私がやりましたのレビュー・感想・評価
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想像の倍面白かった!
舞台は1930年代のフランス。
街並みとファッションの美しさに釘付け。
女性蔑視問題をコメディタッチで描いているのでライトに鑑賞できる作品。女性は賢く強い!最後、男達の失脚ぶりといったら…。おまぬけさん達の集まりでツッコミどころ満載ですが、大事な男女の社会問題にしっかりと触れています。
昨年の作品ですがやっと観ることができました。まさかこんなに面白いとは!
主役2人の女優が実に魅力的なクライム・コメディ
楽しかったです。
初めから、タイトルも音楽も、いかにも古ーい映画と見せかけて、
中身はとっても現代的。
『22年目の告白-私が殺人犯ですー』の題名の映画もありますが、
似てるのは真犯人ではない所だけで、またぜんぜん違うアプローチ。
はじめにも書きましたが、新人女優のマドレーヌと親友の弁護士の
ボーリーヌ役の2人がフレッシュで美しくて大満足。
二転三転するストーリーに目を白黒させて見入りました。
半ばでやっと大御所イザベル・ユペールが登場。
近年、お上品な役も多い彼女が、毒々しい化粧と衣装で現れて、
「殺したのは私よ!何さ、あんたたちだけいい思いして・・・」と、
乱入してきて、ますます複雑になります。
終わってみれば、女性の地位の低さを痛烈に批判してるし、
知恵と話術や才能で運命を切り開く、
溜飲下がる映画でした。
フランソワーズ・オゾン監督の多才さ‼️
一つとして同じテイストの映画はありません。
大満足の一本でした。
新聞に載っちゃうよ
TOHOシネマズシャンテでフランス映画「私がやりました」を。
1935年を舞台にしたコメディ!想像のパートをモノクロにしたり、真犯人が後から現れてバタバタしたり、ひねりが効いていてなかなか面白かった。現代なら弾道検査で犯行に使われた銃かどうかはすぐ判るもんね。
内容はネタバレになるから控えるが、このヒゲオヤジは見たコトがあるよなと思っていたら「パリタクシー」のドライバーだったダニー・ブーンで、主演女優は「悪なき殺人」のナディアでした。年を取ったせいか最近の仏俳優(フランスだけではない)の名前と顔が覚えられない。覚えられないだけではなく、昔の俳優の名前が出て来ないのは困ったもんだ。
クレジットでアメグラ風に出演者たちのその後が新聞で出る。文字でこうなりましたと出るのはよくあるが、新聞記事なのが面白い。
余談だが、フランス映画なのに字幕が松浦美奈だったのにビックリ。フランス語もやるんだ!
倫理観の違い?
おしゃれでユーモアがある。
女たちのたくましさも痛快でした。
セクハラを逆手にとって、のしあがるとは大したものです。
殺人をかえせという往年の女優が出てくるのは意外な展開で、その濃いキャラクターも面白かったです。
女優さんたちは皆美しく、迫力もありました。ただ、一応ろくでなしとはいえ人が殺されたのに、それをネタにみんながハッピーエンドになるという展開にいまいちのりきれませんでした。
フランス映画のコメディって、うーん、これ笑っていいのか?というモードになる時がありますが、このときもそうでした。
面白いけど、倫理観がちょっと違うのか、手放しで笑えなかったです。
金を払わないのに憎めないやつ
女優が金と名誉のために自ら罪をかぶってそれを晴らす。
ストーリーもユニークで、コメディも良い。
女性の権利にも触れている。
良い点
・判事のお手伝い
・犯罪を選ぶ
・終盤の演出
・エンディングのその後
悪い点
・好きなのかがやや読み取れない
・キスがやや長い
えらく昔の映画を観た感じ
舞台は1930年代パリだから当たり前なのだけれど。
疑いをかけられたのを逆手にとって、無実を勝ち取ることで、弁護士としてのステータスを上げる、というか確立する。男尊女卑の時代だが、大勝負かけたよね。パリですらこんなだった世界から、こうやって少しずつ男女平等になってきているんだね。
女性の人権問題が根幹にある物語は手放しに好評しづらい
大好きな評論家が年間ベストに挙げていたため観賞しました。
バービーでも同じ様な感想を持ちましたが男性が無自覚に行っている女性軽視、役割の押し付けなどがギャグになっているので男性である僕が笑っていいのかギャグが入る度バツの悪い感覚がありました。
後半で真犯人が殺人で得た注目を我が物にしようと乗り込んできたり、共演女優が模倣犯になったり、主人公達も第二の犯行について冗談混じりに話合ったりと倫理観がどんどんヤバい方に暴走して行き悲劇的な結末になるのではとハラハラして観ていましたが結果的にはそうはならず前半の終わりと同じ様な着地点について終わってしまったため肩透かしを食らってしまいました。前半の終わり方がキレイだったため着地点が同じでは後半は蛇足に感じてしまいました。
とはいえテンポの良いストーリーと間抜けにデフォルメされたキャラクター達の掛け合いの面白さなど詰まらないと感じることは一度もありませんでした。
男性としての加害者意識が物語を楽しむ妨げになった感じですね。
被害者以外全員ハッピー
人がひとり殺されている「殺人事件」なのに、彼が被害にあったがゆえにそれ以外の全員ハッピーになったという、皮肉というかブラック気味だがとっても気持ちがいい良い、フランス映画らしいコメディ。
真犯人を明らかにしないところも粋な感じがする。
そもそも、真犯人の座を巡る争いという、通常とは逆転した発想が洒落てますね
逆転しているがゆえの可笑しみがミソで、「私の犯罪を盗まれた」と言われても、そんな窃盗はないわ、普通。
「Me Too」を思わせる、というかそのものずばりの事件を背景に、1930年代のフランスのごりごりの男尊女卑社会を描きつつ、ちょっぴりLGBTの描写があったり、とっても今風。
マドレーヌ、ポーリーヌ、オデット、3人がとってもチャーミング。
ルックスだけでなく、したたかで強く、頭も良い。これも今風です。
サイレント時代の名女優オデットが醜悪さを笑われるための存在ではなく、現在でもレストランでサービスされるほどのアイドルでリスペクトされており、ポーリーヌが言う通り「今でも美しい」、そして誇り高く人として可愛らしいのが良い。
私には女優のマドレーヌより、弁護士のポーリーヌのほうが美人に見えます。
で、真犯人は、彼だよね?
会話劇
kino cinemaが新宿にできた(今まで立川まで行っていたので有り難い)
シネマート新宿の下の階にあるので、これからも通うであろう(有り難い)
フランソワ・オゾンの作品も初鑑賞
テンポが良く会話の量が半端ない(時折眠りそうに)
イザベル・ユペールはじめ三人の女優が素晴らしい
殺人事件を踏み台に輝く女性達
救いようの無い男達と逞しい女達の映画でした。
評価ポイントが良かったので見ましたが、刺さりませんでした。
舞台のような画面作りや美形の主人公と、楽しめる要素があったのですが、
残念です。
コメディとミステリーの配分が、予想と違いました。
フランス映画は相性が良く無いのか。
それでも、最後の映画エンドロールは笑えました。
なんという発想の転換か! オゾンにやられました。
先が読めないサスペンスに、オシャレでバカバカしい色づけをしたコメディー。
犯していない殺人を認め、正当防衛を主張して無罪を勝ち取る。女性の参政権が認められていない1935年のパリが舞台。(フランスで女性参政権が認められたのは意外と遅い)
突然無実の殺人罪に問われた無名の女優は、ルームメイトの新人弁護士と共謀してこの裁判で有名になることを目論み、狙いどおり一躍時の人となったが、本当は殺していないということが死守すべき秘密になる。そして、彼女らの前に現れたかつての名女優が自分が真犯人だと告げ、それを公表すると脅してくる…という破天荒なサスペンス。
発想のベースとなった戯曲があるらしい。
ミュージカルに合いそうな物語ではないかと思った。
無名の女優と新人弁護士の主人公コンビに真犯人である往年の名女優が加わって共犯関係となり、お互いのWin-Winのために世間を欺き通すドタバタ劇。
歌って踊って、愉快なミュージカルになりそう。
フランソワ・オゾンの映画に私が期待していたものとは異なっていたので★は辛めだか、女性を描く姿勢は一貫した、ある意味オゾンらしい作品ではある。
アガサクリスティー的なサスペンススリラーかと 思いきや、コメディ要...
アガサクリスティー的なサスペンススリラーかと
思いきや、コメディ要素多め、てかコメディ🤣
ユベールねえさんが出てくるまでの裁判劇は
フランス語が子守唄のように聞こえてきます(笑)
犯罪(殺人)を認めながらも(本当はやってない)
女性軽視バリバリ検察官や思い上がった
男たちを、その美貌と雄弁さとで丸め込み
世論(特に女性)を味方につけながら
無罪を勝ち取ったら、何故か仕事も増えて
裕福になった若き売れない女優と新米弁護士
それを妬んだ真犯人大ベテラン女優とのドタバタ劇
斬新なストーリー展開だけど
コメディ要素が強くてちょっと好みではなかった。
好みではないけれど面白かったのは面白かったのよ(笑)←どっちw
あざとくもキュートなマドレーヌと
かしこなポーリーヌ
母親役どころか祖母役でもおかしくないのに
姉役を強請るオデット🤣
3人の女性の魅力がそれぞれ光った作品でした🇫🇷
ムカつく男たちの末路が新聞沙汰になって
エンドロールで流れるのも愉快だね😆
言わせた者勝ち
知名度の高いプロデューサーが殺害された。
目撃証言から主人公で女優のマドレーヌが犯人として疑われた結果罪を認め逮捕されてしまう。
裁判では、わたしはプロデューサーに襲われそうになり自分の身を守るためには抵抗し撃つしか無かったという過剰防衛を主張することにより世間は彼女が自己防衛のための殺人だとわかり、いや寧ろ言い難い内容の筈なのによくぞ告白したというのもあって彼女は評価されスターダムの階段へまたマドレーヌの弁護を引き受けた友人で弁護士のポーリーヌも出世しました。
ここまでは、彼女達のサクセスストーリー。
しかし、彼女達の活躍を妬むのが、殺害事件当時に現場に居合わせながらも、犯人として疑われなかったオデットの告白により事態が覆そうになり大金を要求される。何とか大金を手に入れなければ立場がマズいマドレーヌは婚約者でボナールタイヤの社長、つまり義理の父に懇願する。
最後は義理の父が折れオデットに大金を支払い、事なきを得ることに成功。警察の捜査がずさんだったことや、判事の強い思い込みや瞑想さえなければマドレーヌは犯人にならなかったのかもしれない。当に言わせた者勝ちだと思う内容だった。
罪を盗んだ、っていうオデットの発言は笑えた。
女優以上に弁護士が美しかった
1935年、パリの豪邸で有名映画プロデューサーが殺害され、三流女優マドレーヌが容疑者として取り調べを受けた。マドレーヌは正当防衛で無実になると言われ、プロデューサーに襲われて自分の身を守るために撃ったと供述し、親友で同居している弁護士ポーリーヌとともに法廷に立った。鮮やかな弁論と感動的なスピーチで正当防衛を訴え、陪審員や大衆の心をつかみ、マドレーヌは無罪を勝ち取った。そして、悲劇のヒロインとしてスターの座も手に入れた。そんな時、かつての大女優オデットが現れ、プロデューサー殺しの真犯人は自分だと主張した。さてどうなる、という話。
第二次世界大戦前のフランスが舞台なので、いい加減な捜査だったり、誘導尋問による自白の強要による裁判だったりと、今ではありえない事が行われていたのだろうと思った。
フランスに限らず、当時の日本はもっと酷かっただろうけど。
コメディ要素も有り面白かった。
女優マドレーヌより弁護士ポーリーヌ役のレベッカ・マルデールの方が美しいと思った。
フランソワ・オゾンの新境地!
フランソワ・オゾンと言うと、終始薄ら暗い雰囲気が作品全体に漂い、ストーリーの起伏もそんなに無く、ちょっとフランス映画嫌いの皆さんの嫌いとする、「おフランス映画感」をしっかり纏った作品を撮る印象があるのですが、今作は良い意味で裏切られた!
今までに無くスタートから喋りまくり、コメディ要素も交えながら、軽やかなステップを踏むように進んでいくストーリー。いつも漂っている薄ら暗い雰囲気は無く、フランソワ・オゾンの新境地を見せてきたな、という印象。
そしてイザベル・ユペールがめちゃくちゃ素敵!彼女のシーンだけでも見る価値あり。
フランス映画嫌いの人にはぜひ見てもらいたい作品です!
こんなオゾン節が好き
フランソワ・オゾン監督らしいと言って良いのかは分かりませんが、『8人の女たち』を思い出さずにはいられない、オシャレで楽しいミステリーコメディ。観ていて、この感覚って三谷作品にも通じるものがあるのかなとも思います。
秀逸なのは舞台が1930年代となっていたこと。元ネタとなった戯曲が作られたのが1930年と言うこともあるでしょうが、芸能界でのし上がるために、自分を殺人犯にしてでも世間の話題を集めようとする発想は、今の世の中で自身のSNSをバズらせようとするのと全く同じ。当時は新聞が最大の広告メディアであり、裁判はエンターテイメントにもなり得たのでしょう。そうした空気感がとても良い感じなのです。
そして存在感があったのはやはりイザベル・ユペール。清純な役から艶かしい役、悪女、それから今回のような怪演まで、とにかく器用。つくづくフランスを代表する俳優さんなんだと思います。
フランス映画は通好みなのか、どうしても単館での上映が多いですが、気楽に楽しめて観れば確実にその面白さに気づける作品が多く(今年日本公開の仏作では他に『パリタクシー』や『ショータイム!』も秀作)、もっと多くの人に観てもらえればと思います。本作ももちろんそんなオススメできる作品です。ただその一方で、シネコンとは違うこじんまりした雰囲気に合うのもフランス映画だったりするのですが。
全101件中、1~20件目を表示