのだから、
彼女たちがやっていた事をトレースだけでもしていたら見違える作品になっていただろう。
画竜点睛を欠く、
は、
重要な最後のひと作業が欠けている、
かもしれないが、
本作は、
シナリオの最初のひと作業が書けていない。
うまい事書いてる気になってる自分に唾を吐く、ペッペッペ、、、。
私がやりました。
めっちゃ面白かったです
結局のところ真相はどうでもいい
フランソワ・オゾン作品は、やはり毒気がある方が好き。
男女ともに魅力的なキャラクターではあるけれど、特に良い人な訳でもなく、ちょっと自虐もあり、それぞれがお互いを少し小馬鹿にしたセリフだったり、なんだか滑稽。
フランスのコメディ特有のシニカルな雰囲気に、オゾン監督の持ち味を加えると、こんなに面白くなるか。
若い2人はキラキラでオシャレさんなのに対し、ショーメットは下品で悪趣味、森の魔女のような風貌で、最高にダサくて良い。
確かにクセのある声だとは思うけど、大女優をトーキーに失敗した女とはなかなか…。
パルマレードさんは、パンフレットを読むまで『パリタクシー』のドライバーだと気づかなかった。
登場人物のその後も芸が細かい。
可愛らしい映画
フランス語を聞いていると眠くなってしまう私
実は苦手意識のあるフランス映画。理由はお恥ずかしいですが、どうもフランス語を聞いていると眠くなってしまう私。昨夜は寝不足気味だったことに加え、今作は会話劇の要素が強かったために正直途中までかなりしんどかったですが、そこはフランソワ・オゾンですから一定の面白さは約束されており、何とか乗り切ることができました(苦笑)。
とは言え私、フランソワ・オゾンはまだまだ抑え切れてはおらず、知る限りの印象としては、割といろんなタイプの作品を撮られています。その中でも今作は特にユーモアたっぷりで且つあっけらかんとしているためとても微笑ましく、主役であるマドレーヌ役のナディア・テレスキウィッツのチャームも相まって、とても幸せな気持ちで鑑賞できます。
特に、1930年代後半という時代設定に対して、ごくごく自然に現代的な「ジェンダー平等」で展開する巧みさは思わず唸るものがあります。
と、けなす要素は皆無ですが、果たして傑作並みの作品性かと問われればそれほどではないものの、もしフランソワ・オゾンを知らずにたまたま配信で観ても「これは当たり」と思える良作だとは思います。
満足度の高いコメディ
すごい完成度のコメディ。
特にオデット役のイザベル・ユペールの怪演が印象的。
全体に、男性の既得権益的なところに乗っかった差別的でダメなところと、女性の強かなところをユーモアたっぷりに戯画的な強調(カリカチュア)をしていて、オチもそれに沿ったものとなっていた感じ。
予告編で抱いたイメージよりオデットと主人公のやり取りが短く、103分の中にテンポよくしっかり要素が詰まっていたのが好印象。
『映画大好きポンポさん』じゃないけど、イタズラに3時間4時間と長くなって忍耐力を試される映画より、短い方がずっと満足度が高いかも。
セリフ多い!楽しい!
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