「富と名声をかけて○○の座を奪い合うコメディ。」私がやりました マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
富と名声をかけて○○の座を奪い合うコメディ。
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普通は自分が真犯人であることを隠したり、自分が真犯人でないと主張するのだけれど今回は逆。というか、犯人であることが重要な意味を持つから、自分がホンとはがやってないことを隠す設定が面白い。
犯人と間違われたことで思いがけず富と名声を手に入れた2人。舞い上がって浮かれているところにやってきた真犯人オデット。僕はイザベル・ユペールを見に行ったので、ヨッ、まってましたイザベル・ユペールって感じ。
我らがイザベル・ユペールが70才の貫禄で、かつての大女優オデット役を好演。オデットは今の若い人には忘れ去られた元大女優だが、年寄り連中には未だ光り輝くまぶしい存在として描かれるところが良かった。無声映画「魔笛」が代表作。
2人がオデットに、「あんたなんか守る貞操がないから懲役20年で刑務所行きよ」とか失敬なことをズケズケと言うのが笑えた。
オデットも、今度マドレーヌが主演する映画の主演を代われだとか、助演なら母親役じゃなく姉の役にしなさい、妹とは言わないわとか言って負けてはいない。
2人は真実が明るみに出ると富と名声が失われる。オデットは自分が真犯人だと名乗り出ると刑務所行きの可能性がある。だから、ちょっとだけオデットが有利だけど3人は運命共同体の感じだと思った。
だから、マドレーヌの婚約者の父親から30万フラン調達する場面では、3人は共同戦線を張り手を組む。男たちがかなり手玉に取られていておかしい。
3人の、この何ともしたたかで、ふてぶてしい所が小気味良い。
フランソワ・オゾン監督の作品なので鑑賞したと言うレビューがかなりあった。知らなかったけど、これを機に覚えておこうと思った。
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